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マヤってなんだ①岡山・BIZEN中南米美術館編
BIZEN中南米美術館・国立国際美術館「古代メキシコ展」を巡って得られた知識やイメージから、私なりの古代メソアメリカ文明に対する感想をまとめます。
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そもそも古代メソアメリカ文明に興味を持ったのは小学生の頃に見たテレビ番組がきっかけでした。「生贄なんて怖い」「どうしてこんなことをするんだろう」漠然とした恐怖を抱き、それは知的好奇心へと変わりました。
そういう土台があったところに某有名ソシャゲに出てきたマヤ文明を想起させるキャラクター(カマソッソです。ハイ)に心臓を鷲掴みにされ、創作などをする中で「マヤってなんだ?こりゃあマヤ文明のイメージを私の中でハッキリさせないといかんぞ」と、メラメラとオタクの執念と小学生の頃の衝撃が燃え上がり、今回の美術館巡りへ旅立つ決心に繋がりました。
BIZEN中南米美術館
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まずは岡山へ!ナビを片手にドキドキしながら美術館へ向かいました。日生駅から徒歩ですぐ着くアクセスの良さにびっくり。
BIZEN中南米美術館の目玉とも言える館長さん直々のガイドが、まあ~おもしろい!終始ニコニコで聞いてました。
訪れた時は「チョコレートの王国」の展示をしていましたので、エクアドルを発祥とした所謂チョコレートがどのように古代メソアメリカでは飲まれていたのか、お話を伺ってきました。
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古代メソアメリカ文明ではチョコレートは薬だったそうです。
砕いたカカオの実にスパイスなどを混ぜたものを、高いところからコップに向けて注ぎ、それを何度も繰り返して泡立てて作ったドリンクが当時のチョコレート。有名な話ですね。
それを王様が毎日毎日飲んでいた。その量に驚きました。王様は1日に60杯以上のチョコレートを飲んでいたんですって!
館長さんの話によると、王様の体はチョコのおかげでポリフェノールたっぷり。70~90歳代まで長生きしたそうです。庶民の平均寿命は30〜40代……王様ってすごい。いやチョコがすごいのか。
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チチャを盃に注ごうとボトルを傾ければ「ピロロロ…♪」と可愛らしい小鳥の鳴き声のような音がするらしい!またボトルを左右に揺することで中のお酒の口当たりがまろやかになると館長さんの弁。
笛の進化の話も聞き、古代メソアメリカの人々の生活にどんな楽しみがあったのか具体的に感じ取れて嬉しくなった。
その他笛吹きボトルの音色を聞いたり、変わった土器のポーズの真相を聞いたり、わくわくふむふむのガイドが終わり……
いや、まだ私、答えが出せてない!目の前を通りすがった館長さんを、咄嗟に呼び止めてしまいました。
「あの、先生!マヤって何だろうって答えを見つけたくて私はここに来ました!」
館長さんを先生と呼ぶ切羽詰まったオタクに館長さんは優しく答えてくれました。
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マヤ文明はマヤと呼ばれる地域に繁栄し、マヤ語を使う言語圏で3000年にわたって続いた文明である。
なるほど!地域と言語で見分けるんだ。石碑にマヤ文字が彫ってあったら、マヤ文明の遺跡確定だし、その通りだなあ。
でも……あれ?
私はどうしてマヤをハッキリさせたかったんだっけ。
古代メソアメリカ文明を知ろうとすれば必ずアステカが出てきて、他の文化を霞ませるほどに情報量が多かった。
それが他の文明の情報と混ざってわからなくなったから、私はマヤ文明だけが知りたくて旅に出たんだ。
言語は刻まれていればわかるけれど、そうでないものはどうやって見分ける?
頭蓋変形してればマヤ人なの?どんな暮らしをしていたのかもっと知りたい。
古代メソアメリカ文明には似たような文化が多いけれどマヤ独特の文化は?
どうしてアステカの神様はマヤの神様と同一視されるの?
BIZEN中南米美術館の館長さんにもっと詳しくお話を伺えば、きっと全てが納得できたと思うのですが、この日の移動スケジュールは非常にタイト……後ろ髪をひかれる思いで日生町をあとにしました。
しかし、マヤ文明を他の文明と見分ける大きな前提を得て、私が混乱していたモヤモヤの正体が見えてきました。
古代メソアメリカ文明の中でも強い光を放つアステカ文明。
それとマヤ文明の大きな違いを見つけられれば、きっと見えるものが増えるはず。
頭にいくつも新しい「?」を浮かべたまま在来線に乗って大阪へ向かうのでした。
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次は大阪・国立国際美術館古代メキシコ展についてです。
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