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サムライチャンプルーとかいう神アニメ

2024年に入り、サムライチャンプルーが遂に二十周年を迎えました。
二十周年を節目に音楽配信サービスなどでサントラが公開されてとても嬉しい、確か年始あたりに公開していたが、作中に流れた曲に浸れてさらにサムライチャンプルーへの魅力に取り憑かれてしまった。


サムライチャンプルーは2004年のアニメで監督はカウボーイビバップで有名の渡辺信一郎監督。
カウボーイビバップでの成功を機に内容だけでなく音楽に関しても好きに作っていい、と言われて生まれたのがサムライチャンプルー。

このような背景があったからあのなんとも形容し難い独特なタッチのアニメが生まれたんだなぁ

と、渡辺信一郎監督のインタビュー記事を読んで腹落ちしました。

私が初めてサムライチャンプルーを見たとき、「センスの塊ってこういうのを指すんだろうな」と思いました。

絵のタッチも好きなのはもちろんですが、時代劇を軸にした作品に使用される曲がいい意味でらしくないんですよ。「え!こんなポップなサウンドでも不思議と映像とマッチしてて、なんだこれなんだこれ…」状態ですよ。

ギャグありシリアスありな旅物の作品ですが、殺伐とした戦闘シーンで時代劇らしく八尺が唸るサントラでもなく、津軽三味線がバリバリ言わすサントラでもなく、重低音がずぅんとリズムを刻んでその上をシンセが流れる、なんてサントラが流れたりするんです。

これまで映像に欠かせないサントラって「映像に合ったもの」「この場面だからこの曲なんだ」っていう固定概念をぶち壊してきて、なんならサムライチャンプルーは

この曲のためにこのシーンが生まれたのではないか

なんて、映像に関わる音楽の立ち位置、というか本当に無意識のうちにこびりついていた「映像ありきのサントラ」「映像を引き立たせるための曲」という考えが見事に崩されたと言いますか

アニメは好きで見てきた方だとは思うのですが、
お恥ずかしいながら、この作品に出会えて初めてサントラについて深く考えるようになりました。


♾️

サムライチャンプルーを知ったきっかけはYouTubeなどで見たかっこいいアニメOP集の中に入っていたことが始まりでした。

サムライとタイトルにある通り時代劇で、キャラクターたちは着物やら下駄やら着ているのに背景で流れている音楽はゴリゴリのヒップホップで、初見で受けた衝撃はかなりのものでした。
オープニングの中で抜刀するシーンがあるのですが、それがなんともまあ不思議とヒップホップに合うんですよね。

見た当初は大袈裟に聞こえるかもしれないが本当にスペースキャット状態でした…🪐🐈


しかも流れているヒップホップってのが、また自分の想像上のヒップホップとはどこか違い、モダンでスタイリッシュでなんともまあかっこいいったらなんの。
(あまりヒップホップに関して詳しいわけではないのでこの表現が正しいのかわからないがあくまでも私個人はこう受け取ったと見てもらえれば…)

調べてみるとLo-fi HIPHOPというものらしい。
学生時勉強用で流していたジャンルがこのジャンルだったのだな、とめちゃくちゃ遅れてだがしれてよかった。チル系との違いがいまいちど分かっていないのが、ヒップホップへの理解がまだまだですね

オープニングとなった楽曲↑
ジャケットも痺れるほどにかっこいい


サムライチャンプルーを語るに欠かせないのがNujabesの存在

聞くところによるとLo-fi HIPHOPでとても有名な方らしく、サムライチャンプルーに携わった時はまだ無名だったとか。

Nujabesのサントラで一番好きな曲。

幾度か作中で使用されている楽曲ですが、最も印象深いシーンは第七話の赤毛異人のあの橋のシーン。

ちょっとセンチメンタルなシーンに起用されていて、ギターの優しい音色が、あの侍との別れのシーンに、そしてまた一つ増えたひまわりのお侍さんのこと、ストーリーがまた一歩大きく進むんだな、別れでもあり始まりでもあるんだなと、思わせるもの寂しさを浮かべるそんな楽曲です。

挿入曲もいいゾ!

文武両道、で起用された楽曲。
「の」の字しか読めないムゲンが寺子屋に入り読み書きの勉強をする回でもあり、江戸時代の若者たちがストリートアートに夢中になっている回(語彙力のなさ)

この楽曲聴いてると「賢いサムライ!」って歌詞がちょくちょく入ってきてて可愛い。

覚えたての文字でジンやフウの私物にそれぞれの名前書き散らしているところなど可愛いの極みですよね。
ムゲン曰く「自分のものにはちゃんと名前を書かなきゃなー」とのこと。
寝起きのジンとフウがキレてるのに誇らしげな顔で言うもんだからアホな子ほど可愛いとはこのことか、と(筆者の所感が溢れ出しすぎている)
ムゲンの声はゾロや土方などで有名な中井和哉さんなんですが、中井さん史上一番可愛いキャラなのではないかと思うこの頃。


楽曲ももちろん最高なのですが、キャラクターや世界観もとにかく最高なのです。
基本的に一話編成なので見やすいのも何より。
その時その時に出てくる声優さんが速見さんだったり緑川さんだったりと豪華。

私の特にお気に入りの回は先ほど挙げた文武両道、と唯我独尊。
ジンを探している侍がいるのですが、そのキャラが武勇伝などを語る後ろでボイパしてるキャラがいるんです、ちゃんと柄をマイク代わりにして。
フウにジンの名をいう時に連れのキャラがスクラッチでジンの名をいうところとかも面白くて好きです。

サムライ「チャンプルー」とだけ、江戸時代と現代がチャンプルー(混ざり合ってて)とても好きな作風。
服装もそうです、先ほど挙げた文武両道回のストリートアートをしているキャラクターも来ているものは着物なのに厳ついピアスやらでたまらん。


(以下しばらく話脱線するよ)

そういえばタイトルバックも話ごとに変わっていて、文武両道の時はストリートアートがタイトルバッグになっていました。
温故知新はフウの日記をムゲンとジンが盗み見する回ですが、その時もタイトルバックは当時の女子高生などが書いてそうな丸文字だったり顔文字だったりで可愛い…

映画やアニメのタイトルバックって何気に入るだけで作品の世界観から一旦現実世界に戻される気分と言いますか、完全に自分の主観ですが、
「ほへー今日はこういう話かー、(タイトルバックどーん)ほうほう…タイトルはこうなのね、何か意図があってこのタイトル?この言葉なんて言うんだろ気になるな」などの、一旦浸っていた世界から急に俯瞰してしまうところ、だと思っていて

これは完全にタイトルに込められた意味だったり分からない言葉や英文できた時そこで一旦詰まってしまう、流すことが出来ずその場で理解しようとしてしまうので急にアニメという温泉から上がるような感覚になるんです。

こういうタイトルバックでもその回に合わせて作られていると、なんか嬉しいというか。
タイトルバッグが流れているあいだもまだアニメに浸ったままでいられるというか、アニメの延長線というよりも構成上にタイトルバックが抜けてアニメの中に差し込まれているっていう感じがとても好き
(自分でもなんといっていいか分からない…自分の感情をうまくまとめられるようにこうして文章を書き始めたのにとてつとなく下手くそである)


脱線しますがゴールデンカムイの実写版も、タイトルバックがまあまあ最後らへんにきていて、タイトルバックって「これからこの映画始まるよー」って一つの合図だと思っていたので、とても新鮮に思えたんです。

その時「ああ、ゴールデンカムイのタイトルバックでこれまで作中に流れてきた〇〇カムイなどのセリフが終盤にきた、作品名である「ゴールデンカムイ」に紐つけられこれから起こる三つ巴金塊争奪戦を指しているのかなあ、たしかに始めからゴールデンカムイ!っていうよりも〇〇カムイなどといくつかのカムイが出てきた流れてや最後にゴールデンカムイって置くのとてもかっこいい演出だなあ」なんて素人ながらに思ったり。
(パンフレット未購入なので正しい意図は知りませんが…)


キャラデザも素敵

脱線してしまったが話を戻してサムライチャンプルーへ。
着物にピアス、派手髪!などのキャラクターがちらちら見られるサムライチャンプルーの世界。

特に好きなキャラクターが怒髪衝天に出てくるシゲというキャラクター。
シゲは平家の子孫という設定であります。

見た目はなんかデスノートのLっぽく、性格は哲学的で少々めんどくさそう…。
だけど琵琶をギターのように肩にかけて、尚且つそのストラップは鎖!服もゴシックとパンクを合わせたような服で、不思議と似合う。
琵琶とゴシックパンクの服装って合うんだ…ストラップが鎖ってとてもイカしてる…などととてもデザインで一番好きなキャラクターかもしれない。
二番目はムゲンかな。琉球の罪人で両手両足に刺青が入っています。鬼滅の猗窩座のような輪っかの刺青なんですが、なぜかムゲンの刺青って不思議とオシャレに見えるんですよね。
同じ場所に同じ個数輪っかの刺青があるキャラがいたとしても、ムゲンの出立ちを差し置いて似合うキャラがいるとは思えないほど似合う、罪人のため似合うっていっていいのか微妙だが、不思議と似合っているのです。



エンディングももちろん最高!

こちらは最終回のみに流れたエンディングに起用された楽曲。

目的を果たしフウの用心棒として役目が終わったムゲンとジン。
このままなんやかんやで3人旅し続けてくれないかな〜と思いながらもあっさり分かれ道で3人とも別々の道に進んでいく。そんな中で流れた曲です。

これまで聴いてたMINMIさんのしっとりとした曲だと3人の旅の終わりを受け入れられそうになかったし、
カラッとした楽曲が、あの3人が一緒に旅した夏を感じられて、どこかひまわりの匂いがしてきそうな夏日に似合う曲です。

最終回にてムゲンのこれまで生きてきた価値観に変化が見られたり、ジンのずっと探していたものが「仲間」だと気づけたり。

少なくともフウの用心棒以上の確固たる絆をあの3人が築けたからあっさりした別れでも、たとえあの3人が今後会うことがなくとも、いいのかなあなんて。
明るく前を向けるような曲でした🙏

完全に私の好みの話になりますが、あの3人が今後再会することなく生涯を終えようとしている時、今際の際に思い出すのがあの旅した日々だったらいいのになあなんて。(急にセンチメンタル)


結局自分の壁打ちになりましたがここまで読んでくれた方がいたらありがとうございました。

noteに楽曲が貼れるようになったと知って使いたくなってノープランで書き殴ったのでまとまりがない…
もっとこの楽曲や作品、Nujabes、渡辺監督の作品に対して知っていきたいな。

コミックも出ているのでそちらも是非!
ジンに対するイメージが少し変わったり、ムゲンはあまり変わらないかな?フウは相変わらず可愛いです、モモさん私も触りたい。

駄文でしかないけどこれにてお粗末🙏

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