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墓活(はかかつ)

自分が死んだ後に骨の始末をどうするか。
我が家はその理想がバラバラでした。

父は長男だけど実家から離れて一生を終えるつもりなので、戻る気はない。そして実際自分の骨をどうするか決めようともしない。
母はキリスト教なので教会の共同墓地を望んでいる。
私は粉にして、海にばらまいてほしいと予算立てしている。

突然77才の母が、「そんなら墓をつくる」と言い出した。
自治体広報紙に墓地の希望者募集の記事があったからだ。
名古屋の中央にある霊園は空きがあるとのことだ。
役所勤めの私に、霊園パンフと住民票をとってこさせた。
その後、休みの日は車で霊園通いだ。
墓たちは丘の上に広がり、畝を作っている。
いけどもいけども…
まるで山登りであった。

3人とも死後の希望はバラバラだが
「とりあえず作っとこ」というところだろうか。まあいいや。
ちょうど能登半島地震で墓石がたくさん倒されているのを見た。
私たちは低いタイプのにするかもしれない。

どっちにしても墓活はまだまだ続く。
手続きや「石」は何にするかなど…
でもこの墓活で、多少は家族が仲良くなったかもと喜んでいる。

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