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亡父の思考パターンを一部理解できた

今回、この病気になって命が限られたものだと身をもって体験しました。
職業柄、その事を知ってはいましたが、まさかこんな形で突然死にそうになるなんて思ってもみませんでした。
人生はやはり予測不能ですね。
備えては来ましたが想定外でした。

私の父は25歳で直腸癌になりました。
私が一歳になった翌月に下血で発覚しました。
そこから我が家の不幸が始まりました。
ま〜、大変な事ばかりではなかったですよ。
楽しい事もいっぱいありました。

父は「自分はもう病気で死ぬから」と言って仕事もせずに遊んでばかりいました。
仕事はしていましたが、途中で抜け出して遊びに行ったり、ズル休みをしたり。
中学生の私に職場に嘘を言わせてズル休み…
最低だなと思います。

「病気で死ぬ。病気で死ぬ。」と言いながら、25歳から44年間生きました。
その間、7回以上手術をしました。
内、心臓の手術2回。
辛かったと思いますよ。

私は子宮体がんで突然大量出血で死にそうになりましたが、死なずに済んだ後、こう思ったんですよ。

「またいつ癌になるかわからないから、今までしなかった事をして、好きな事をしていこう!」って。
「定年で退職して、好きな事をして遊ぼう!」って。

ま〜、普通にこう思っちゃうと思うんですよ。
癌になって、ショックだったから。
心痛だったから。
でも、最近、ふとこう思ったんです。

「癌にならないと好きな事ができなかったのかな?」って。
「病気にならないと好きな事ができないって…なんかおかしくないか?」って。

私はもう病気じゃない。
今、死にそうにもなってない。
今、私はちゃんと職場復帰できた。
病気を理由にして、職場の人達に気を遣わせたくない。
私は以前のように働ける。
私は働いて、元気に、好きなことをして、遊ぶんだ!

父は病気で死ぬ事を前提にして、それを盾にして、私と母を脅していたんだな。
父は癌による死の恐怖の段階から抜け出せず、ずっと好きなことをしてきたんだな。
働かず、いっさい金も残さず、好きなことをして、死んだんだな。
そんな人生もあっていいと思いますよ。
やっと父の思考回路の一部が理解できたので嬉しいです。

でも、私は私の病気で夫と娘の笑顔を失わせたくない。
犠牲にしたくない。
だから、私が病気だったことを忘れさせられるくらい、以前と変わらない感じで生きている姿を見せていこうと思います。

私は病気で死ぬ事を前提にせず、これからやりたい事をしていこうと思います。

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