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最近読んだ本3冊(方舟・スター・火花)

方舟 夕木春央


めっちゃ怖い。
ミステリー界隈でやたらと話題になっていたので購入。
説明が難しいが、1人が犠牲になったら残りの7人くらいが助かる閉鎖空間の中で殺人が起きる話。 しかも時間が経つごとに浸水していくので1週間以内に犯人を見つけないといけない。
めっちゃ怖かった。怖すぎた。
ただでさえ暗くて寒そうな空間の中で人が死んでいく恐怖、浸水の制限時間、自分が取り残されるんじゃないかという不安。
よくこんな恐ろしい話思いついて描写できるな、と思った。
そしてなにより最後もヤバい、怖すぎ。


スター 朝井リョウ



天才が書いた話。
多分この小説は死ぬまで忘れないと思う。
二人の若き映画監督がYouTuberと著名な映画監督の弟子という全く違う道に進み、それぞれの道で苦悩する話。
僕も昔からお笑いが好きだったので、Youtuberというジャンルに対して否定的だったが この本を読んでからどのジャンルにおいても好きな人はいるし、評価の仕方は人それぞれであることを改めて考えさせられてしまった。
僕はこのジャンルのここが好きで、君はこの部分が好き、それでいいじゃんって思えるようになる。
出てくる登場人物が本当にいいことしか言わないので、一文一文噛みしめて読んでしまった。
特に終盤で千紗が言った 「星の形って本当は☆じゃなくて、それぞれの星がある」というセリフがずーっと僕の頭の中を回っている。
一人の作者からどうやってこの登場人物とセリフを思いつけるんだと思う。 本当に読んでよかった。
ありがとうこの本を教えてくれたニューヨークのYouTube。


火花  又吉直樹


あの又吉先生が書いた有名なやつ。
以前映画版では視聴していたので、話は既にわかっていたが
小説はやはり主人公 徳永の思考が多く描かれているので、
苦悩や挫折をより近くで考えることができてよかった。
(合コンでは神谷が普通の人になってたシーン、
映画ではシーンの意図がわからず徳永は内心そういう思いやったんやって感じるシーンが多かった。)

好きなシーンは山ほどあるけど結局この文が読みたかったのかも。

一回でも舞台にたった奴は、絶対に必要やってん。これからのすべての漫才に、俺達は関わってんねん。



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