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Cyber Papa + 森田修史  Jazz Live!

いつものようにずいぶんと早くハコ入りしたオーナー孝平さんと私だった。孝平さんが、今日はこれを聴こうとEvans のYou Must Believe In Spring を取り出した。伝統的なバップを好む孝平さんにエディ・ゴメス?と怪訝な面持ちを向けた私に、孝平さんはベースは誰でも好きなんだ、と、屈託のない笑みを浮かべる。
やがてほぼ同時に四人がハコ入りした。肩の力の抜けたセッティングとアップ。息の合ったアンサンブルに安心して、私はリハの席を外した。

Cyber Papa : 三浦邦彦(ds) 橋本正也(p) 安東昇(bass)
                     +森田修史(ts).        Jun.18.wed.
                                                  Over The Rainbow   Iida City

ファーストセットはスタンダードのラテンジャズから。三浦の小さな音量、繊細かつシュアなドラミング、リズムキープが光る。森田から橋本の生ピアノ、森田、橋本とソロが回り、四小節交換。複合されたリズムが難しい。D.S. 短いコーダ。
スタンダード。森田主題。三浦の歌うドラミング!洒脱!森田ソロ入り。音域極めて広い。次いで美しく幅広く歌う橋本のエレピソロ。トリオのインタプレイ。安東ソロはここへ来て本領発揮か?森田入り、三浦八つプラス四つD.S.短いコーダ。
三浦オリジナルは、三浦のヴォイスからヴォーカル、ドラムソロ。二拍三連の八混じる三。三浦の南米大陸を感じさせるさびたヴォーカル。森田のソロはハイトーン冴える。橋本のエレピソロは指たっぷり、三浦のバッキングの歌とヒューモア!安東のここでのソロで、私は彼がなぜミュージシャンたちに人気があるか、わかった気がした。トリオのインタプレイ。D.S.トリッキーなコーダ。インコーラスで三浦。
スタンダード。三浦のヴォイスと森田が絡む。懐かしいコード進行。リズムは行進曲風。ヴォーカル。森田オブリガート。三浦の刹然としたアナウンスで森田ソロ。橋本極めて美しいタッチの生ピアノソロ。橋本が重たくリズムキープして三浦が歌っている印象は、ステージを通してだった。
ここまで、いつものように細かな印象を書き連ねてみたが、私の感動とは遠いことに気がついた。
彼らの音楽は、バンドとしては当然のことながら、細部の積み上げだけではない。
包みこむような、そう、父のような愛!
音楽的に極めて高度でありながらカッコつけない!
音楽が決して非日常ではない。生活とともにある!
そうして私は、打ち上げを心から楽しんだのだった。

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