【シティリーグS3優勝】スイクンチルタリス (全文無料)

・はじめに
 初めまして、もしくはお久しぶりです。広島県でポケカをしているらんぶるというものです。過去のシティリーグでは2019年に丸亀、2020年に福山でそれぞれ準優勝しており、デッキメイクやプレイがそれなりに上達してきたかなと感じております。
 今回は、私が組み上げたデッキが7月23日に開催されたシティリーグS3で優勝したため、このデッキを多くの方に使って欲しいと思い記事を書かせていただきます。

おしながき
・どんなデッキ?
・デッキ選択の理由
・デッキレシピ
・基本的な回し方
・各対面ごとに気をつけること
・当日のマッチアップ
・最後に


・どんなデッキ?
 このデッキは、今の環境では限りなく少なくなってしまった、相手の動きを読みながら的確に刺していくコントロールデッキです。スイクンとチルタリスの効果で毎ターン状況に合ったサポートを手札に加えて動いていきます。使用感としては、A〜Cレギュレーションでいうところのルガルガン×ゾロアークデッキやジラーチ×サンダーデッキなどに通じるものがあるかと思います。
 また、上記の2デッキよりも大きく火力を出すことができるため、現環境のインフレーションにも対応できるデッキに仕上がっています。

・デッキ選択の理由
 今回の大会では、いつも一緒に活動しているユッケ(@yukhoe4198)とざきさん(@P5emVzbMc2m4erP)と私の三人で60枚全て同じデッキを握りました。理由は二つあります。
 1つ目は、大会当日の環境を読んだ時に、勝ちの目があると判断したからです。JCS・直近のシティリーグや自主大会の結果を見るにトップシェアはこくばバドレックスであり、次いでパーフェクション系統やれんげきウーラオスであると考え、そして三神やジュラルドンなどの不利対面(理由は後述)はこくばに対して強くでられず数を減らすのではないか?という予想を立てていました。そしてこの三つのデッキの詰め方を重点的に練習し、ある程度のプランがたったので実践でも通用すると判断したのです。
 そして2つ目は、何より三人ともコントロールデッキが好きだったからです。これまで私とざきさんはすっからかんグランブル、ユッケはジラサンを愛用しており、こういったデッキの再登場を長らく待ちわびていました。今回ようやく環境で通用するコントロールデッキが組めそうだということで、三人で知恵を絞って自信のある形に仕上げています。

・デッキレシピ

画像1


 こちらになります。他のスイクン絡みの記事をあまり見ないので、一枚挿しのカードなどは少し丁寧に解説していきます。

スイクン 4
 ここは当然4枚。メインアタッカーでありドローソースです。大半の場合は三体使うので、トラッシュするときは残り枚数を必ず確認してください。
チルット3 チルタリス2
 チルットはHP50であり、こくばバドレックスのアストラルピットで倒されてしまいます。また、スタートしても進化すればエネ消費0で逃げられます。そのため、進化先より一枚多い3枚採用です。
 チルタリスは必ず一枚立てておきたいので2枚採用。もし余力があるなら2枚立てておくとマチス絡みの動きがだいぶ強くなります。
ヤレユータン2
 頂の雪道がある状態でチルタリスを動かすカードであり、ピン刺しの多いデッキにおいて必要なパーツをデッキに戻して保護する役割も持ちます。一枚ではサイドに埋まった場合雪道プランを取るのが相当難しくなるため二枚の採用。
ミュウ1
 れんげきウーラオスに対して使う一枚。いかにミュウを取られないかが勝負の鍵を握ります。このデッキはタフネスマントを多めに採用しているためミュウの耐久値を上げやすく、相手の要求値も増やすことができるため他のデッキに採用されているミュウよりも強く使うことができます。
コロトック1
 序盤から終盤までのちょっと手札足りないを解決するためのカードであり、マオスイレンやムサシとコジロウ後の手札回復をするカード。負け筋になる対面も多々存在するため、採用は1枚にして極力スタートを避けます。
クイックボール4 レベルボール3
 ベンチを展開しないことには話にならないので、クイックボールは4枚。レベルボールはチルタリスをサーチする貴重なカードですが、練習の中で終盤に腐りすぎることが発覚したため一枚抜いて3枚にしました。しゅんそく・さるぢえ・博士の研究で掘り進めることができるのでそこまで困ることはなかったです。
タフネスマント3
 これがないと勝てない対面が非常に多く存在します。スピードザシアン・ジュラルドン・ニンフィアなどは連続して210を超える打点を出してくるため、スイクンに一度攻撃を耐えてもらうためにもこのカードは必須でした。また、前述したようにミュウの耐久値を上げることにもつながります。
ふうせん1
 ヤレユータンやコロトックを逃せるカード。特にコロトックにつければエキサイトステージを強く使えます。スクラッパーやジャマーで無力化されるため多投を避けて一枚。
たっぷりバケツ1
 2回分の手張りを保証するカード。初手に一枚あるだけで安心感が凄まじいです。2枚分のデッキ圧縮にもなるので、一枚は入れておきたい。しかし水エネルギーの総数の少なさから2枚以上の採用はなしと判断しました。
リセットスタンプ3
 絶対打つし何回も打つカード。こういったデッキタイプでは相手の動きを止めることが優先されるので一般的なデッキよりもだいぶ多い3枚採用です。一枚は序盤に博士の巻き込みでトラッシュに送られたとして、2回は発動したいカードなのでこの枚数に落ち着きました。
やまびこホーン1
 ベンチを絞る対面への対抗策であり、サイドプランを楽にするためのカードでもあります。単純にベンチを増やしてスイクンの打点を増やせるのもそうですが、相手のベンチを埋めてマーシャドーやデデンネの枠を消したり、倒したタッグチームをもう一度出して3-3のプランを可能にしたりと多彩な役割を持ちます。しかし序盤はほとんど使いどころがないことや相手が自発的にベンチを埋めるデッキなら打ちどころがないので多投を見送り一枚採用です。
あなぬけのヒモ2
 入れ替え札です。このデッキにおいてはポケモン入れ替えよりもあなぬけのヒモの方が強く使えると判断して2枚採用しています。スイクンを見た相手は、打点をできるだけ低くするために必要なカードのみでベンチを絞ることがあります。そう言った相手に対してこのカードを打つことで、相手に苦しい択を迫ることができます。
 また、チルタリスがベンチにいれば、一方的に相手に入れ替えを強要することもできます。相手のプランを乱して有利な局面に持っていけることも考えて採用しています。
ツールスクラッパー1
 ミラーやルカメタのタフネスマント、各対面のふうせんを割るためのカード。主にミラーで活躍してくれます。実践上、ここが調整枠になると感じています。環境によっては真っ先に抜けるカードでしょう。
ともだちてちょう2
 全てのサポートの枚数を倍にするカード。チルタリスがいるので実質バトルサーチャーです。マチスを戻すことで1試合に何回もサポート連打したり、マオスイレンやムサコジなどピンポイントで強いカードを何度も打つことでデッキの強さを何倍にもできるバリューがあります。マグカルゴのようにてちょう自体を持ってくることはできないので引いてくるために2枚採用しました。
博士の研究4 
 当然の4枚採用になります。序盤はとにかくこれを打って盤面を完成させつつデッキを圧縮して終盤に備えます。中〜終盤ではマチス-博士-スタンプムサコジやキバナ雪道スタンプなどマチスから相手の動きを完全に止めるためのパーツを揃えるために活躍してくれます。手札を切るという動きはコントロールデッキにおいて必要パーツを失う要因にもなるのですが、てちょうやさるぢえでリカバリーできるのでよほどのことがない限りはどんどん打ってください。
メロン1
 エネルギーをつけつつ手札を伸ばすカード。基本的には二体目のスイクンを作る段階で使用します。後述するキバナと違ってポケモンが気絶していなくても使えるので、1枚は採用するべきだと考えています。また、3枚ドローという枚数も絶妙で、終盤に博士が打てない枚数の山札の時に、山札を切らさずに必要なものを引いてこれるカードにもなり得ます。
マリィ1
 序盤に相手の手札を流したい場合、もしくは手札にどうしても切れないカードが固まってしまった場合に使うカード。大抵の場合序盤は博士、終盤はスタンプと言った具合でこのカードの強みはあまり出せません。あくまで緊急用のカードなので一枚です。
ボスの司令2
 攻撃の回数を無駄にしないカード。現環境のこくばやれんげきデッキは時間をかけるほど不利になるので、なるべく少ない手数で終わらせるためには必須です。二枚で足りるのか、と思う方もいるかもしれませんが、ともだちてちょうで適時枚数を増やせるので無問題です。
キバナ1
 今デッキ最強のカード。エネルギーをつけながら何でもできます。マチス-キバナ-雪道スタンプムサコジと決まれば相手をほぼ完全に詰めることができます(返されることもしばしばですが)。また、中盤にマチス-キバナ-博士と使って一気にデッキの圧縮を進めることも可能ですし、この動きの中でキバナからてちょうをサーチすることでもう一度マチスに触れることが可能になります。実質メロンの上位互換のような動きができ、終盤にも強い動きが保証されるためお勧めの一手です。
 しかし、打てるタイミングが限られていることから同じエネ加速役のメロンと1-1での採用となりました。
マチスの作戦1
 問答無用で強いです。このデッキでは大体の場合サイドを2-2-2で取らせていくプランを取るため、Vmax主体のデッキを相手にする場合はこちらが先行されることがもっぱらです。そしてチルタリスの存在もあるため、確実に自分の動きにマチスを絡めることができます。基本的に各試合一度は打ちます。前述したように博士やキバナと絡めて自分の優位を確実なものにしていきましょう。
ムサシとコジロウ1
 究極のたらればカードです。スタンプと一緒に打てれば、相手が手札を少なめに持ってる時に投げられたら、というカードですが、このデッキならある程度好きなタイミングでこのカードを発動することができます。特にゲーム終盤、リソースが消耗したタイミングで決まれば勝利に限りなく近づけます。打たなくていいことも多いため、一枚採用です。
マオ&スイレン1
 なぜ採用してない方が多いのか不思議でならない一枚です。このデッキはとにかく攻撃の手を緩めることができないため、前にヤレユータンを縛られた場合に確定で場を動かせるカードが欲しい、というのが入れようと思ったきっかけです。サポート権をそこに使うのか?と思われる方もいると思いますが、前にポケモンを縛るということは攻撃を一ターン待って欲しいという考えの場合がほとんどであり、権利を使ってでも攻撃するのが最善手なのです。
 また、ミラーやウーラオス、モクナシなど打点を刻むデッキに対しててちょうを絡めながら何度も打っていくことで試合のテンポをこちら主導で取ることもできるようになりました。影のMVPともいえる一枚です。
雪道3 無人1
 スタジアムは4投、と決めていました。うねりを採用しているデッキのほとんどが2枚採用なので、確実に縛るには2枚使って剥がし切った上で雪道を差し込む必要があります。序盤に牽制として貼ったり博士で切ったりすることがあるので一枚多めに入れての4枚です。
 一枚無人発電所を入れている理由として、自分や相手の貼った雪道を剥がしたり、れんげきテンタクルやパーフェクション系統に対して自分だけが特性を動かして詰めていくことができるため、という理由があります。
基本水エネルギー6 キャプチャー4
 初手に確実に手張りをしたいのでエネルギーは11枚は採用したい、と考えていました。その中でもキャプチャーエネルギーは4投確定だと思っています。ベンチを並べながら手張りを行える一石二鳥カードだからです。そして残る7枚のうち6枚は水エネルギー、前述したたっぷりバケツが実質エネルギーと同じなのでそこで1枚とカウントして合計11枚としています。

 以上60枚で構成されたデッキになります。
 こう言ったカードたちの中で採用に至らなかったカードも複数あります。一例を少しだけ紹介しておきます。
・マーシャドー(リセットホール)
 レベルボールに対応しておりうねりを剥がすのに最適なカードですが、一度しか使えないことやスイクンの技の都合上ベンチを展開し切るため打ちたい時に枠がないこともあり、このカードは切って現物を増やすことにしました。後述するダイナがまた増えるようなら採用を検討するカードです。
・グズマ&ハラ
 雪道キャプチャーマントふうせんと、大半の必要パーツにアクセスできるという強みがあるのですが、序盤は博士で山を減らす、中盤はメロンやキバナでエネルギーを供給する、終盤はキバナやムサコジで相手を詰めるというふうに、このデッキのゲームプランに組み込むことが難しく、また枠を捻出することも難しかったので今回は採用を見送っています。枠があれば前向きに採用を検討したい一枚です。
・フーパ(あくのいましめ)
 1エネで動く非Vのアタッカーで、出ばることでサイドの枚数をずらしてくれます。しかし、現環境における非Vアタッカーの重要性は低く、スイクン込みで打点を刻んでもVMAXの基本HPラインである320ダメージに届くかどうかが完全に相手依存となります。その上、雪道を貼る関係上打点が期待できないため不採用としました。

 他にも様々なカードが浮かんでは消えていきました。今はこの構築がベスト、といえるところまで来ています。


・基本的な回し方
 デッキレシピの方でも少し触れていますが、序盤から終盤までの使い方を簡単に書いておきます。相手の動きに合わせて変わるデッキになるため臨機応変な対応が求められますが、大筋はこれを読めばOKです。

序盤 (ゲーム開始からスイクンが1体倒されるまで)
 1ターン目はスイクンとチルットを1枚ずつ並べてスイクンにエネルギーを手張りする、これだけです。五戦すれば3〜4回はできる動きです。
 2ターン目は前にスイクンを出して攻撃します。このターンは博士やボールを使って展開と圧縮をできるだけ行います。もし前にヤレユータンがいるなら入れ替え札を探しに行きます。捲りもできるデッキですが、できれば先に攻撃してダメージレースで優位に立つことが大切です。

中盤(スイクン2体目が倒されるまで)
 スイクンが一体倒された時点でサイドをこちらが先行している場合はサイドを3枚取れている場合なので、そのまま3-3でとるか3-1-2でとるかを考えます。ベンチにデデンネや非Vのポケモンが並んでいるなら、ボスの司令を確実に持って来られる特性上1-2で取るのが楽です。
 サイドを先行されている場合は、この時点で一度マチスに触ることができます。キバナや博士などのサポートを連打してエネルギーの供給と圧縮を一気に進めた後にてちょうを打っておくことで、終盤にもう一度強い動きで相手を止めに行けます。てちょうは2枚入っているので、高確率で終盤に向けての山札作りができていきます。
 いずれの場合でも、2体目を取られる前にサイドを3枚は取っておくとそのあとの勝ちへグッと近づきます。


終盤(相手を止めて押し切るまで)
 順当に行けば相手サイド2枚、こちらサイド3枚の状況になることが多いです。ここでマチスを絡めてスタンプ雪道、できればムサコジまで通して相手の動きを停止させます。なので、この状況になるまでにどれか一枚は手札に抱えておくこと、チルタリスやさるぢえで次のドローをマチスやムサコジなど捲りに必要なカードにしておくことを考えてデッキを動かしましょう。
 そしてできるだけ早くサイドを取り切って勝利します。超越プランのような形が取れますので、昔コントロールデッキを握っていた人ならプレイの感覚は分かり易いと思います。

・各対面ごとに気をつけること
 現環境に存在する様々なデッキに対して、ある程度目指す場所を書いておきます。
 有利不利の考え方ですが、スイクンを毎ターンワンパンしてくるデッキは不利、してこないデッキは互角以上です。簡単ですね。

・有利
一撃ウーラオス
モクナシ
ミラー(先攻)
ルカメタザシアン(セイボリー入りは互角)

・互角or微有利
れんげきウーラオス
こくばバドレックス
パーフェクション
ムゲンダイナ
ニンフィア系統
れんげきテンタクル


・不利
三神ザシアン
ジュラルドン
白馬バドレックス
ミラー(後攻)


れんげきウーラオス
 二種類のサイドプランがあります。両方に共通する注意点として、ベンチにタフネスマントをつけたミュウを置くこと、終盤までにオクタンが立っていた場合はハンデスを返されるので倒すことを推奨します。
・1-1-1-3で取る
 基本はこちらを優先してください。最初の攻撃の段階でメッソンが前にいた場合のプランです。ボス2回でメッソンを取り進めることでクイックシューターヨガループでのまくりを防ぎます。相手がどんどんよぶを打った場合は返しのターンからこのプランで動くことができます。終盤はてちょうでボスを回収しつつ同じVMAXウーラオスを2回攻撃してゲームエンドとします。
・3-1-2(3)で取る
 前にれんげきウーラオスがいたときのプランです。向こうがベンチを展開し切るとスイクンが220ダメージでウーラオスをとれてしまいますので、もしそんな状況になれば割と簡単にマッチを取れます。大半の場合はワンパンを嫌ってベンチを絞るはずなので、1発叩いて削ります。傷をおったウーラオスを下げて新品を出してくるはずなのでそこを2回叩いて取れれば先に殴っておいたウーラオス込みで2(3)-1で取れると思います。このプランを実行するにおいては、マオスイレンを絡めれば2発のしっぷうづきを耐えることができ少し楽に立ち回れると思います。

こくばバドレックス
 一番手っ取り早いのは3-3でサイドを取ることです。
ベンチを展開することでエネ加速と打点増強を行うデッキなので、こくばやTAG TEAMを2回攻撃して取れる程度の打点が見込めます。この対面で気をつけることは、ポルターガイストとアストラルピットのケアです。チルットにタフネスマントをつけること、スイクンの耐久値以上に手札のトレーナーズを置いておかないことを視野に入れてください。
 サイドを取るときは、一体目にはマホイップやこくばの打点を削る観点からできるだけエネルギーのついたポケモンを、二体目は手札をからして前に引き留めるという点からエネルギーのついてないポケモンを攻撃というのを意識できれば最善です。霧の水晶やマーシャドーを2枚採用している方もあるため、雪道をマーシャドーで返される割合が他のデッキに比べて格段に高いです。できればやまびこホーンでベンチを埋めるかスタンプムサコジと合わせて完全に蓋をしてください。

パーフェクション系統
 まずどのパーフェクションにも共通していえるのはとにかく雪道を通すことが先決です。マーシャドーとスタジアムは合わせて3or4枚入っていると予想されるので、スタンプを絡めつつ蓋をします。炎パーフェクションの場合はアストラルピットとフレアストライクに警戒してください。マントをつける場所はチルット、レシリザが見えてからはスイクンです。一旦レシリザが落ちてからは、やまびこホーン警戒で相手がベンチを埋めるはずなので後ろのポケモンを2-2-2で取る、もしレシリザをベンチに出せるようであれば3-3のプランも視野に入ります。
 悪パーフェクションも基本はベンチのGXを2-2-2で倒すことが基本的な戦い方になると思われます。マニューラ・アタッカー・ファイヤー・デデンネと出さなければいけないポケモンが多いので大体はマニューラを一撃で倒せるくらいの打点が出るはずです。デッドムーン→グリードクラッシュの流れで技を打たれるのが非常にまずいので、そうならないようにベンチ狩りや雪道の維持を徹底する対面です。

スイクンミラー
 まずはジャンケンに勝ってください。勝って手張りまでできれば8割勝ちだと思っています。先攻、後攻にかかわらずベンチはワンパンされない範囲まで絞ることを意識します。出していいのは三体、チルット・ヤレユータン・二体目のスイクンです。相手も同じ絞り方をしてきた場合はこちらのマオ&スイレンで攻撃の回数をひっくり返せます。もし対面もマオスイレンを打ってきたらそこから返すのはだいぶ厳しいので、まくりという意味でもまくらせないという意味でもマオスイレンは必要なカードだと思います。

三神ザシアン
 まず最も大事なのはザシアンに攻撃をさせないことです。ありとあらゆる手段でザシアンを無力化してください。マントスイクンはアルティメットレイをマオスイレン込みで2発まで耐えられますが、ブレイブキャリバーはどうやっても耐えられませんので、必ずザシアンを最優先で対処するようにしましょう。先攻をとって手張りができたら勝負になります。
 2ターン目以降は、もし手張りボスにアクセスできたうえで180点出るなら三神を先殴りしてください。180点出ない場合、返しにマオスイレンを打たれるとオルター後の三神を倒せない確率が限りなく高くなります。そう言った場合は、ザシアンを先殴りする、もしくは160点でデデンネが取れそうなら取っておき、2-2-2でサイドを取り切るプランに移行するのが良いです。アルティメットレイさえ打たれなければ雪道でザシアンの攻撃ターンを遅らせることができると思います。後攻だった場合は必ずザシアンを殴ってください。三神は無視して2-2-2を強行します。

れんげきテンタクル
 先攻でも後攻でも意識するのは二つです。一つはオクタンをベンチに置かせないことです。終盤の展開において、スタンプ後にコルニを持ってこられると容易に返されてしまうので、カラマネロよりも優先的に倒すようにしてください。そしてもう一つはスタジアムを置くかボスを使うことでオドリドリを無力化することです。サイドが2枚以下になるまではどれだけサイドを相手に先行されても構いませんので、以上の二つを必ず遂行してください。サイドが二枚になったらスタンプムサコジして、動きを止めます。あとはドローソースで返される前に殴り切ることです。
ハンド干渉がほとんどない対面なので思っているよりまくりが決まりやすい対面です。

ムゲンダイナ
 まずは相手の展開を一度許します。その段階で一体取られることは仕方がありません。相手のベンチが6枚以上になった段階でスタンプ雪道をします。そうすることでスイクンをワンパンできないダイナが1ターンの猶予をくれますので、その間にダイナを倒してください。
 相手がもしうねりを攻撃のタイミングで貼ってくる型なら少し厳しいです。その場合は後ろのクロバットを三体とる2-2-2のプランをとります。スイクンを二体取られる前に、クロバットを一体取る・うねりを割るの二つを終わらせておきます。二体取られた後は、いつも通りスタンプ雪道をしてください。高確率で止まるので、その間にクロバットを2回とって勝ちます。

一撃ウーラオスブラッキー
 先攻でも後攻でも2ターン目にスイクンをワンパンされることはあまりないので、スイクン一体とウーラオス一体を交換する形でサイドが進んでいきます。なので、通常通りに回すことが出切ればまず負けることはないと思います。仮にブラッキーから後ろのチルタリスをとられたとしても返しに前を叩けば問題ありません。プランは問答無用の3-3です。
 いちげきウーラオスVのインパクトブローで攻撃してきた場合は、ヘルガーが並んでいることといちげきのほうこうでダメカンが載っていることからこちらもワンパンしやすい上に、タフネスマントを付ければ耐久できる数値しか出ないので順当に行けば相当に有利な対面だと思います。

ジュラルドン
 一番しんどい対面の可能性があります。スクラッパーが入っているかどうかで勝負が決まると言っても過言ではありません。対策としては、ドータクンを最優先で倒すことです。モミを打たれてしまうと間に合わなくなる可能性が高いです。スクラッパーがないならワンパンされることもないので、いちげきウーラオスと同じように前を叩いていけば勝機はあります。

はくばバドレックス
 クイックシューター込みならしんどいです。先殴りしたとしてもマントスイクンをワンパンされます。2回エンペラーロードをつかわれたのちにダイランスシューター→ダイランスシューターが綺麗に決まると間に合わないので、一度目のエンペラーロードの前に先殴りできるかどうかが勝負です。

 上記以外の対面は、中打点ならマオスイレン、高打点なら先殴りしてダメージを与えつつ雪道スタンプでまくりの2パターンで進めていきます。

当日のマッチアップ
 三人分あるので、勝敗の要因を軽く書く程度に収めておきます。
対戦していただいた方のお名前は伏せての紹介とさせていただきます。何かの参考になれば幸いです。

らんぶる 1-4
ジュラルドン×
 モミを2回打たれたこと、一度雪道を貼らずにジュラルドンに攻撃宣言してしまったことが敗北の原因。
スピードザシアン×
 3回ほどチルットで攻撃してのスタート。最終盤面においては雪道スタンプムサコジを決めるがトップマリィからエネルギーを引かれて敗北。
スイクン(ざきさん)×
 先攻をとったが手張りができず攻撃の順番が逆転して敗北。
モクナシダダリン○
 マオスイレンを打たれなかったため、順当に前のポケモンを取っていって勝利。
三神ザシアン×
 チルットが二匹で頑張っていた。

ざきさん 3-2
ジュラルドン feat.三神×
 相手がピン差しの三神からスタートし、オルターを宣言される。そのままテンポが取れずに敗北。
レッパ×
 アストラルピットのケアができておらず、チルットを二体取られてテンポが取れずに敗北。
スイクン(らんぶる)○
 上述の通り。
ダイナ○
 展開後の雪道で対面が停止したため、そのまま攻撃を続けて勝利。
こくば○
 雪道で一度展開を止めるも、こちらもヤレユータンを縛られる。マオスイレンサイド落ちのため膠着状態が続いたが、マホイップとゲンミミを3-3で倒して勝利。

yukhoe 予選4-1 本戦優勝
予選
れんげきウーラオス○
 ミュウサイド落ちでチルットを二体倒される。しかし、雪道マリィから1ターン相手を止めている間にウーラオスVMAXを撃破。相手はデデンネキバナまで回したが山に残存しているVMAXがなく(1枚はサイド、もう一枚は手札から切っていた)、そのまま勝利
ニンフィア○
 相手の初動が鈍く、そこに雪道でさらに追い討ちをかけて順当に攻撃して勝利
こくば○
 こちらも相手の初動が鈍くなっている間に展開を終え、サイドを3-3で獲得して勝利
ジュラルドン○
 相手がドーミラーに手張りしてターンを終えたため、それを取って種切で勝利
こくば×
 序盤に出遅れたが、サイド残りが3-2になるまでお互いに攻撃を続ける。雪道やムサコジにさわれずスタンプを打ったのちゲンミミを縛るが、解決されて敗北
決勝トーナメント
こくば○
 前に出てこられなかったゲンミミをボスで先殴りし、返しのターンでホラーハウスを打たれるもそのままゲンミミ撃破。相手は釣り竿からめいかいのとびらでポルターガイストまで行くも、ゲンミミケアをしていたためスイクンが倒されずそのままもう一度ゲンミミを倒して勝利。
こくば○(予選5回戦と同対面)
 先攻2ターン目の2エネホラーハウスでベンチをフル展開し前のマホイップVMAXでスイクンを撃破されたが、予選の試合の中でマーシャドー以外の雪道に対する札がないと判断し、スタンプ雪道マントスイクンの盤面を形成。こくば側はこちらのベンチにいたコロトックを撃破し、返しのターンにもう一度スタンプを打ってマホイップを撃破。そこからこくばを起動することができず、そのままVMAXを倒して勝利。

モクナシダダリン○
 これまでの試合からデッキを把握できていたため、ジャンケンに勝利して後攻を取得。安定した動きと相手のクロバットスタートに救われ、打点を形成することに成功。互いにマオスイレンを打ち合う展開になったが、リソースで相手を抜きモクナシを二体取り切って勝利。

 これだけのデッキを握っておきながら私だけが負け越したのは正直不甲斐ないですが他の二人はしっかり勝ち越し(不毛なミラーあり)、一人は優勝と非常に良い成績を残すことができたのではないかと思います。

・最後に
 まずは会場運営してくださったオーガナイザーや店舗スタッフの皆様、並びに僕らと対戦していただいた参加者の皆様、本当にありがとうございました。レベルの高いプレイヤーが集まる会場で対戦したことで、また一つ勉強になりましたし、大きなアクシデントもなく大会が終わりました。また機会がありましたら、ぜひよろしくお願いします。
 今回は良いデッキを最高の状態で最高のプレイヤーに託すことができたと感じています。実際に会場でご覧いただいた方にはわかると思いますが、ユッケは福山のポケカを背負って立つ人材の一人です。プレイが正確で人柄も良い、何より寝る間も惜しんで練習にはげむ努力家です。ぜひこれからも彼を応援してやってください。
 また、今回はお宝バンク常連メンバーの皆さんに幾度となく対戦をしていただき、デッキやプレイングの精度を高めることができました。特に遅くまで付き合ってもらい、当日運転までしていただいたぼるさんには感謝しかありません。「みんなのおかげで優勝できました、本当にありがとうございます」とユッケは言っておりました。言うのが恥ずかしいので書いといてと言われたことまで書いときます。
 そんな彼にうまい飯を食わせてやりたいので、本記事は投げ銭形式となっております。よければお疲れ様の気持ちとともに、どうか一つお願いします。
 彼を見ているとやる気が湧いてきたので、また新しいデッキを考えてみようかなと思います。長文でしたが、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。またお会いできれば幸いです。

7/25 らんぶる

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