妊活ライターの裏話。加藤レディスクリニックのこと。②

前回に続き、加藤レディスクリニックのお話です。
 
なぜ、女性たちは加藤レディスクリニックへ行くのか?
なぜ、加藤レディスクリニックは妊娠率が高いと言われるのか?
 
これは患者数の多さに関係があると、私は思っています。
 
体外受精の成功のカギを握るのって、何だと思いますか?
もちろん医師の治療方針なども関係していると思いますが、それ以上に大きいのは「胚培養士のレベル」だと思います。
 
胚培養士とは、卵や精子を扱う人のこと。本来は、卵巣から排卵された卵は、卵管を通って精子と出会い、受精し、子宮で着床します。この「卵管を通って精子と受精」するというとても重要な過程が、体外受精では胚培養士の手によって行われるわけです。
 
本来、「受精」が行われる卵管と、体の外では環境がまるで違います。温度や湿度、二酸化炭素濃度など、人間の手でできるだけその環境を近づけてはいるものの、それでもやはりお腹の中にい続ける場合と比べると、卵子や精子、受精卵はどうしてもダメージを受けてしまいます。
ものすごく生命力のある受精卵なら多少のダメージは関係ないかもしれませんが、ぎりぎりで生きている受精卵だと、そのダメージによって死んでしまう可能性もあります。もしかしたら、ぎりぎりの受精卵がお腹のなかで受精していたならそのまま成長して出産できたかもしれないのに、体外受精をしたためにダメになった、というリスクだって考えられるんです。
 
そのダメージをできるだけなくそうと奮闘しているのが、胚培養士です。
できるだけダメージをあたえないよう、卵子や精子、受精卵を扱わなければならないのですが、卵子は直径約0.15mm、精子は長さ0.05mm、受精卵は1mm。顕微鏡を見ながら丁寧に丁寧に、卵子や精子、受精卵にストレスをあたえないよう扱います。丁寧にとはいえ、ゆっくり時間をかけることもダメージにつながりますから、繊細な作業をスピード感をもって行う必要があります。
 
ですから胚培養士さんになりたて、経験の浅いAさんと、胚培養士歴10年の経験豊富なBさんがいたとして、2人が同じ卵を扱った場合。Aさんが扱った卵では妊娠しなかったけど、Bさんが扱った卵なら妊娠できたということは十分考えらるわけです。
 
それくらい、胚培養士の仕事は体外受精の成績に影響を与えているんです。
 
卵子に精子を注入して受精させる顕微授精という治療がありますよね。
この顕微授精の作業は、実は胚培養士にとっては難易度の高いもの。クリニックによっては、経験豊富な胚培養士しか顕微授精ができない、というところもあります。もしくは定期的にテストを行い、そのテストにクリアした人しか顕微授精ができない、というところもあるんです。
 
さらに経験豊富な胚培養士は、技術だけでなく知識も蓄積されていきます。「この成長具合の卵は以前はうまくいったな」とか、「見た目はよさそうだけど、あまり期待できないかも」といった、常に受精卵を見守っている胚培養士ならではの、経験からくる知識もどんどん蓄積されていくのです。
 
加藤レディスクリニックには、毎日のようにものすごい数の、そしてさまざまなタイプの患者さんが訪れて体外受精を行っていますから、自ずと培養士さんの経験も知識も豊富になっていきます。
 
つまり、自然周期でとれた卵だから妊娠しやすいのではなく、「経験豊富な胚培養士さんがたくさんいる」ことが「体外受精の妊娠率アップ」につながっているのだと思うのです。
 
じゃあ、加藤レディスクリニックに行くべき人と、他のクリニックでもいい人、ってどんんな人なのか?
 
次回解説します。
 

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