今月の読書 5/31 「でぃすぺる」

 5月終わる前に、1冊読み終えました。かなりギリギリ。別に、読む気がなかったというかは、私個人の読書スタイルのせいかも。本は一気読みしたい派なので、仕事終わりの平日も読めず、休日はいつの間にか消えてますしね。そうこうしてるうちに、5月下旬に入ったので、平日とか構わず読み進め、大体4日で読了。ちょいちょい、記憶抜けがあったりするのが、なんともまぁ。そんなこんなで、読み終えたので感想まとめていきます。


 令和6年5月に読んだのは、「でぃすぺる」。私が愛読している<剣崎比留子>シリーズの今村昌弘先生の作品です。本作は、学生が表紙を飾っていることもあり、なんとなく、学園ミステリーもので人死にはないかと思いましたが、全然死ぬ。てか、さっくり死ぬ。でも、青春成分多めなのが魅力的です。あと、本作は結末があっさりしすぎというか、個人的には「そして誰もいなくなった」の感じでした。過程が面白くて、結末が全然ないって感じ。

 <剣崎比留子>シリーズ同様、本作の構成は《ミステリ×虚構(オカルト)×青春》という鉄板構成。今までの作品と違うのは、なんといっても「ミステリ小説かつオカルト小説である」ということでしょう。既存の今村作品は、虚構はミステリ小説の中での凶器・ギミックを構成する要素の一つに過ぎなかったのですが、本作はその役割を超えてますね。それだと、オカルト作品では?って話なるんですが、それでもミステリ作品ってのがすっげ。こう考えると、オカルト作品をミステリで構成したとも受け取れますね。確かに、読んでる間ゾッとする瞬間が何度も。

  ミステリ読者は、基本的にサツキ派というか、理論的な真相を前提に推理しながら、読み進めていくもんですが、私を含め今村ファンの多くは、最後は割と衝撃的だったと思います。「同じおにぎり2つ食べてもいい」じゃないですけど、たしかにオカルトとミステリは両立しましたね。もしかしたら、同様の作品があるのでしょうが、浅学の身ゆえご容赦ください。


そういや、本作はノックスの十戒をすべて守っているんすね。
あと、関係ないけどサイン会行きてぇな。今村先生に次回作への期待が高まりますね。

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