見出し画像

サンタクロース的な

 本当はこんなものを書いている場合ではなくて、もっと書かなきゃいけないことがあるんだけれども、書こうかな、と。

 この写真は、昨日、今日と研究のために訪れていた大洗町の海!天気が良くて、たまにめっちゃ青く見える日があるけれど、これはまさにそんな日だった。

 この景色は自分が通っていた中学校のほぼすべての教室から見える。確かに、小学生、中学生の時というのは、それぞれの形でみんな悩むものだけど、そんな合間合間に見るこの景色はどんな気分の時も、抜群にきれいだった。やっぱり自分の街の良さを語るときに、この海なしには語れない。

 部活帰りの夏休み、友達の家まで、この海が一望できる、この長い長い下り坂を自転車で、「後ろに乗せる君」はいなかったんだけれども笑、ブレーキいっぱいに握りしめて下るのは、ほんっとに爽快だった。

 ここ最近、地元に舞い戻っているのは、こんな最高の景色がある、そしてちょっぴり「惜しい!」この街を調べるためだ。

 そして「研究」をすることで、いまさらこの街をすこし好きになろうとしている。いや、好きだったんだけど、なんか斜に構えていた自分をすこし素直にさせようとしている。笑

 このまちで活動している人に会う。話を聞く。自分も質問する。その長い話が終わるころ、みんな少しにこにこしてる。「あ、この町って案外いいとこもあるんだねえ。当たり前だと思ってた。なにより、自分って、案外この町好きかも」みたいなことを言ってくれる。そして、インタビューをする側である自分も、毎回気が付いている。

 そりゃ嫌いなとこもたくさんあって、でもそういうとこって目につきやすい。良いところっていうのは、きっと目を凝らして、もっと丁寧に見ないとわからない。

 たぶん人もおなじ。ひともまちもおんなじで、いいとこのほうが気を付けてみないと景色みたいに、ああ、いいなとその時は心を奪われるのだけれど、流れて行ってしまう。そして、不思議と人は嫌いなとことか不平不満は言語化しやすいから、頭に残りやすい。だから、自分はなるべくその人の良いところを伝えたいなあ、と、別に言葉にしなくたって素晴らしいものは素晴らしいのだけど、敢えて言葉にしたいなあ、と思っている。

 そしてインタビューしたあと、そのインタビューというのは町に対するイメージを細かい項目ごとに聞いていくというものなんだけれども、いいとこもわるいとこもぜーんぶ思い出したうえで、最終的にインタビューされた側も、した側も「なんか、案外、いいねえ」ってにこにこしてる。

 これは、まさに、人間関係というか、ひとっていうのが、こういうものなのだろうな、と。おそらくは、与えたり、与えられたり、というのは、もちろんあるんだけれど、それ以上に結構、共同作業していく生き物なんじゃないかと。

 たぶんこの「案外いいね」は、このインタビューがきっかけで、こう対話する中で二人の中に生まれたものだし、それは、もっと個人的な、付き合い、それはおそらく、友達、恋人、家族とか、そういうものも案外そうなんじゃないかな、とおもう。

 親子だって、時にはこんなにてあげたのに、みたいな気持ちになることもあるかもしれない。それは、やっぱりあげたり、もらったりしているからで、もっと一緒に適当になんかつくってあそんでる、くらいの気持ちでいれたら、いろんな関係が気楽でたのしいものになるかもしれない、と、そんなことを考えた。

 最近いいことがあったんだけども、きっとそんな感じで、気楽に、ふわっと遊び続ければ、たまにすごいうまくいっちゃったりなんかして、ずっといいことは続いていくような、そんな気がしました。

 みんな大なり小なりサンタさんなんですね。

 雪、降らないかな。

もしも記事を気に入った場合はサポートをお願いします!しごとに還元できることにつかっていきます!なにより励みになります!