総合内科専門医試験対策 コラム(総合内科専門医を取得する意味とその価値)
先生方、日々の勉強本当にお疲れ様です。
今回は、「総合内科専門医を取得する意味とその価値」について書きたいと思います。勉強の息抜きにお読みいただければと思います。
なぜ総合内科専門医試験を受験するのか。
このように書くと壮大なテーマにも思えます。思い浮かぶ理由は先生ごとにちがうのではないでしょうか。
まず、言うまでもなく、本試験を受験される先生方の背景は多種多様です。過去記事でも書きました。現在の職場環境、家庭環境に加えて、これまでのキャリアや今後の人生設計など、先生によって様々です。そんな様々な人生を歩んでおられる内科医の先生方が「なんとかして合格したい」と共通で考えておられるのが、この総合内科専門医試験です。
「専門医という資格自体に意味があるのか」「給料が増えるわけでもない」、そんな側面もあることはもちろん承知していますし、それはそうだとも思っています。専門医の付加価値の向上やインセンティブ導入など、今後見直されていく可能性はあります。ただ、今回はそこはすっ飛ばします。この記事をご覧になられている先生は、このような考えも一理あることはわかった上で、それでもなお、それ以上に「総合内科専門医は取得する価値がある」と考えられておられるはずだからです。
私の場合はどうだったかを少し書かせていただきます。
私の中では、最初から「総合内科専門医を取らない」という選択肢はありませんでした。当たり前のように受験するつもりでいたというのが当時の気持ちでした。
私が受験した理由。まずは「総合内科専門医があると胸を張れる」というのが直感的に思い浮かぶものでした。1人の内科医として真っ当に研鑽を積んできたことを客観的に証明してくれるバッジのようなイメージです。正直に言えば、「あった方がかっこいい」とも思っていました。今思えば、これは私自身が総合内科専門医という資格に抱いていた「価値」の部分です。受験した理由はこれが大きいです。
実際には、将来的に内科指導医になるために必要不可欠という現実的で外因的な理由もあったのですが、気持ち的には下の方の位置付けでした。つまり、私は総合内科専門医の価値に憧れ、魅力を感じていたからこそ、「絶対に合格したい」と考えて受験したのだと思います。
さらに言えば、キャリア形成のため、自分の存在価値を高めるために「取れる資格は全部取りたい」とも思っていました。その中でも総合内科専門医はどうしても取りたい資格でした。超難関な専門医試験であることは知っていましたが、資格として、総合内科専門医はそれに値すると強く感じていました。「最初からあきらめる選択肢はない」、不合格でも再チャレンジするつもりでした。
受験される先生方の背景は多種多様だと承知しております。私と同じ価値観や理由で受験される先生ばかりではありません。
「総合内科専門医があることで内科医として胸を張れる、自信になる」「自己研鑽を続けてきた内科医であることを証明してくれる」「自分の経歴に必要かつその価値がある」「まだまだ上を目指したい、通過点に過ぎない」「ひとつでも多くの資格を取りたい」「業務上、立場上、取らざるを得ない」「この資格があれば今後のキャリアを担保できる」「転職する際に有利である」「非常勤で働くためにあった方が強い」「開業する時に箔がつく」など、先生ごとにこの資格を取得する意味やその価値は異なります。
医師の生き方は様々です。特に総合内科専門医試験を受験される先生は、認定内科医を合格して、1回は認定医を更新されているわけですから、すでに中堅と言える年代にはなっているはずです。
学年が上がり、年齢が上がるにつれて、生き方の選択肢は広がります。誤解を恐れずに言うのであれば、選択肢を広げざるを得ないという側面もあるはずです。若い頃は、大学病院や中核病院で同期と切磋琢磨しながら、己の専門性やスキル、キャリアを磨いていくことが主流です。ただ、卒後10年も経てば、みんなが同じ方向に向かうわけではなくなります。それぞれのライフスタイルに合わせて、さらには、自分自身の限界もある程度見えてきて、この先の道を選択していくことになります。
そのような中で、各科の専門医や指導医などは置いておいて、自分自身が「内科医」であるという資格の頂点が総合内科専門医です。これさえ持っておけば、もう「内科医」としての資格キャリアは完成するのです。
この年代になると、ピラミッド型の医局人事をはじめとして、世の中には自分ではどうにもできない不可抗力があることを思い知らされるようになります。そんな中で、自分自身が勉強さえすれば勝ち取ることができる「完全実力主義」の総合内科専門医という資格。
それでいて、この試験は本当にハードで、そう簡単には合格できないという点でも、資格の価値が保証されています。「相手に全くの不足なし」、最難関のラスボス的存在であるがゆえに、己の実力で勝ち取ることで得られるその「証」は本物なのです。
私自身、総合内科専門医試験を受けるにあたり、数ヶ月の猛勉強をしました。その期間は、仕事やプライベートの時間以外はほぼ勉強に費やしていました。正確に言えば、プライベートにもそれなりに影響は出ていました。試験勉強を行うにあたって、「数ヶ月間の生活に支障が出る」というのは全く過言ではありません。ただ、一度とってしまえば、半永久的に自分の存在意義として誇れるものであり、付加価値を与えてくれます。総合内科専門医を持っているということは、それだけで十分な評価に値する「印」でもあります。
私は総合内科専門医試験を受験して、合格できて、今となっても本当によかったと思っています。試験に合格できた時のよろこび、そして今後ずっと総合内科専門医であることの安心感は大きいです。
この資格は自己満足にとどまりません。本当に客観的な価値のあるものだと断言できます。合格通知を受け取った時の達成感は半端ないです。是非とも、先生も合格を勝ち取ってください!
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