見出し画像

総合内科専門医試験で役に立った教材(完全に独断と偏見)

先生方、日々の勉強本当にお疲れ様です。

2024年度の総合内科専門医試験まで4ヶ月を切りました。そろそろ本腰を入れて勉強をはじめられる先生が増えてきていると思います。

勉強開始時にまず悩むことが、「どの教材をやればいいのか」「どのような順番でやればいいのか」というものです。

最近では個人が情報発信をしやすい環境となり、複数の先生がご自身の合格体験記や使用した教材などをネットに書かれています。その内容は先生ごとに様々で、いろいろなご意見があって逆に混乱することもあるかもしれませんが、実際に試験に合格された先生の声はとても参考になるものばかりです。

そんな中、私にも使用する教材についてご質問をいただくことがあります。直接ご連絡をいただいた先生には個人的にお返事をさせていただいておりますが、悩まれている先生が多いと感じます。そこで、一旦まとめてみようと思いました。

実は、これまで私のnoteでは、使用する教材についてあまり具体的に書いていませんでした。その理由はいくつかあります。

①勉強のやり方は先生ごとにちがうのが当たり前
②ベースの知識量がちがう、目指す到達点がちがう
③個人の判断で教材の批評をしたくない

このような理由です。
先生それぞれの状況によって教材の価値の感じ方は変わるので、一般化することはできません。そのため、個々に相談に乗らせていただきたいという考えでした。ただ、ご質問も多くいただいていますので、今回は書きたいと思います。

今回は、以下の教材について記載します。

・QBオンライン
・紙QB
・THE内科専門医問題集 1•2
・長門流 内科専門医試験「出るズバッ!LIVE」
・ケアネット 総合内科オールスターレクチャー
・セルフトレーニング問題
・内科学会認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集 第1•2集
・直近の過去問(ネット上にあるもの)
・Quick check
・リサーチサマライズ


私は模索ばかりしていたので、リサーチサマライズ以外は一度は手を出しました(途中で捨てたものも複数あります)。これから書く内容は、あくまで「完全に私個人の意見」です。一般化されるものではありません。忖度なく書いているので、批判的な内容も含み、一般公開という形は私自身が躊躇してしまいます。だれからも見られてしまうと困るので、申し訳ありませんが有料noteにさせてください。最低金額の100円にしていますので、どうかご容赦いただけますと幸いです。


まず、使用する教材の選び方の大前提を書いておきます。
上記のうちどれか一つだけで合格を目指すというのは現実的には無理です。複数の教材を組み合わせて勉強するのが通例です。最終目標は、「総合内科専門医試験に太刀打ちできる知識を身につけること」であり、そこに到達するための「手段」として複数の教材を用います。

試験に合格させるための勉強は、「①そもそもの総合力(知識の土台、地力、十分な知識量)をつけること+②本試験に特化した対策(情報を持つ、傾向の把握、それをふまえた知識の強化)」です。このためには、どの教材がご自分の役に立つかを考えていただければと思います。

例えば、「QB、セルトレ、過去問」の3本柱を軸にするというやり方があります。QBで土台を形成し総合的な力をつける、過去問で傾向把握とより試験に特化した対策を行う、そしてセルトレはその中間的な位置付けとしてやる。
さらに、そこに+αで自分がやっておきたい教材も追加していく。この3本柱で必要十分な勉強を行うことを前提として、「出るズバを追加する」「基礎からやりたいのでケアネットの動画を見る」「もう1冊追加で別の問題集をやる」。こんな感じで、個々の先生がご自身の考えに基づいてカスタムしていくという選択がいいと思います。

それでは、それぞれの教材についてです。


●QBオンライン

いきなりですが、総合内科専門医試験の教材で、現在最も事態をややこしくしているのがこのQBオンラインの存在だと思っています。これは歴史から書くしかありません。

QBは本試験の問題集としては誰もが知っているはずです。セルトレなどの内科学会の公式な教材を除けば、最も使用されていると思います。
QBオンラインは2022年に発売が開始されました。すでに広く普及していた紙QBに取って代わる存在として、彗星のごとく、世に出てきました。

以前は、QB=本(紙)だったわけですが、QBオンラインの登場で、QBが二つに「分裂」してしまいました。「紙QBが古くなってきたので新しく出そう、そして今後はオンラインで行こう」とmedic media様が考えられたのだと思います。これは妥当な判断だと思いますが、問題だったのが、オンライン化した時に、これまでの流れを「継承」するのではなく、全く新しい「別物」にしてしまったことです。

私は2022年9月に総合内科専門医試験を受験しました。当時、紙QBで勉強をしていて、この教材は本当に素晴らしいと感動しながら、軸として使用していました。しかし、試験前にQBオンラインなるものが出ているとX(旧Twitter)で知りました。当時の受験生は結構混乱していました。「すでに紙QBをやりこんでいる」「新しく出たQBオンラインもやるべきか。ただ、もう時間がない」「新しく手を出すよりも、紙QBの復習に専念する方がいいのではないか」。いろいろな意見が出ていました。

当初、私はQBオンラインに手を出さないつもりでした。ただ、Twitterでは「やってみた」という先生が少しずつ増えてきたのです。試験1ヶ月前、かなり悩みましたが、購入してやることにしました。そこで驚愕しました。全く別物なのです。確かに新しい内容がかなり含まれていますが、紙QBと方向性が全然違う。

ただ、当時は紙QBで勉強をしっかりしたあとに、「上乗せ」という形でQBオンラインをやるものだと思っていました。それなら、あれだけニッチで方向性がちがう内容でも理解できなくはない。しかし、試験後に知ったのですが、紙QBは終了となり、今後はQBオンラインのみになるということでした。まさに、継承ではなく別物に置き換わるという形となりました。

いきなり長々と書きましたが、2024年になっても紙QBの人気が根強く残っています。そのため、QBオンラインをやろうとしている先生も、「紙QBの方がいいの?」と疑問を持たれたりしています。受験される先生に不必要な混乱を与えてしまっています。そこで、まずはQBの経緯から書きました。

さて、QBオンラインの内容についてです。
(申し訳ありませんが、ここからは結構ズバズバ書いているのでフリーでは見られないようにさせていただきます)。

ここから先は

9,341字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?