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【63】なぜギャップ萌えで好きになるのか②

◆結論
認知不協和が生じ、その過程で相手の新しい側面を受け入れ、好意的な評価に考え直すから。
また、人は一貫性を求める傾向があり、相手に対する新しい情報を知った時、その人の全体像を再評価する。この再評価がポジティブな方向に働くと、相手への好意が増幅されるため。

◆解説
例えば、色白でメガネのヒョロヒョロした男性が、運動神経抜群だったらギャップ感じていい印象になりますよね。
弱そう↔︎運動神経抜群という自分の認知の矛盾を解消するため、その人の評価を運動できる人という評価に書き換え、結果好意的な印象になるのです。

◆深掘り
ポジティブギャップの場合(例えば普段性格が悪いのに、優しい一面を見た時など)その人の印象ををポジティブな評価に考え直すから。
   ↓なんでポジティブな評価に考え直すのか?
認知不協和が生じ、この不協和(悪い人だと思ってたのに優しい)を解消しようとし、その過程で相手の新しい側面(優しさ)を受け入れ、好意的な評価に考え直すから。
また、人は一貫性を求める傾向があり、相手に対する新しい情報を知った時、その人の全体像を再評価する。この再評価がポジティブな方向に働くと、相手への好意が増幅される。

認知的不協和(Cognitive Dissonance)は、1957年に社会心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された理論です。この理論によれば、人々は自分の中で矛盾する認知(思考、信念、態度、行動など)を持つと、心理的な不快感を感じます。この不快感を解消するために、人は以下のような方法で認知の矛盾を減らそうとします:

1. **認知の変更**: 矛盾する認知のうち、一方を変更することで一致させる。たとえば、喫煙が健康に悪いと知りつつ喫煙を続ける場合、喫煙の危険性を過小評価することで矛盾を解消しようとする。

2. **新しい認知の追加**: 矛盾する認知を合理化するために新しい認知を追加する。たとえば、「喫煙はリラックスできるから重要だ」といった新しい信念を持つことで、健康への悪影響との矛盾を和らげる。

3. **認知の重要性を減少させる**: 矛盾する認知の重要性を減らすことで、不快感を軽減する。たとえば、「今はストレスが多い時期だから、少しぐらいの喫煙は仕方がない」と考える。

認知的不協和は、人々が行動を変える動機付けにもなります。たとえば、環境に悪いと知りつつ車を頻繁に利用している人が、環境保護のために公共交通機関を使うようになるなど、自分の行動を変えることで矛盾を解消しようとすることがあります。

この理論は多くの心理学的研究や実生活の状況に応用されており、人間の態度変容や意思決定の理解に重要な役割を果たしています。

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