検査

精液検査の実際(どこで?費用は?どんな検査?)

こんにちは、ゴリ太郎です。

先日、精液検査に行ってきましたのでその時の実際の様子と感じたことをまとめます。どこで? 費用は? どんな検査? なのかを追加で調べたことを踏まえつつお伝えいたします。

1.精液検査はどこで受けられるのか?

多くの人がGoogle検索で「精液検査 どこ」などで調べると思います。たぶん上位に出てくるのは不妊治療を売りにしている婦人科のクリニックです。不妊治療で男性不妊専門外来があるところはまだまだ少数で、実際には婦人科のクリニックに行くことになると思います。

しかし、検査をしたあとのフォローや問題があった時の今後のステップを考えると、婦人科よりは男性不妊に詳しい泌尿器科のドクターがいるクリニックに行ったほうがいいです。

実はこの記事を書く少し前の2020年2月18日に「夫婦で妊活セミナー~男性の覚悟と行動で決まる~」という講演会に参加してきました。主催は男性不妊ドクターズというNPOで、公式HPでは賛助会員というページから、男性不妊に詳しいドクターがいるであろうクリニックを探すことができました。

残念ながら、私はこちらのセミナーを受ける前に検査に行ったので、家から通いやすい婦人科にて受けました。

これから精液検査を考える方はこちらを参考にされると良いと思います。

各ホームページを参考に、通いやすさや検査の費用から検討するといいです。

2.精液検査にかかる費用

次に精液検査にかかる費用ですが、保険適用内で検査すると1200円(別途初診料)で受けられます。しかし、先ほどの男性不妊ドクターズの賛助会員のページを見てもらうとわかると思いますが、ほとんどのクリニックは保険適用外の自費での検査となっています。価格も2000円~数万円まで様々です。

どうして保険適用内の検査と保険適用外の検査があるのか、男性不妊に詳しい泌尿器科医のドクターに聞いたところ、

保険適用の検査キットと保険適用外の検査キットがあり、検査キットによって検査の正確性が異なる為、こだわりのあるクリニックでは保険適用外の検査キットを使用している場合がある。
保険適用の検査キットでは自動解析による精液検査となる。精子の運動速度や動きを詳しく観察できるが、
①人がやる精液検査の方が精度が高い
②クルーガーテスト(詳細な形の観察)や生存性試験などは行えない
③機種により解析アルゴリズムが異なり比較できない
などの理由から保険適用外の検査キットの金額が高い場合がある。


とのことでした。

これはあくまで私の考えですが、まずはWHOの精液検査の基準(精液量、精子濃度、総精子数、運動率、精子正常形態率)が測定できる保険適用内での検査を行う⇒問題があれば、こだわりのあるクリニックで問題点を洗いだす検査を行う。

という順序にすると経済的な負担がなさそうです。

保険適用で検査してくれるクリニックを探すには・・・

これも自らの反省をこめて「精液検査 保険適応」で検索してみてください。いくつか候補が上がるはずです。家の近くで探そうというよりは検索結果から見ていくとよさそうです。

都内には精液検査を保険適用でやってくれるだけでなく、初診時に精索静脈瘤を触診してくれるクリニックもあります。私も次回はそこに行こうと思います。業界でも中々好評のようです。

また男性不妊専門外来があるところでは女性の患者さんは基本的にいませんが、婦人科での検査となると女性ばかりのところに伺うことになるので、人によっては戸惑うかもしれません。

ちなみに絶対に保険適用内で検査したい場合はどうしたらいいか。先日のセミナーにて、男性不妊ドクターズの理事長である永尾先生(東邦大学医療センター大森病院)に質問(講演会終了後に個別に質問させていただきました)したところ

大学病院だったら、まず保険適用内の検査になる。クリニックではあくまで印象レベルだが、男性不妊を専門にしているクリニックの精液検査は費用が高め。婦人科では5000円前後くらい。保険適用内の精液検査をしたい場合には大学病院に来てくれたらと思う。

との回答でした。まあ大学病院まで紹介状を書いてもらうのにまず一苦労しますが(;^_^A

さて、先日精液検査に行った私はというと・・・。

セミナー受講前だったので、検査できる場所を探すのに疲れてもう自費でいいやと半ば諦めて、自宅から通いやすい不妊治療を行う婦人科のクリニックに行きました。

検査費用は初診料+検査料+消費税で12,100円也。永尾先生の話からするとちょっと高い婦人科に行ってしまった模様です。

次回以降は4000円となるようです。後述しますが、精液検査は必ず複数回行い、その平均値などから異常を判断します。そのため、2回目以降が安くなるのは助かりますね。

3.精液検査はどんな検査? 何を調べる?

次に精液検査の検査内容についてまとめます。

検査に行く前に、私が一番気になっていたところですね。

あくまで私が行ったクリニックではという話になります。

まず検査の予約です。検査の予約はインターネット上で行いました。アッという間に予約できたので、本当に予約できているのか不安になって、メールで問合せを送ったほどです。ただメールの返信は検査前日で、かなり焦りました(;^_^A

持ち物は特に不要です。しかし、スマホとイヤホンの持参をオススメします。理由はすぐにわかります。

検査当日、時間より少し前に伺いました。そのクリニックはブライダルチェックを特徴にしてたためか、若い夫婦が何組か待合室にいました。

ブライダルチェック:血液検査、性感染症検査、女性ホルモン分泌検査、内診・超音波検査などがセットになっていて、メニューも価格も医療機関によってさまざま。子宮頸がん・乳がん検診、甲状腺機能や膠原病の検査などがついているものもあります。最近ではカップルで受けられるブライダルチェックもあり、男性の性感染症検査や精液検査などが含まれているプランもある(オムロン様のHPより引用)

受付を済ませ、問診票の記入を終えると名前が呼ばれ、「PRIVATE」と書かれたドアに案内されました。私がクリニックについたときに、男性が出てきたことから察していました。

これが「採精室」だ!!

中に入ると小さな部屋が、ドアの前にはカーテンがひかれ、中が見えないようになっていました。小さな洗面台とエアコンがあり、カーテンの奥には深々と座れるゴージャスな椅子と荷物置き、ウェットティッシュ類、そして謎の黒いビニール袋

採精室に入るときに名前が書かれたカップを渡されます。「ここに精子を入れてください。入れ終わったらふたを閉めて、後ろの棚へ。部屋の鍵は内側からしかかからないので、採精するときは鍵を閉めてください」慣れた説明で案内されました。

そして部屋に一人きり。まずはビニール袋の中身をチェック。出てきたのは3冊のエロ本。QRコード読み込んで、いろいろなAVのサンプルが見れる風俗情報誌が1冊、これ需要ある?と疑う熟女マニア向けの雑誌が1冊、マンガのエロ本が1冊(レモンクラブ的なやつでした)。

これでマスターベーションはツラい。ということでスマホの出番です。こういうときのためにスマホにはあらかじめ好きなビデオ一本分を入れてありました。イヤホンをつけて無事に精子を採取することができました。

特に荷物はいらないって言われますが、採精室のいわゆる「おかず」ではマスターベーションができないこともあります。なので、スマホとイヤホンは必須です。

膣内射精障害気味の私ですが、自分で行うマスターベーションでは10分ほどで射精できますので、さほど時間かからずに採精できました。

棚に置いて自分と部屋をきれいにして、部屋を出ました。あとは精液が液状化するまで、顕微鏡で観察できる状態になるまで40分ほど待合室にて待機。

そしてドクターから検査項目の説明と、顕微鏡下で見える精子の特徴を聞き、詳細な検査結果は1週間後に郵送という形で精液検査は終わりました。

今回の精液検査の検査項目は【精液量】【精子濃度】【総精子数】【運動率】【精子正常形態率】でした。それぞれWHOの基準があります。尚、カッコ内は今回の検査結果(誰得)です。

精液量:1.5mL以上(1.5mL)
精子濃度:1500万/mL(4400万/mL)
総精子数:3900万以上(6600万)
運動率:40%以上(10%未満)
精子正常形態率:15%以上(90%)

運動率低い・・・。顕微鏡下でも全く動いてなくて、かなりショックでした。これまで検査こそ受けてませんでしたが、TENGA メンズルーペなどで自分で調べたことはあり、そのときは沢山動いていました。それが今回は全然動いてなかったです。

案の定、私は精子無力症の疑いという結果が出ました。精液検査は些細なことでも結果が大きく変動するため、2~3回の検査結果をもって異常かどうかを判断します。今回は1回目でしたので、あと2回程度検査をする必要があります。病院からの結果報告では生活習慣改善して3ヵ月後にまた検査してくださいとの旨が書いてありました。

精液検査では各項目の結果がどうかというよりは、精液量×精子濃度×運動率により算出される【総運動精子数】にて今後の治療方針を検討します。

総運動精子数が
2000万以上:タイミング法
1000~2000万:人工授精
500~1000万:体外授精
500万未満:顕微授精
と一般的には言われています。ちなみに私は660万なので、このままだと第3子は体外受精かもしれません。生活習慣の改善と今後の検査次第ではまだまだ分かりませんが。

4.精子を改善する生活習慣

病院では検査結果の説明とともに、「精子を改善するには」というプリントもいただきました。その内容は下記の通り。

 1.圧迫しない
 2.温めない
 3.禁煙
 4.肥満解消
 5.過度な禁欲はやめる
 6.定期的な運動
 7.その他としてサプリメントの摂取

先日の「夫婦で妊活セミナー」で教わった内容に、座って1時間すると陰嚢の温度が2~3度上昇する、ノートPCを膝の上に乗せるともっと温度が上昇するという報告がありました。

精子は33℃で作られ、体温よりも低い陰嚢温度を保つために、陰嚢は体の外に出ています。それが座ってしまうと熱がこもって、温度が上がってしまうそうです。これを避けるには締め付けるようなパンツよりはトランクスのほうがオススメ。また長時間のデスクワーク、車・自転車の運転では1時間に1回くらいは立ち上がったほうが良さそうです。他に肥満の方は陰嚢の温度が上がりやすいという報告もあり、肥満を解消して陰嚢の温度を低くする必要があります。

私の場合は長時間のお風呂が精子の状態を悪くさせる原因だったと考えています。子どもとお風呂に入ると、どうしても長風呂になりがちでした。それを夫婦で話し合って、長風呂にならないように調節しました。

喫煙は精子の状態を悪化することが複数の論文で報告されているそうです。精子を改善するには禁煙は必須ですね。

定期的な運動として、有酸素運動が主に挙げられていました。血流を良くするには良いと思いますが、男性ホルモンによる精子の状態改善には筋トレも欠かせません。有酸素運動も筋トレも習慣化できるのが最適のようです。

セミナーではドクターからエビデンスは低いといわれていたものの、サプリメントの摂取は余裕があればやってみるとよさそうです。サプリメントはクリニックで独自に販売されているものもあれば、ドラッグストアでTENGAヘルスケアさんのようにメーカーが販売しているものがあります。

おわりに

今でなくとも、将来に子どもを望むならまずは精液検査を受けてほしいと思います。今すぐ子どもを望む場合には自分の精子の状態に合わせた対策と治療が必要です。精液検査なしに、子どもを望んでセックスをしていると、時間を無駄にしている可能性があります。

今であっても、将来であっても子どもを望むのであれば、まずは検査に行きましょう!

今後も真面目に、男性の性に関する悩みについて情報発信を続けていきたいので、よければサポートのほどよろしくお願いいたします。