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リスト18 序章:01

リスト18と言う物語を編もうとしています。
フランツ・リストの
楽譜18組と
僕の左手の
握力18kgを掛けた逸話。

21歳の時に
屈筋腱断裂後遺と言う怪我を負い
握力が50から18まで下がりました。

ジャンケンが出来るくらいまで
指先の感覚は戻りましたが
器用に鍵盤を叩くことは
叶わないなまくらです。

演奏家から小説家へと転身した現在
さいわいなことに
右手一本でキーボードを叩き
自己表現に没入しています。

リスト18……先ずは
フランツ・リストの為人を
知ることから始めないと。
(為人:ひととなりと読みます)。

リスト18の1曲目を飾るのは
有名なラ・カンパネラ。
フジコヘミングさんが
十八番にしていることでも有名なあの曲です。

カンパネラはイタリア語で
小さな鐘と言う意味があるそうです。
宮沢賢治さんの銀河鉄道の夜にも
カンパネルラと言う登場人物が出て来ますね。

我が家のピアノは調律が少し狂っています。
暫く調律師を呼んでいなかったので
当然の結果なのですが
狂った鍵盤と麻痺した左腕、
その化学反応や如何に?

深夜4時に流れるラ・カンパネラ。
この繊細で大胆な響きを
どう表現していこうか?
狂った調律であれ、翌朝に
鍵盤が触りたくなりました。
ジャンケンは出来るのだから
左手の人差し指を伸ばして
一つの鍵盤を叩く
もしくは押すことは可能なはず!
試してみる価値はあります。
リスト18、我が家だけで
何組の楽譜が見つかるでしょうか?
期待しながら夜明けを待ちます。

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