アトロピン+アセチルコリン

薬理学でアトロピンを投与しムスカリン受容体をブロックしたうえで、アセチルコリンを投与するというのがある。ムスカリン受容体を阻害しないでアセチルコリンを投与するとムスカリン受容体に作用し血圧が下がる。しかしアトロピン存在下だとアセチルコリンは交感神経の神経節にさようし、節後繊維からノルアドレナリン、副腎からはアドレナリンが放出され血圧があがる。これをよく観察すると血圧の上昇が二相性になっていることが分かる。二つ目の山が副腎によるもので、こちらのほうがはるかに大きい。副腎はadrenal glandであるがまさに名前=機能と言える。

またヘキサメトニウムで神経節を遮断するというものがある。ヘキサメトニウムはいかにして神経節に選択的に機能するのかと個人的には疑問に思う。

これは後で調べるとして、自律神経節を遮断すると効果器には交感神経と副交感神経のうち優位でない方の効果が表れるという。
心臓は副交感が有意であるから、ヘキサメトニウムにより血圧・心拍数は上がると理論的には予測される。しかし生体に実際投与するとその逆が生じるのはどうしてだろうか?

それは投与した時に優位である方が抑えられるからである。手術中の生体は出血や麻酔などの効果により、血流を維持しようと交感神経優位になっている。これをヘキサメトニウムが遮断するわけである。

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