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”好き”は受容されて伸びる

9月7日から新学期に入った息子くん。
夏休み前半はサマーキャンプと呼ばれるいろいろなアクティビティに参加してもらった。

後半はやりたいことをやらせていたのだが、最終週、元々行きたがっていたサマーキャンプに空きが出たと連絡が来たので、本人もノリノリで参加しに行った。

縦割り効果

同じ場所でのサマーキャンプに7月も参加したのだが、その時はそれなりだったのだが、今回は、本人もサマーキャンプがなんなのかわかってきたということも大きく影響した。

だが、何よりも、彼の性質を理解したスタッフの皆さんが、手厚く息子くんをサポートできるようにグループメンバーを組んだり、年上の女子をサポーターにつけてくださったりしてくれた。

そして、夏休みの最終週ということもあり、「タレントショー」を開くことになっていたこのキャンプ。私はまたしても”日本人のノロイ”を自覚せざるを得なかった。

タレントショー=一芸、という思い込み

タレント、というと何を思い浮かべるだろうか?芸能人のことをタレント、と読んだりしたのはもうひと昔前のことかもしれない。
英語でTalentを引くと


(特殊の)才能、手腕、才能のある人、タレント、才能のある人(々)、人材、性的に魅力ある女性(たち)、(古代ギリシャ・ローマ・ヘブライの)タラント
~Weblioより~

とあるので、得意なものであれば、本来なんでもタレントなのであるが、勝手に私は「Talent Show=一発芸発表会」と、欧米によくある「Science show=科学発表会」は別物だと思っていたのだ。

なので、息子くんと何を発表するのか、というのを話し合うときも、息子くんが今ハマっている科学に関することは避けてほしい、と違うことばかりを提案していた。

サマーキャンプ2日目は、自分が何を発表するのか、リーダーさんに報告し、練習する日だった。会場に行くと、バイオリンやフラフープ、手品の道具を持っている子を見かけた。

「問題ないですよ」の一言

二日目のお迎えの時に、リーダーさんに息子くんの発表について相談すると、

「He told me he will do "Respiratory system". So cool! Also, he wanna show volcano. It's totally fine」
~息子さん、循環器系の説明するってかっこいいですね。火山もやりたいって。まったく問題ないですよ~

科学発表会じゃないからダメだと思い込んでいたのは私だけで、キャンプの運営側としては、子供たちが得意なこと、人に見せたい、共有したいことを発表することを意図していたのだ。

翌日は遠足で練習はなかったのだが、4日目、息子くん自慢の循環器のモデルをもっていって、再確認をしてもらい、周りの子供たちにもシェアをして壊れたのを修復までしてくださったのだ。

そして、発表当日

元々このサマーキャンプは、申し込み当時に息子くんが大好きだった「宇宙」がテーマだったから、申し込んだのだった。それこそ「キャンセル待ち」になっても申し込んだのだ。

タレントショー前日に息子くんはトップバッターです、とリーダーさんに言われて、パートナーに話したら「休みを取ってでも見に行く」と。よく考えたら単独で息子くんが何か発表するのを見る機会は初めてのこと。

会社側も柔軟に対応してくださり、長めの昼休みということにしていただいて、終業時間を延長することでフルタイムワークとして認めてくださった。家族を大切にしてくれる文化ってすごいと日本人の私は思う。

そして、娘ちゃんも引き連れて、家族総出で堪能した息子くんの初めてのタレントショーは、美女二人をアシスタントに、きちんとやってのけた。

お姉さん二人にサポートされ、準備から手順、立ち位置まで、6歳男子は見事にやり切った。英語でも日本語でも吃音で言葉がうまく出せない息子くんだが、やりきったのだ。

そして思い知る”タレントショー”の真髄

その後、楽器演奏や手品、ダンスなど、「ザ・タレント」的な発表もあったが、私の予想を裏切るような「タレント」が発表され続けた。その一部を紹介すると

あとは、ボランティアで参加してる高校生女子がメイドさんの本格的なコスプレして、日本のアニメソング(これが悔しいことに何のアニメなのかわからなかった!)で踊るっていうのもあった。

度肝を抜かれたのは、トランプ52枚をランダムに混ぜたものを全部暗記していたプログラムコーディネーターさん。頭いいんだろうなぁ、とは思っていたが、そこまでとは。

そして、この歌を子供が歌い、スタッフと高校生ボランティアの子たちが順番にカップでテンポを取る、というものもあった。

この「カップでテンポを取る」方で参加されていたスタッフの方に、歌詞と使っていたカップをいただいたのだが、息子くんはやり方も教わって帰ってきていた。

繰り返し繰り返し歌いながら、カップを操りつづけ、私たちにも披露してくれた。この歌を通して、息子くんは大きな成長を遂げたので、私の思いも含めて、また次で語ろうと思う。

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