総合内科専門医試験対策 コラム（セルフトレーニング問題2024年度版について）

先生方、日々の勉強本当にお疲れ様です。

今回はセルフトレーニング問題（2024年度版）についてです。

総合内科専門医試験の試験対策として、セルトレはほぼ全員が行う教材だと思います。ただ、このセルトレは悪問が結構多くて、逆に混乱させられる側面もあります。内科学会が公式に出している教材という点で価値はあるのですが、そもそもセルトレは総合内科専門医試験の試験対策用の教材という目的で作られているものではありません。実際の本試験の問題はセルトレとは異質です。ただ、やらないわけにもいかない。セルトレについては、過去記事の「総合内科専門医試験 コラム（セルフトレーニング問題の位置付け）」にいろいろと書いておりますのでご参照いただければと思います。

さて、2024年に総合内科専門医試験を受験される先生は、セルトレの勉強としては2024年4月に発売された「生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説（第5集）」を使用されると思います。こちらには2018年〜2022年の問題と新作問題が掲載されています。これに追加して、まだ問題集にはなっていない2023年と今年(2024年)のセルトレを入手してください。セルトレについてはこれで十分であり、それ以前のものはやらなくて大丈夫です。

実は、この第5集は最近発売が開始されたばかりで、今年受験される先生はラッキーだと思います。昨年受験された先生は、第4集(2015-2017年)までしかなかったので、これに追加して2018-2023年を独自で入手する必要がありました。まだ問題集になっていないセルトレは自分で受講していないとなかなか入手できる方法がなく、メルカリでセルトレがありえない値段で販売され、それが売れてしまうという現象が起こっていました。

ここからはセルトレ(2024年)についてです。
先生方もよくご存知の通り、その年のセルトレは12月に解答と解説を内科学会が公開します。今年で言えば、2024年のセルトレの公式な解答と解説は2024年12月に公開されます。そのため、受験生は直近のセルトレの答えがわからないまま総合内科専門医試験の本番を迎えることになってしまいます。セルトレは皆様が試験対策として使用しているわけですが、大事な直近の2024年の答えと解説がない。ここが難点です。

そこで今回の記事を書きました。
先日、私はセルフトレーニング問題（2024年度版）をやりました。

各科の先生と答え合わせもしていて、本当はここで全問題の解説を提供したいところなのですが、大人の事情で厄介なことになりそうなので（最近厳しいらしく）、申し訳ありませんが今回はコメントだけにさせていただきます。

率直な感想として、「例年よりもまともな問題が多い」と驚きました。
セルトレでよくある解釈不能な悪問や、マニアックすぎるどうでもいい問題などが、今回はほぼありませんでした。漢方、英語問題、コロナ関連、災害医療チームの問題など、セルトレ恒例の試験に出ないどうでもいい問題はありましたが、これらも見た瞬間に「これは出ない」と切り捨てることができるものでした（生涯学習としては大事だと思います。あくまで試験に必要かどうかという点でどうでもいいと表現しています）。それ以外の、各診療科に属する問題はかなりまともでいい問題が多かったです。

結論です。2024年に総合内科専門医試験を受験される先生は、セルトレ2024はあとまわしで大丈夫です。

例年よりも悪問が少なく、ほとんどがまともな問題でしたので、意味不明なクソ問に振り回されたり、時間を取られることは少ないです。ただ、答えと解説がないので、知識のない勉強開始初期の段階で取りかかるのは効率が悪いです。他の教材で勉強をしてからやるという形でいいです。おそらく、それなりに勉強をした頃には多くの問題は解けるようになっていると思います。少し解きづらい問題もちょっと調べればすぐわかるレベルでした。

今年のセルトレは気になるかもしれませんが、あとまわしで大丈夫です。その頃には5chの掲示板で議論も終わり、親切な先生が正解を羅列してくださっているはずです。

ちなみに、解答締め切りは9月30日です。それまでには一度やる必要がありますので、締め切り直前に力だめしとしてやってもいいかもしれません。ただ、セルトレは調べてもいいことを前提に作られているので、その段階で全てが解けなくても落ち込む必要はありません。
また、極端な話、時間がなければ提出しなくてもいいです。総合内科専門医試験の受験には今年のセルトレの受講歴は関係ありませんし、資格取得後の専門医更新も5年に1回受講していれば大丈夫です（これはだいぶ裏技ですが）。

セルトレ2024は悪問が少ないです。試験前に解説は公表されませんが、割れ問や意味不明な問題で振り回されることは少ないと思います。そんなに時間もかからないと思います。

（セルトレの締め切りが9月30日なので、それを過ぎたら個人的見解という形で言い回しを変えて解説を出せるかもしれません。本試験は11月なので、その間の1ヶ月ちょっとの期間限定で出すかもしれません。試験勉強で大変な時期に答えのないセルトレをいちいち調べていくのは大変なのは経験しておりますので。）

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