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時代に省かれるジム制度「理由と僕たちが今からできること」

はじめに
空気のように疑問を感じているジム制度について1人の小さな意見として書きたいと思います。声の大きい人(知名度のある人)は意見しないかというと気づいているからだと思う。すぐに変えるのは、そんな簡単じゃないって。

根拠はないけど、格闘技が強い人で共通点として自分で考えられる人だと思う。そうじゃない人もいるとは思うけど、やはり強い人は自分の軸を持っていて、喋ると面白いし考えてるなぁと思うからだ。

つまり、声の大きな人が意見しない理由はこの制度の改善に時間のかかることだとわかっているからだと思う。

僕自身もジム制度を否定したいわけではなく、シンプルに時代の流れが変わってきているから「変わっていくよ!対策しよう!」というのが伝えたいことです。

ジム制度の未来と、これからのトレーナーと選手は何をすべきなのか?を生意気ながら書いています。これから挑戦する人に参考になれば嬉しいです。

ジム制度と時代の流れ

月謝ではなく人に払う

僕がお金を使うときは「払うことによって自分にどんな価値が生まれるか?」です。払う前に見返りが期待値より少ないと判断したら基本的に使わない。

そこで当たり前のように払っている月謝はなんで?と突き詰めると、自分の目標のためにトレーニングをして技術や体力を向上させるという価値があるのと「〇〇さんがいるから」もあることから、、

月謝=自分の価値向上+人間関係

ってことになる。
実際アメリカの制度で「選手がトレーナーを雇う」という考え方で、ジム利用ならジムへ、トレーナー利用ならトレーナーへ、試合したいならプロモーターと契約というように分業制です。

僕は日本のボクシングジムは徐々にこのやり方を取り入れないとジムの運営に支障が出ると考えています。

優秀な人を殺す制度

なぜかというと、会員として嫌いな人がいた時にジムを辞めるしかないからです。
ちょっと昔ならパワハラで上からの圧力を駆使してジム辞めるのか?と脅すことは許されていたかもしれませんが、今はそんなことは通じません。今は選べる自由さがあります。

この自由さが「月謝制度」にしてしまうデメリットを浮き彫りにさせていると考えます。

例えば、消費者として、ジム指導者の優秀なAさんは好き、仕事しないBさんが嫌いだとした時にBさんに払いたくないから辞めるという選択肢をジム制度だとしなくてはいけないです。

ここでジムの設備に疑問がありジムを変えるのであれば理解はできますが、今回の場合はトレーナーの問題でジムも変えないといけないという状況です。

もし、これが分業制であればトレーナーを変えるだけで済むのですが、ジム制度というトレーナー、プロモーター、ジム使用のミックススタイルなので、会員が全部変えないといけないというのが状況です。

そして、これは会員だけに留まらずトレーナーにも影響します。

ジム経営悪化せざる終えない

仕事しないBさんはともかく、優秀なAさんとしては大変迷惑な話です。
そして、それに気づいた優秀なAさんはどうするかというと辞めざる追えなくなります。

もうわかると思いますが、他の選手や一般会員の方も「Aさんがいないなら辞めよう」となりジム経営は悪化せざる終えない状況になります。

今すぐに分業制を取り入れることは文化で根付いているものなので難しいと思いますが、分業制になることは時間の問題だと思います。

なので、個人の価値を高めることを意識して行動するのとしないのとでは今後大きな差になると思います。

ジムは偏ってくる

選手目線で意見を言うと強くなれればいいと言うのが本音だと思う。

どれだけ指導者の人柄だとか、そういうことを考えても結局強くなれないのであれば変えるし、特に意識と競技レベルの高い選手は強くなる人が集まるジムに行こうと思うのが自然の考えです。

つまり、ジムは分断が極化することが考えられるため、強いジムには人が集まり、弱いジムには人が集まらないという状況になる。
これは選手に限った話ではなく、一般会員にも影響されると思います。

人間の心理的に強い人と関わって優位にみられたいという欲求があるので、それに基づいて言うなら、一般会員も強い選手のいるジムになら行くけど、近くのジムはそんなに評判は良くないからゴールドジム行こうとなる。

選手視点からのトレーナーのやるべきこと

ネットで浮き彫り勘違いトレーナーさん

選手は勘違いさん対策に、トレーナーは気をつけた方がいいぐらいで聞いてほしいのですが。

僕が言うまでもなく気づいている人は気づいていますが、トレーナーが偉い、上司みたいな位置付けでいるのは、もう古いのと、トレーナーはふるいにかけられていることを自覚した方がいいです。

その理由はyoutubeです。

選手はトレーナーから学ばなくてもyoutubeで優秀な選手の映像を見ています。そこと比較されていることを忘れてはいけません。
ネットが活用されているボクサーの基準はトップのボクサーと界隈のトレーナー、最先端のトレーニングです。

ではトレーナーとして才能豊かで実績のあるトレーナーに何で勝てばいいかというと、実績を出すことはもちろんですが時間の使い方がポイントになると思います。

熱量で才能や実績を超える

言うまでもないですが、この業界は特に実績を出すことが重要です。
今までなら能力もなくサボりながら、優秀なトレーナーの近くにいてもお給料を貰えていた人には都合は悪くなりますが、本来の勝負の世界になりつつあると思います。

選手は選手同士で殴り合いますが、トレーナーも心の底ではトレーナー同士で殴り合っているという状況です。

そこで実績を出すために僕がトレーナーであるなら、若いボクサーと幼少期から関係性を築いておいて将来的に選手に選んでもらうように意識して行動することが大事だと思います。

ネットで技術勝負ではなく、リアル勝負です。

ここで僕がお世話になったこともあり、尊敬するトレーナーのフレディを紹介させていただくと。

彼はボクサーを集める象徴的なトレーナーの1人です。パッキャオを指導したことで有名になりましたが、以前からマイクタイソンなど指導してます。

そしてプライベートではありますが、誰よりも長い時間ジムにいて、トレーナーからも慕われていて、誰にも指導しているボクシングの神様みたいな人です。

彼は実際多くのボクサーから慕われているのですが、その理由の1つにボクシングと向き合っている姿勢が評判のトレーナーでもあります。

類は友を呼ぶというように、ボクシング好きな人はボクシング好きな人と集まるということを彼に体現して見せられました。

つまり、才能とか先天的なものが彼にもあると思うけど、参考にすることは時間の使い方で、時間を捧げているところを見せるというパワープレイなところです。

時間だけは平等にあるので、誰よりもボクシングに時間を割き続けることで、彼のようにいい選手を引き寄せ続ける可能性があると思います。

強い選手に集まる

現に某ジムはそうです。強い選手がいるからそのジムに集まるというようになっています。

つまり強い選手を生産し続け見届けられる場所にしないといけません。この見届けるというのがポイントで。

よく高校生になるからジムを辞めるとか大学生になるからとか理由がありますが、それは基本的に言い訳で辞めたいから辞めるんだと思います。

僕はこれが勿体ないと思いますし、トレーナー目線で言うなら、これが原因で指導に熱が入らないというのも表に出してないだけで内心あると思います。

現状活躍している選手に多いのは親子2人3脚です。トレーナー、選手の才能はともかく関係性としこれほど参考できるものはないと思います。

とにかく選手と関係を保ち続けるようにどうするか?と意識することもトレーナーとして大事な能力だと思います。

選手に必要な視点

考えを明確に

どうしてボクシングやっているのか?という自分の理由を明確にすることが大事です。

なんとなくやっているという人が意外に多いことです。僕は子供のボクサーに会ったら「なんでボクシングやってるの?」って聞くようにしています。理由は面白いからなのと、参考になるんです。
「親に言われて」「ボクシング好きだから」「痩せたいから」など

人それぞれで面白いんですけど、気になるのは「親に言われて」とか無言になってしまう人です。これは子供に限った話ではなく大人でもあります。

これの悪い点は自分で考えてないところです。子供であれば考える機会を与えてない親、指導者の責任です。

そして、意見をもたないまま進みながら考えるのもいいのですが、そのまま考えない人になってしまう危険性もありますし、
自分で選択して人生を生きるんだ。という自己コントロール感は持っておかないと、競技引退後何していいかわからなくなったり、指示されないと動けないとなってしまう可能性がある。

なので自分を守るために考えを明確にしなくても、最低限整理はしておくことが大切です。

プロモーター視点

世界を目指すなら世界を目指す人のところに行った方がいいというのが一般的ですが。

実際は違うというか人によると思います。

というのも自分の体験として、実力不足の時に世界を目指す場所に入ったとしても、すぐに世界タイトルマッチを組んでもらえる訳ではないどころか、レベルの差に自信を失ってしまう可能性があるので、むしろ反対派です。

そして、そこは選手としてプロモーターへの最低限の配慮であると思うのですが、ボクシングというよりボクシングビジネスをしていると捉えるべきです。

いかに自分が世界チャンピオンになりたくても、その時の現状、世界レベルに達してないのであればタイトルマッチは組まれません。

なので仮に「世界チャンピオンを目指す」のであれば

「どうやったら世界タイトルを安心して組んでもらえるか?」

という他者視点の必要性を知っておくだけでも今後のプラン設計は全然違うと思います。

やるべきことはシンプルに1つ

解決策は「個人」に意識に目を向けて、いざとなった時に対応できるように力を尽くすことだと思う。

2020年に流行ったウイルスは誰も予想もしなかったし、東京オリンピックは開催されるかどうかわからない状況でもあった。未来は何が起こるかわからないけど、僕の書いたジム制度に関しては多くの人が疑問に思っていることが事実です。

もしかしたらジム制度が続く可能性もありますが、10年20年と年数を重ねた時どうなるかを考えると今の在り方ではなくなっていると予想します。

ここで大事なのは、個人として考えて行動できる人が1人でも増えればいいと思っています。

もし1人1人が仮説を立てて未来に向けて動けば、きっと今までとは違った動きをしないといけなくなりますし、いい方向に行けると信じています。

#未来  #ジム #ジム制度

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