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ラムズデール獲得の理由

8/20アーセナルはシェフィールドユナイテッドからGKのアーロン・ラムズデールを獲得した。移籍金は£24MでアーセナルのファーストGKとなった場合に£6Mを支払うアドオン条項がついている。彼の移籍金は英国人GKとしてはピックフォードに次ぐ金額となった

アーセナルは2020年の夏からラムズデールに興味を示しており、エミマル退団後には獲得を検討したものの既にブレイズに移籍していた。
ちなみに今回の移籍に関してシェフィールドユナイテッドは当初から£40Mを要求していたものの結果的にはブレイズが折れた構図となった様子

獲得の狙い

アーセナルが求めていたゴールキーパー像の1つにホームグロウンの存在があり、その観点からライアンとの取引が行われなかったとの事
その理由としては非HG枠である17人の内、複数をGKで占めたくないと考えているからである。まず大前提として英国産のGKをアーセナルは探していたということだ。

更にアルテタの理想は足元の技術に優れた選手であり、最初のターゲットはブレントフォードのダビド・ラヤだった。しかしブレントフォードの昇格にともない獲得の話は頓挫、代わりに浮上してきたのがラムズデールだった

シェフィールドはチームの戦術上、GKにビルドアップの能力を求めることは殆ど無かったものの、ボーンマス時代や代表戦でのプレーを事前に確認しており、ビルドアップでの貢献ができると信じている

ラムズデールにあってレノに無いものはクロスへの対応力でありクロスへの飛び込む意欲が非常に強い選手。更にゴールから積極的に飛び出して守備をするそのスタイルもまさにアーセナルが欲していた選手である。

そして彼はまだ23という年齢であるにもかかわらず、経験値が非常に豊富なのも魅力だ。20-21シーズンの欧州5大リーグGK(23歳以下)での出場時間はドンナルンマに次ぐ欧州2位であり、チームの出来云々は抜きにして若手のGKでこれだけ経験値が豊富なのも強みになるのは間違いないだろう。
同時期のエミマルはシェフィールドウェンズデーにローンに行っていたし、シーマンはQPRと契約したばかりであり、この年齢での経験値を考慮すればこの移籍金も納得ではある。


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ラムズデールのスタッツを振り返ってみると、セーブ率はプレミアリーグ上位クラス。一番気になるのはロングパスの成功率の高さ。この数値だけでもミドル~ロングパスの精度の高さが伺える。

気になるのは、彼のプレーエリアの広さはどこまであるのか

それにはsmarterscoutを用いて見ていく

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20-21シーズンのブレイズでのプレーマップである。
常に押し込まれるチームであるにもかかわらず、ペナ外でのプレーが見られるのが分かると思う。
比較対象として、レノを見てみると…

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どうだろうか。確かにレノの方がペナ外でのタッチ自体は多いかもしれないが、ラムズデールに比較すると極端に中央に偏っているのが分かるだろうか。この事から相対的に見ていくと、ラムズデールは左右のエリアに積極的に飛び出せるタイプであるともいえる。このスタイルが出来るのならば、アーセナルは勇気をもってハイラインを敷いてほしいと思う。

ボーンマス時代のプレー映像を振り返っても足下の性能は悪くないのは確かだ、悲しいのがそれを証明できる映像がyoutubeなどには転がっていないので皆さんに提示は出来ないが…(笑)

彼の魅力のもうひとつはリーダーシップ。

この映像を見ると彼の積極的な姿勢や声掛けが見られ、ディフェンス面でのリーダー的な存在になって欲しいなと思う。


アルテタの理想であるラムズデール。GKとしての移籍金は安いとは言えないのは確かだ。しかし、23歳とまだこれから成長する可能性を大きく残しており、プレミアリーグでの経験値が豊富。代表歴もあり、足下の技術もあれば、ハイライン対策となるDF裏のスペースのカバーにも積極的な選手だ。
これから巻き起こるであろうレノとラムズデールの正守護神争いにも注目だ。

参照: ・theathletic ・smarterscout


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