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融資あっせん制度と申請(創業支援融資)

融資斡旋制度とは
登記している地域の役所が必要な事業資金を低利で利用できるよう、取扱金融機関に対してあっせんするものです。
流れとしては下記の添付画像のようになります。

まず①役所に斡旋書を発行してもらうための手続きがあります。
その手続きを経て③金融機関へ借入の申し出を行うため、少し時間がかかりますが低金利で借入が出来るため非常にお勧めです。
今回は条件的に創業支援融資を選択しましたが、その他も多くの制度が用意されているため各フェーズに合わせて利用出来る制度となります。

創業支援融資を受けると決めた経緯
前回投稿したこちらの記事と内容が重複しますので、経緯と運転資金・設備資金については割愛します。
その他、必要書類なども公庫に提出した書類と重複している書類があるため、こちらも割愛させてきただきます。
ご興味ある方は下記をご参照ください。

利子と貸付期間
1.40%(7年で返済の場合)のうち、自己負担0.2%
 
役所が利子のほとんどを負担してもらえるので、ほぼ無利子です!

融資斡旋の利用手続き
1. 登記している場所の役所で商工相談員(中小企業診断士)による面談をし制度・必要書類の説明を受ける
2. 創業計画書の作成
・通所または創業アドバイザーを利用し、面談しながらの作成となる。
 早ければ2回で終わることもあるが、平均して3,4回面談が必要。
3. 金融機関宛のあっせん書を交付
・融資を受ける金融機関を決定しておく必要がある。
 金融機関は役所によって指定があるため、確認のこと

あっせん書発行後の手続き
1. あっせん書及び創業計画書を金融機関に提出
・来店または担当者が来社するので、追加提出の書類などの説明を受ける
2. 担当者との面談
・オフィス環境の確認も含め、来社での対応となる。
・提出書類の内容確認や代表者の略歴、斡旋希望額の妥当性、経営状態などの質疑応答。
3. 面談および書類が問題なければ保証協会へ申し込み(金融機関が担当)

保証協会の手続き
代表者含め、来社対応での面談が1回ある
・金融機関の担当と同じような内容になるが、提出した書類の説明や
 代表者の略歴などを受け答えする
・面談後、1週間程度で融資金額が決定する

準備したもの
●港区中小企業融資あっせん申込書
●同意書
創業計画書の作成
・事業計画書
・予測損益計算書
・BS、試算表(申請時点のもの)
・月次の損益計算書
●履歴事項全部証明書
●印鑑証明書
・運転免許証
●役員の職務経歴書
●代表者の住民票
・賃貸借契約書(オフィス及び代表の自宅)
●預金通帳、取引履歴(実際のキャッシュフローが分かるもの)
・代表者の預金通帳及び資産が分かるもの
●代表者の前職の源泉徴収票または課税証明書
●受注した案件の契約書、請求の一部
・会社紹介の資料

●は、区役所に提出が必要なもの
それ以外は指定金融機関、保証協会に提出するものになりますが、先に用意しておくと借入までの期間が短くなると思います。

創業計画書とは
指定された書式があり、それに沿って作成する書類です。
内容としては下記がまとまったものとなります。
 ・事業計画書
 ・予測損益計算書
 ・予想資金繰り表
 ・融資希望金額の内訳
別途作成されている方も、こちらの書式に沿って作り直す必要がありますのでご注意ください。
書式は、所属している地域の役所HPに掲載されていると思います。

作成の注意点として、数字の辻褄が合っていないと指摘されるので作成後数字にズレがないかの確認はよく行ってください。
 ・複数ページにわたり売り上げや必要経費などを記載しなければ
  ならないため、1箇所の修正が複数ページに関わりますので、先に
  数式を入れて作成することをオススメします。

また役所では基本、紙ベースの提出となります。
指摘が合った場合、その場で当該箇所を修正して再提出が出来ません。
次回に修正した資料をプリントアウトして持参することになりますので、完成後の確認はいつも以上に行ってください。
私はケアレスミスで修正があり、1週間程度、斡旋書の受領が遅れました。

融資決定までの流れとスケジュール
1日目
 登記している役所に行き、融資斡旋の説明と必要書類を聞く
6日目
 創業計画書のたたき台作成
7日目
 役所面談①
  創業計画書を役所に持っていき面談と計画書の指摘を受ける
15日目
 役所面談②
  修正した創業計画書を持っていき、再度面談。細かい修正の
  指摘を受ける(計画書はほぼ完成した状態)
 融資を受けたい指定金融機関の担当者を紹介してもらう
 (知人からの紹介)
20日目
 計画書以外の区役所に提出な必要書類を準備
21日目
 
役所面談③
  必要書類と代表者を同行させ役所へ行き、書類の最終確認と
  代表者が面談を受ける
  特に問題なかったので、斡旋書を発行してもらう
25日目
 
指摘金融機関面談①
  受領した斡旋書と役所に提出した書類一式を準備し、指定金融機関
  へ提出。同時に事業内容の説明、面談を受ける。
31日目
 指定金融機関面談②
  代表者面談と追加提出の書類を提出
  全ての書類が整ったため、指定金融機関から保証協会へ書類を送付
  融資を受けるための指定金融機関への面談は終了
39日目
 保証協会面談①
  代表者と提出した書類内容に沿って面談と説明
49日目
 融資金額決定
51日目
 融資申し込み書を作成し、指定金融機関へ提出
 (代表者の直筆となる)
52日目
 融資申し込み書に修正点があったため、修正版を提出
58日目
 融資振り込みに関する書類を提出
 その他、返済に関する事項の説明を受ける
 (代表者の同行も必要)
59日目
 入金確認

融資の決め手になったもの(あくまで個人的見解です)
公庫と同様に返済能力の有無を確認されます。
幸い経営的に黒字でしたので、事業としては問題ないと判断して頂きました。
また代表者が連帯責任者になりますので、代表者の返済能力やこれまでの金銭の使い方、現在の資産なども融資可否の判断材料となります。
これらの情報を提示して融資金額を決定して頂きます。
今回は、特に問題ないということで希望融資金額(満額)での融資が決定しました。

まとめ
公庫と比べ面談する機関の数も多く、融資決定までに約2か月かかりました。
役所、金融機関、保証協会全てにほぼ同じ説明をしないといけません。
最速で借りたい方は、あらかじめ必要書類を用意しておき、面談のスケジュールを詰めると1.5ヶ月くらいに短縮出来るのではないでしょうか!
初回利用(創業)の融資金額としては、公庫よりも大きい金額が設定されているため、時間に余裕がある方はこちらを利用しても良いと思います。
また役所が利子の補給をしてくれるため、ほぼ無利子での借用が出来ます。これは非常に魅力的です!(登記場所の役所で変動すると思いますが)

あと、会社名、住所、代表者のゴム印があればめっちゃ楽です。
契約書など、手書きの書類がかなりありました。
写しの書類もあり、手書きが必要な場合もありますが、セパレートのゴム印を持っていると楽なケースが多かったです。


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