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"大好き"を叫ぶために

フノレです。年末年始、皆様如何お過ごしでしょうか。フノレは久々のゆっくりとした正月休みなので、久々に(noteは2回目の投稿だが)オタク活動と女性声優への想いをぶつける文章を書き殴っておこうと思いここに記しました。






ことの発端は12月24日。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会6thライブ愛知公演Day.2を終え帰りの新幹線でのこと。恥ずかしながらオタクみんなで新幹線内で泥酔し女性声優についてあれやこれやと議論になった。そこで飛び出したのが
「想いを伝える手段があるのならば、ちゃんと言葉にして伝えるべきだろ!!!!!」
というデカい声。オタク、声がデカすぎる。だがそれ故に説得力がある。
この言葉に感化された自分は年末だったこともあり、生まれて初めて特定の女性声優への年賀状を事務所へ出す実績を解除した。なんてことない事だが、自分にとってはとても大きな一歩でとても緊張したし、ハガキ一枚出すというだけのことに大きな達成感を覚えた。

だが、年賀状はあくまで新年の挨拶。それとは別に想いを伝える必要がある。ファンレターを出すのが一番手っ取り早いのだが、どうせならオープンな場で自分の考えている事をさらけ出したほうが面白いし、後々備忘録として振り返ることができる。また、こういった記事を書こうと思ったのには後程後述するが熱量の高いオタク記事を読んだから、というのもある。今までこういったオタクブログみたいなものを書かなくなったのは関東に引っ越してきてイベントの感想などをその日にオタク達と飲みの場で共有できていたから、わざわざ文章化する必要もないだろうと思っていたところがある。だが、もうそうも言っていられなくなった。火がついてしまったから。

ラブレターを他人に見られるようで恥ずかしいが、暇な時にでも読んでいってほしい。




1.前日譚〜ラブライバーとしての再起動と優木せつ菜〜

少し昔話をする。自分のオタク遍歴というものの言語化である。自分は2015年くらいまでは広島でアニメを見るだけの所謂在宅オタクだったが、ラブライブ!に出会い5thライブやファンミーティング、そしてファイナルライブに参加してきた事で、徐々にオタク現場へ通うようになってきた。その中でラブライブ!の声優個人イベントやライブにも参加した体験をきっかけに女性声優を追いかける事を覚え、紆余曲折あってラブライブ!声優以外にも色々な女性声優のイベントに行き、Wake Up, Girls!のライブに行っていた頃には所謂『週末都民』と言われる人種になっていた。この辺りの自分はラブライブ!の熱は冷めていた。

その後オタクイベントに参加する回数も減ってきた2020年春頃のタイミングで転職し関東に住むことになった。引っ越す時には狂ったようにイベントには行かずとも、時々ライブなどに行けたらいいなあという気持ちであった。そこにご存じの通りの新型コロナウイルスによる自粛の風潮。多くのエンタメが死んでいく、悪夢のような年月。現場オタクをここで辞めてしまった人も多かったことだろう。
そこで自分にひとつの転機が訪れた。それがTVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』だ。

それまでのラブライブ!とは異なるキャラクター個人にスポットを当てた一話完結のストーリー、その個人同士の関係性を丁寧に描く脚本、エモーショナルな楽曲、どれもが自分の好みだった。一期第三話の「ラブライブなんて出なくていい」という台詞の衝撃は今でも忘れられない。
何より自分にとって鮮烈で、衝撃で、ある意味で『救い』だったのがその作品に登場するスクールアイドル、"優木せつ菜"の存在だった。自分の"大好き"を表現することに葛藤し、一度は仲間とすれ違い、需要し、自分の"大好き"を貫くに至るストーリーに、そして自分の"大好き"を胸を張って発信するそのキャラクター性に心惹かれた。
アニメ虹ヶ咲、及び優木せつ菜の存在は自分の中で眠っていたラブライバーの魂を再び取り戻させるだけの力があった。何がなんでも次の虹ヶ咲のイベントに行きたいと思うようになりそれまでのライブ映像を見漁り、暇さえあればオダイビングと称して聖地であるお台場〜有明豊洲地区を放浪したり、翌年2021年には校内シャッフルフェス、そして3rdライブと参加していく。しばらくはずっと虹ヶ咲を中心にLiella!やAqoursといった別のラブライブシリーズにも興味を伸ばしていき、いつの間にか全てのラブライブシリーズかち上げていくぞの姿勢へと変わっていった。(ここに至る経緯があまりにも紆余曲折あった為今回は割愛する。また別の機会に書くことがあるかもしれない。)



2."大好き"と向き合う〜優木せつ菜への葛藤〜

そんなこんなで虹ヶ咲のイベントに行き続ける中で、一つの懸念材料があった。当時全ての虹ヶ咲のオタク達が同じ事を考えていたであろう、優木せつ菜の「中の人(便宜上実名は伏せる)」の不調のことだ。3rdライブの段階で既に公式側から発表があったものの、優木せつ菜の中の人は重要な歌唱タイミングでは必ず登壇し、歌もダンスもこなしていた。ところが2022年の4thライブではどうか。全体曲やユニット曲ではオケを流すのみで登壇すらせず、ソロ曲はトロッコ。申し訳ないが、自分は当時現地で本当に心の底から落胆した。身体の不調なのは理解している。だが理解できないことがある。あまりにも悶々とした気持ちで二日間を終えたのを今でも鮮明に記憶している。
自分のイメージする優木せつ菜が"大好き"を表現するのに身体全てを用いてパフォーマンスする表現者であるのに(あまりにも主観的で申し訳ない)、ハンデを抱えて中途半端に演じるのはどういうことなのだ?という憤りすら感じていた。それ以降虹ヶ咲のイベントへ赴くモチベーションも以前に比べ低下しつつあった。自分が本当に"大好き"なものが"大好き"でなくなっていくのが心苦しかった。
その後の5thライブ。初代優木せつ菜の「中の人」は4thの時とは比べ物にならないほど歌唱するし、無理ない程度の振りも行っていた。自分の"大好き"が少しづつ戻りつつあるという気持ち、まだこんなにも自分が優木せつ菜のことが"大好き"だったのだなという気持ち、さまざまな感情が入り乱れた。最終日ダブルアンコールのFuture Paradeでの「中の人」の表情を見て、それらの感情が一気に決壊し奔流していく感覚を味わった。今でもあの日の体験は忘れられない。

それから程なくして「中の人」とキャスト降板の報が流れる。当時のラブライバーやアニメのオタク達の反応はまさしく阿鼻叫喚という言葉が最も適当とされる空気感だった。一方自分はその報を見て、恐らく誰よりも冷静だったのではないかと思う。
「彼女が優木せつ菜を表現できなくなるのであれば、別の誰かに役を譲るべきだ」
これより以前から自分はオタク飲みの場なのでキャスト交代の可能性に対してむしろ好意的だった。勿論、彼女の声は先代の「中の人」以外あり得ないと思っていたが、納得のいく形で誰かが引き継ぐのであればそれがベストだという自論だった。我ながら本当に冷めている人間の考え方だなと思うし、当時の自分の考えをTwitter等に放流していたらボロカスに叩かれていただろう。それでも自分の中でモヤモヤした気持ちはあった。あまりにも先代の「中の人」がステージ上ではどうあっても「優木せつ菜そのもの」だったから。降板の発表からラストライブとなるその日まで、自分は他のオタクとは少し異なれど葛藤を抱えたまま時間が過ぎていく。

そして「中の人」の実質ラストライブとなる2/5のUNIT LIVE! ~A・ZU・NA LAGOON~ DAY.2。自分が優木せつ菜を、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が"大好き"になるきっかけである楽曲「CHASE!」を聴いて、ああ、やっぱり"大好き"だな、という気持ちを再認識される。
その後、新たな優木せつ菜のキャスト発表の日まで一体誰が演じるのか、「彼女」の演じた優木せつ菜を引き継げるのか、多くの不安を抱えたまま日々を過ごすことになる。



3."大好き"の継承〜林鼓子という存在〜

実質ここからが本題。

時は進み、忘れもしない3月25日。アニメジャパンのラブライブシリーズ最新情報発表会。ここで優木せつ菜の所謂『二代目』となるキャストが林鼓子(以下敬称略)とビデオレター形式で発表された。今思えばこの裏で林鼓子が所属していたユニットRun Giris, Run!のファイナルライブに行くべきだったなと少し後悔している自分がいるが、逆にアニメジャパンでの発表会がなければ今の自分はなかったと思うとこの巡り合わせは必然だったのかもしれない。

正直なところ、本当に失礼だが、この当時の自分の林鼓子への印象…というよりRun Giris, Run!というユニットへの印象はあまり良いものを持っているわけではなかった。自分がかつて現場に行っていたWake Up, Giris!の後輩ユニットという立ち位置であるものの設立の経緯等から大人の事情を感じすぎて離れてしまったからだ(本当に失礼で申し訳ない)。
話を虹ヶ咲に戻す。ラブライブシリーズ新作発表会で流れたPVでは林鼓子の演じる優木せつ菜の声はあまり違和感はなく、むしろ好印象だった。だが、肝心の歌はどうか?歌唱力の高さは以前から存じていたが、果たしてそれが本当に優木せつ菜の歌になり得るものなのか?

不安はすぐに払拭された。今思えば何故無理してでも現地に行かなかったのか悔やまれる、にじたび広島公演Day.1。そこで披露された林鼓子の優木せつ菜による『CHASE!』。配信越しでありながらあまりにも衝撃的で、情熱的で、心を揺さぶられる歌にただ圧倒されていた。奇しくも、アニメ一期第一話で高咲侑が優木せつ菜の『CHASE!』を聴いてトキメキを得る、自分が虹ヶ咲にのめりこむきっかけとなった瞬間、それの再現。
「優木せつ菜が、そこに実在する。」
以前までのライブのそれと、それまでの優木せつ菜とは確かに違う。それなのに確信できる優木せつ菜の実在性。あまりにも、あの瞬間、林鼓子は優木せつ菜だった。

それから実際に生で林鼓子の優木せつ菜を見るまでには時間がかかり7月のにじたび大阪にてようやく邂逅するに至る。配信で見るそれとは比べ物にならない熱量、歌唱力、ライブ感、全てが素晴らしかった。生で見るステージ上でのパフォーマンスは、まさしく自分のイメージ通りの優木せつ菜そのものであった。

林鼓子の『CHASE!』による優木せつ菜の実在性、再現性という点で今年特に印象的だったのが9月のNAGANO ANIERA FESTA 2023 Day2での虹ヶ咲ステージだ。ソロ曲メドレーは1番→Cメロ→ラスサビ構成のミドルバージョンであるため、この時の『CHASE!』はアニメ一期第一話での物と全く同じ。夏の陽気が去りきらぬ野外ステージ、高まりと肉体の披露、脱水で意識が朦朧としながらも、林鼓子のラスサビロングトーンは気持ちの昂りとその再現性の二点で自分の脳内を電撃が焼き切るような感覚に襲われた。良い思い出である。
時系列が飛んでしまうが、12月の異次元フェスでの『CHASE!』も「実在性」の到達点だったと思っている。東京ドームの大歓声の中、それも半分はアイマスPのアウェー空間の中で抜群の存在感。これも忘れられない思い出になった。

そんなこんなで優木せつ菜を『継承』した林鼓子の素晴らしさに再び優木せつ菜や虹ヶ咲というコンテンツへの"大好き"の気持ちを取り戻した自分は、次第に林鼓子自身の演者としてのストイックな姿勢に惹かれていく。



4."大好き"の拡がり〜同じ熱になれる今がすべて〜

少し脱線するが、どうしても今回触れたいものがある。
それは、今年7月より放送されたTVアニメ『BanG Dream! It’s MyGO!!!!!』だ。

このアニメの説明に関しては、既に多数の有識者によって語り尽くされている為割愛する。
元々自分も「林鼓子が出るし見てみるか」という軽い気持ちで見てみたら毎週の目が離せない展開、到達感あるライブシーン、迷いを抱えながら進む少女達の心理描写や印象的な台詞回し、何もかもが素晴らしくどハマりしてしまった。林鼓子が演じる椎名立希というキャラクターは勿論として、主人公の高松燈をはじめとした個性的かつ独特な台詞と脚本に裏打ちされたキャラクター達に、否が応にも惹かれていった。TVアニメの放送以降から追いかける形となってしまったが、無策で最終回直前上映会(平日)やアコースティック目当てで東京ゲームショウに飛び込んだりと様々なイベントに乗り込んだ。今まで無縁と思っていたブシロード関係のイベントに自分が行くことになるとは…という思いだが、これも存分に楽しい。ラブライブ!も実質ブシロードが噛んでいるし似たようなものではあるのだが。

MyGO!!!!!の今年のイベントの集大成はやはり色々なオタクも言及していたが、11/4『BanG Dream! 12th☆LIVE DAY2 : MyGO!!!!!「ちいさな一瞬」』だろう。紗幕で覆われたままアニメ化以前のMyGO!!!!!の活動を振り返るセットリストをこなし、紗幕が降りてからはアニメ内での展開に合わせたセットリストとなる、というまさしくこれまでのMyGO!!!!!の歩みを振り返るものであった。自分が驚いたのは「TVアニメの映像を流さずともそれ以外の演出、演者の演技でアニメの再現ライブはできる」という所だ。ステージ上に確かにキャラクターが生きているという感覚、前項で書いたまさに自分が虹ヶ咲のステージ上で優木せつ菜が生きているという実在性に似たものを、MyGO!!!!!のライブでは狂ったように洗練された演出と演者のパフォーマンスで実現していた。
生きたキャラクターが放つ音楽を楽しむという快感、自分がこれまで声優コンテンツのライブに求めてきたもののひとつの到達点、それら全てが「ちいさな一瞬」にはあった。このコンテンツにおいてはキャラもキャストも箱推しのようなところはあるのだが、このコンテンツに巡り合わせてくれた林鼓子には本当に感謝しかない。好きな声優が関わるコンテンツをここまで好きになる経験もあまりしてこなかった自分にとって、これほど嬉しいことはないのだ。また近いうちに、MyGO!!!!!の放つ音楽とひとつになろう。



5."大好き"を叫ぶために

MyGO!!!!!「ちいさな一瞬」の前後で、虹ヶ咲やMyGO!!!!!以外での林鼓子のイベントにちょくちょくお邪魔させてもらった。というのもこの女性、イベント出演がめちゃくちゃ多い。舞台に朗読劇、プリチャン、中には昭和アイドル曲のライブ等、色々な姿の林鼓子を見させてもらった。自分の中で知見が広がっていくのを感じたし、イベントそれぞれで存在感を放つ彼女の姿に目が離せなくなっていた。
何かのイベントで語っていて印象的だったのが
「自分はあくまで役者であり続けたいです」ということ。アニメのキャラクターや舞台の役柄にそれぞれ真摯に向き合っている彼女ならではだなと思った。

数度イベントを経ての12/23、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 6th Live! I love You ⇆ You love Me <愛知公演> DAY1。最早彼女の優木せつ菜に関して何の不安も心配もない、最高のものをパフォーマンスで見せてくれるという確信があったし実際6thライブ愛知のステージ上にも優木せつ菜の実在性は確立されていた。
異次元フェスでも披露されてはいたが、林鼓子演じる優木せつ菜が加わったL!L!L!(Love the Life We Live)やLove U my friendsなどの全体曲は、これまでのにじたびや外部フェスで全員揃わず披露していた林鼓子を見てきた自分にとってようやく全員で披露したことによる『満を辞して揃った』という感覚にただ涙が止まらなかった。同時に、これまでの自分の虹ヶ咲に対してのモヤモヤとしていた部分も払拭された感覚と、ここまでコンテンツを追いかけてきた中での一つの達成感といったものまで感じるに至った。林鼓子を信じたから、自分もここまで来れたんだ、という晴れ晴れとした気持ち。そんな感情が入り混じってただただ涙を流すことしかできなかった。
アンコール後のMCで涙ながらに語る姿にこちらも涙を流さざるを得なかった。ここに至るまでの苦労など
自分やオタクたちが計り知るにはあまりにも困難であろう血の滲む苦労があったに違いない。それでも、それでも、林鼓子が優木せつ菜を演じてきたことが報われた瞬間だったのは間違いないだろう。

虹ヶ咲6thライブはまだ横浜公演も残しているし、その時にはまた彼女が彼女なりの優木せつ菜を体現してくれるはずだ。もう二週間後らしい。楽しみだ。
今年はMyGO!!!!!のライブも数多く決まっているし、朗読劇や運動会(え?)といったイベントもある。それぞれのイベントでそれぞれ彼女はしっかりとパフォーマンスをしてくれるだろう。ならば自分は自分なりに"大好き"を叫んでいくだけだ。あの時、自分が感じた"大好き"の気持ちに正直に向き合いながら。


終わりに


前半は自分語り、後半は推しへのラブレターという見るに耐えない文章となってしまって恥ずかしい。
久々に自分のオタクとして考えていたことを文章としてアウトプットしたらそれなりに清々しい気持ちになっている。新年一発目から良い傾向かもしれない。今後も気が向いたら誰に需要のあるかわからない長文を垂れ流し投稿していきたい。





今回書くにあたって参考にしたオタク記事があるので合わせて読んで見てほしい。

書こうとなったきっかけの記事。自分とはケースが違えど優木せつ菜への気持ちが真っ直ぐで心惹かれる文章だ。

マツウラさんの記事は更新される度に読ませてもらっているが、スッと内容が入ってくる読みやすさと書き手の熱量もあって今回書く上で構成などを参考にした。



※1/2 14:43 一部文章を修正、加筆
※1/1 18:50 一部文章を修正、加筆
 

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