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総合内科専門医試験対策 コラム(6割で合格、4割まで間違えてもいい)

先生方、日々の勉強本当にお疲れ様です。

いよいよ総合内科専門医試験本番が近づいてきました。
今回は試験の得点率について書いてみたいと思います。

2023年の本試験は出題が200問の予定です。
内科学会のHPには、一般問題(専門的であっても必須の知識や判断力を問う問題)が50問、臨床問題(年齢、性別を記載して実施形式で症例を示し、設問に答える問題)が150問と記載されています。得点はどちらも1点であり、国家試験のように一般問題が1点、臨床問題が3点、のような重みのちがいはありません。(どの疾患も一般と臨床のどちらでも出題される可能性があるので、一般問題と臨床問題で対策を分ける必要はありません)

そして、これまで同様に6割以上を得点できれば合格と思われます。

200問のうち6割で合格ということは、120問を正解すればいいことになります。実際には試験後に正解率が極端に低い問題については内科学会で見直しがされて、ごく一部ではありますが不適切問題として除外にされることがありますので、若干得点率は上がります。

つまり、ざっくり考えて、200問のうち80問までは間違えて大丈夫ということになります。そう聞くと少し気分が楽になりませんか?80問まで間違えても合格できるのです。さらに、本試験には聞いたこともない疾患はほぼ出ません。疾患自体は知っているものであり、問題集、セルトレ、過去問などを一通りやっていれば何回か触れたたことがあるものばかりです。なんとかなりそうな気がしてきます。

しかし、その一方で合格率は60-70%台という非常に厳しい試験であることも事実です。結局は、知っている疾患でも問われる内容が難しいものが多く、十分な勉強と対策をしていないと6割がそう簡単には取れない、ということになります。

ところで、どんな専門医試験でも、試験後に振り返りや答え合わせをされている先生を見たことがありませんか?確実に正解できた問題が○割、あまり自信がない問題が△割、まったくわからなかった問題が×割、みたいな感じです。

総合内科専門医試験において、「まったくわからなかった問題」については、ある意味で仕方ない部分も大きいです。こんなの完全に知らん、という問題も出たりします。知識を底上げするのが試験勉強ではありますが、中にはどうにもならない問題もあります。問題集の解説でも全く触れられていないような重箱の隅をつつくような超マニアックな知識を問う問題が稀に出たりします。

しかし、このような問題は無視しても合格できますので大丈夫です。試験中はこのような問題に遭遇するとメンタル的に「ヤバい」となったりはしますが、気持ちで負けてはいけません。合否を分けるのはそこではないからです。満点をとる必要なんて全くありません。8割もいりません。6割でいいのです。

特に、試験直前の勉強で大事なのは「確実に正解できたと思う問題」と「あまり自信がない問題」の方です。6割取れれば合格なので、「あまり自信がない問題」を「確実に正解できたと思う問題」にねじ込んでいく作業、さらには「あまり自信がない問題」の中でも正解率を上げる作業が大事です。ここを強化して6割に到達できれば合格です。

どうすればいいか。
結局、毎回言っていることは同じになってしまいます。とにかく復習なんです。ここに行き着きます。
いつもコラムを読んでいただいている先生には、またかと思われるかもしれませんが、実体験なのでご容赦ください。定番の問題集、セルトレ、過去問、みんながやっていることは大体同じです。その中で余裕で合格する先生もいれば不合格になる先生もいます。私がかなり余裕を持って合格できたのは、復習を徹底して、これまでやってきた内容を覚え切ったからでしかないのです。

1問1問が勝負です。本番の試験では、正解して1点を取れるか正解にたどり着けずに0点になるかのせめぎ合いです。そこそこ勉強してたので0.5点あげます、とかはないです。詰めが甘いと0点です。この0か1かの勝負が200問続きます。そして、その集大成として何割とれたかということになります。

試験まで時間が短くなってきました。
新しいことをやるよりも、これまでやってきたことを復習して叩き込んでください。「せっかくやったのに詰めが甘くて得点できなかった」、これをなくしていくことが大事です。80問まで間違えていいのです。「なんじゃこれ、こんなの見たことない」という奇問を正解させていくには改めて途方もない勉強量が必要ですし、どれだけやっても解けない奇問(もはや悪問)はあります。そんなのはどうでもいいです。これまで勉強されてきたことを確実に得点できるようにしっかり復習して知識を固めれば80問は落としません。

これも繰り返しになりますが、試験直前は得点に直結する過去問対策を早めに始めた方がいいと思います。自分はまとまった直近の過去問の材料を持っていなくて、対策を始めたのは2週間前でしたが、ぎりぎり間に合って本当によかったと思いました。過去問は実際にやってみないとこれがどれだけ大事なのか気づかないものです。長門先生があれだけ過去問が大事とおっしゃっておられる意味がわかりました。過去問も結構なボリュームがありますので意外と時間がかかります。勉強のやり方は人それぞれちがいますが、経験者だからわかることもあります。参考にしていただければと思います。

6割で合格です。4割間違えても大丈夫です。
まだまだどうにでもできます。試験勉強の本番はこれからです。

2回連続で復習と過去問を強調する記事になりましたが、1ヶ月を切ったこの時期に特にお伝えしたかったので書かせていただきました。セルトレについては次の記事で有益な情報をお伝えしたいことがありますので是非読んでいただきたいです。

本当にハードな毎日だと思いますが、最後まで耐えて耐えて走り切ってください。

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