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無口なクラスメイトの放課後。

乃木坂高校、3ーB

金川「ねー〇〇ー!お願い!!」

〇〇「やだー。
   課題やってない沙耶が悪いんでしょ。」

沙耶「けち!バカ!不真面目!」

〇〇「はいはい。」

沙耶「流すなー!」

〇〇「ほらほら。騒いでないでやりなさい。」

沙耶「なに言ってるの!
   提出期限まであと1時間だよ!
   間に合うわけないじゃーん!」

〇〇「30分ありゃ余裕でいける。」

沙耶「むりー!」ジタバタ

賀喜「あれ?またやってるの?」

〇〇「遥香ーこいつ頼んだー。」

賀喜「大事な友達でしょ?
   ちゃんと面倒見なきゃだめでしょ!」

沙耶「そうだそうだー!」

〇〇「そんくらい自分でやりなさい。」

賀喜「やんちゃんに出来る訳ないでしょ!」

沙耶「そうだそうだー!!」

〇〇「お前はバカにされてることに気づいて?」

ガタッ、、、

遠藤「、、、、、」

賀喜「あっ、、、」

金川「うるさくしちゃったかなー。」

〇〇「ちょっと申し訳ないな。」

金川「なに!じゃー課題みせて!」

〇〇「お前にじゃねぇよ。」

賀喜「まったく、、、」


放課後。

先生「じゃー今日はこれで終わりな。
   あと金川、後で職員室に来い。」

金川「、、、〇〇のせいだ。」

〇〇「全部お前のせい。」

金川「沙耶が終わるまで帰らないでー、、、」

〇〇「無理。」

金川「一緒に帰ろうよぉ、、、」

〇〇「じゃあね。」

金川「薄情者ー!!かっきー!!」

賀喜「はいはい、、、」


帰り道。

沙耶のことは遥香に任せて俺はさっさと帰る。

その前に少し寄り道。

近くの神社に行く。


神社。

俺がここに来た理由。

それは最近、俺にめっちゃ懐いてくれる猫がいるから。

沙耶も一緒に行くことが多いが、今日は1人。

さてさて。今日はどこにいるかなー、、、あれ?

遠藤「にゃー💕ほんとーにかわいいにゃー💕」

ガサッ

咄嗟に隠れてしまった。

、、、、、、あれ遠藤さんだよな。

普段の遠藤さんからは考えられない姿だ。

そもそも俺は遠藤さんとあまり喋ったこともないからなぁ、、、

って言うよりも、うちのクラスで遠藤さんと話したことある人の方が少ない。

遠藤さんはあまり人と会話をしないから。

そのため遠藤さんの事について知ってることは
そんなにない。

遠藤「、、、ねぇニャーちゃん、、、」

ん?なんか話しかけてる?

遠藤「今日も〇〇くん達と話せなかったんだ、、、」

え?〇〇くん達って、、、

遠藤「それでね?
   声かけようと思って席を立ったの。」

あーあの時か。

てっきり怒って立ったのかと思った。

遠藤「そしたら頭が真っ白になっちゃって、、、」

なるほど、、、

遠藤さんは無口じゃなくて一歩目が踏み出せないだけか、、、

〇〇「、、、遠藤さん?」

遠藤「えっ〇〇くん!!
   もしかして今の独り言、、、///」

〇〇「うん。聞いちゃった、、、」

遠藤「あぁ、、、もう恥ずかしぃ、、、///」

〇〇「ごっ、、、ごめん!!
   実は俺もその猫に会いに来ててさ、、、」

遠藤「あっ!
   〇〇くんもこの子を知ってるんだ!」

〇〇「うん。半年くらい前からかな?」

遠藤「そんな前から、、、
   私はつい最近からなんだぁ。」

〇〇「かわいいよね!この子!」

遠藤「そうだよねー!
   今日もいっぱい写真撮っちゃった///」

〇〇「俺もすごい撮っちゃう笑。」

遠藤「これとかすごい可愛いんだけどね、、、」

それから俺たちは初めて喋るとは思えない位にめっちゃ話した。

遠藤さんはこの猫のことを『るるる』と呼んでいるらしいと言うこと。

遠藤さんの友達、林さんに似てるからだって。

それに他のクラスにいる友達のこと。

実家がお蕎麦屋さんを経営していると言うこと。

それからその他諸々。


〇〇「、、、遠藤さんって意外としゃべるんだね?」

遠藤「うーん、、、〇〇くんとだからかなぁ?」

〇〇「、、、え?」

遠藤「、、、あっ!いやっ!
   深い意味はなくてあのその///」アタフタ

急にあたふたし始める遠藤さん。

そんな様子が可愛くて思わず笑ってしまう。

〇〇「あっはは笑」

遠藤「ちょっとー///」

するとその時、、、

金川「ちょっと〇〇ー!!」

遠藤「うわっ!」

あまりの声量に驚く遠藤さん。

〇〇「遠藤さん大丈夫?」

遠藤「うっ、、、うん。
   ちょっとびっくりしちゃった笑。」

金川「なんで本当に私を置いてくのー!
   、、、ってあれ?遠藤さん?」

賀喜「、、、やんちゃん、、、速いよぉ、、、」ゼェゼェ

〇〇「おぉ遥香、、、おつかれ、、、」

賀喜「ありがとぉ、、、」ハァハァ


俺は遠藤さんのことを2人にも話した。
〇〇「っていうこと。
   俺たちと話してみたかったんだって。」

賀喜「へぇ、、、」
金川「なるほどなるほど、、、」

遠藤「あっ、、、嫌だったかな、、、」

賀喜、金川「「かわいいー!!」」ギュッ

遠藤「えぇっ///」

賀喜「もぉー私たちと話したかったのかぁ///」

金川「かわいすぎるよぉー///」

遠藤「、、、、、、///」カァァァ


翌日。

金川「〇〇ー!!課題みせてー!!」

〇〇「何でだよ。昨日のやつは?」

金川「終わった!
   でも今日のやつがまだ!」

〇〇「、、、また職員室に呼ばれるのか。」

賀喜「やんちゃーん、、、」

ガラガラッ

教室のドアが開いた。遠藤さんだ。

遠藤「おっ、、、おはよう///」ニコッ

賀喜、金川「「うっ、、、///」」ズキュン

〇〇「おはよー。」

遠藤「、、、2人は?」

遥香と沙耶は動かなくなっている。

どんだけ遠藤さんにハマったんだよ。

〇〇「あぁ。気にしなくていいよ。」

遠藤「そうなんだ、、、ふふっ。」

賀喜「さくちゃん、、、今日うちにおいで!」

〇〇「なにすんの?」

賀喜「着せてみたい服があるの!
   絶対にかわいい!!」

〇〇「お前あれ着せるのかよ、、、」

金川「沙耶も行きたいー!」

賀喜「やんちゃんはまず課題ね?」

金川「分かった!〇〇!」

〇〇「手伝わねぇよ?」

金川「けち!ばか!不真面目!眼鏡!」

〇〇「昨日よりちょっと増えてるし
   眼鏡かけてないし。」

遠藤「、、、あははっ///」

賀喜「、、、やっぱかわいいー!!」

いつもの3人組に新しく遠藤さんが入った。

これから楽しくなりそうだな笑。

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