「十角館の殺人」

「十角館の殺人」
綾辻行人

僕は年に数冊くらいしかミステリってやつは読まないので、本格云々の議論は出来ません。が、本書はさまざまな現代ミステリで言及されたり他ジャンルでも真っ先に名前が上がるほどの存在感があり、ずっと気にはなっていたのです。

読んでみてどうだったか、
、、、面白すぎて徹夜(笑)
睡眠削って読書したの久々。
先行のアガサクリスティに敬意を表しつつ、しっかりと新基軸を打ち出し、さらに落とし所のセンスの良さ。設定だけでここまで惹き込む、これがデビュー作とは当時のミステリファンを良くも悪くもざわつかせたのがうなづけます。

ハイコンテクストなミステリファンこそ掛かる罠の鮮やかさもさることながら、尻上がりの緊張感と、全体がすごく読みやすいと感じました。
ミステリ慣れしていない人が変化球に手を出してガッカリしたり、超王道の海外翻訳に手を出してつまづいたりするのをよく聞くので、
その点本作は王道国産ミステリとして、最高の初めの一歩、今後の読書探検の起点にしていくのにもいいのでは?と思いました。

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