見出し画像

子犬だって、子猫だって、みんなみんな生きているんだ、ともだちなんだ

ねこの写真を上げている知人のサイトからの転載です。捨て猫くまさんのモノローグを聞いてあげてください。愛犬家のチョークー、そう願うのであります。

ごまかされないで

保護猫、保護犬という言い方、好きじゃないですね。保護してくれる優しい人がいるんだ、じゃあいいね、となりそうでね。あたしら、捨てられたんです。死んでも構わないよ、とポイされたんです。

保護猫、保護犬というほんわかした言葉じゃ、その境遇が誤解されそうです。捨てた人の心の冷たさが、保護という言葉の温かさで、かきけされてしまいそう。そんなことになるなら捨て猫、捨て犬で十分。不法投棄されたごみと一緒で結構です。

わたしらを見つけ、人間に通報してくれた野良犬の黒さん一家。最後までシャバをうろうろしていた姉さんも、あの河川敷からいなくなりました。捕まっちゃたか衰弱死したか。あてどのない放浪の旅にでたのかもしれませんね。あの一家のお母さんが、わんわん吠えてくれなかったら、あたしらすぐにカラスの胃袋に収まっていました。だから今も怖いよ。ベランダでカラスを見かけると足がすくんでしまいます。

偶然にも拾われて半年、今はまあまあのんきに生きていられますけど、そうじゃなかった兄弟姉妹が世の中にはいっぱいいます。環境省によると、2023年3月31日までの1年間に全国の動物愛護センターへ収容された犬猫は5万2793匹(犬2万2392匹、猫3万0401匹)。幸運にも、もらわれていったのも多いのだけれど、殺処分された仲間が1万1906匹います。

半数以上が幼齢個体だそうです。そのほとんどが猫で、半年前のあたしらみたいなのが年間6000匹も、わけもわからんうちに、楽しい思いもしないうちに、命を失っているのです。

あたしらはね

かわいそうじゃないか、と言うと牛豚鶏のように殺されるために生まれてきた例もあるじゃない、と屁理屈をこねる人がいる。でもそれはね、必要悪というものじゃないの。

動物たちは死ぬことによって、誰かの役に立つ。殺される動物にとっては迷惑ばかりの話でしょうが、その死には十分な意味があるのです。収容動物の殺処分はそれとは違います。ただただ、その存在がじゃまだから捨てられ、この地上から消されるんだ。いない方がいいって、存在そのものの否定、その挙げ句の処分なんです。だから悲しい。誤解しないでね、係の人を悪く言ってんじゃない。立ち会う係の人も大変だよ、きっと。

この半年で死んでった仲間は、統計から推測すれば全国で3000匹はいるよね。せっかく生まれてきたんだから、命をまっとうさせてもらいたいよ、誰しもね。あたしらはね、あたしらだって生きているんだよ、と言いたいのよ。捨てる前にね、この子にもかけがえのない命があると、ちっとでも思ってほしいもんだよ、ほんとにね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?