見出し画像

失敗など存在しなかった

僕は大学受験に失敗した。だから悔しくて悔しくて教育現場にい続けた。そこで見つけた今の環境。勉強が苦手で苦手でたまらなかったという僕のコンプレックスを仕事場の人たちは羨ましがってくれた。だから「失敗」は大事にしなきゃ。そんな気持ちだった。でもある時気づいた。そもそも「失敗」などこの世に存在しないのかもしれないと。ある一方から見たときには大失敗でも、別の角度から見たところそれは大きな武器になるという経験をしたからだ。これは本当にすごいことだ。本来は早く消し去りたいことであるはずなのに、自分のアイデンティティを支えるなくてはならないものになっているのだから。今までは大学受験の失敗を乗り越えよう、乗り越えようとしてきた。でも、乗り越える必要もなかった。というか乗り越えるなんてもったいない。せっかく手にした自分の武器なのだから。ある種反骨精神のようなもので、みんなを見返したいなどと思っていたがそんな必要は無い。自分はすでに価値のある人間になっていた。自分は価値のない人間だとレッテルを貼っていた原因が今や自分は価値のある人間だというレッテルを貼っている原因になっている。これに気づいた瞬間になんか世界が晴れて自分がいる世界が素晴らしく思えてきた。一番学びを得ないのは失敗を恐れること。だって失敗経験がないことに悩んでいる人間がいるくらいだから。今まで失敗しかしてこなかった。けれどこれでよかった。本当によかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?