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【ポケモンSV】太陽はホットミルクのように熱くて、苦い【S14 7593位/1709 】

君は本物の太陽を見たことがあるか。
一般的に我々は、太陽と聞くと天空に輝く黄金の球体であると認識するだろう。

「太陽とは私たちの太陽系の中心であり、地球を含むすべての惑星の生命を支える源であり、その大きさは地球の139万倍、質量は33万倍にも達する恒星の一つにすぎないではないか」
眼鏡の下に正義と傲慢を宿らせた瞳で学生が私に咆哮していた。

太陽は確かに我々の上空を詭弁を垂れ流しながら目的もなく焼き尽くしている。
しかし、太陽とは、燃えるような怒りで反論を繰り返す好敵手の口を焦がす姿こそが真実の太陽である。

改めて答えよう。

本物の太陽は確かに存在した。


1.コータス @脱出パック 草テラス
生意気HD
オーバーヒート ジャイロボール あくび ステルスロック

かつて彼は亀だった。
そこには嘘も真実もない、只の1匹の亀がいるだけだ。
ある日、亀は神と契約し熱を手に入れた。
亀はこれを太陽であると偽り、やがて「神」を名乗った。

彼は当初のんきな性格をしていた。
対するカイリューの地震を何食わぬ顔で2耐えしたり、
ウーラオスの水流連打も2耐えすることを良しとし、日々を過ごした。
すると、彼は1匹のクマと出会った。
クマは大地を揺るがす力をもって亀を静めた。
そこから亀は己のプライドをかなぐり捨て、俗世への不満を垂れ流す大変生意気な性格に変わっていった。

それでも亀は神だった、太陽であった。
彼はジャイロボールを打つことで、自身の最も嫌いな神を名乗るニセモノ、
偽の神「ハバタクカミ」を一撃で鎮めることができた。

彼はこうして自身が神であるという自信を高めていった。
しかし、所詮は偽の神、偽神。
彼は本物の太陽ではなかった。
選出率3位。



2.ハバタクカミ @こだわりメガネ 妖テラス
臆病 H84 B76 C86 D12 S252
ムーンフォース シャドーボール マジカルフレイム パワージェム
特化意地パオのふいうち耐え
無補正C252カミのシャドボ耐え
カミミラーに勝つための最速。あまりはC。

この神に提言を為したのがこのハバタクカミである。
彼女は自身こそが太陽に寄り添う女神であり、太陽の力を持って上から制圧すると名乗りを上げた。

彼女の成果はすさまじく、こだわり眼鏡と日照りの力により、CとSが上がった状態では彼女を超える素早さのものはおらず、その圧倒的な技範囲で鬼神の如き力を見せつけてくれた。

彼女は亀を偽神であると糾弾したが、自身が神であることを名乗らなかった。
選出率2位。

3.ジャローダ @食べ残し 炎テラス
臆病 H252 B4 D12 S244
リーフストーム テラバースト 身代わり 宿木の種
Hぶっぱ S111抜き 残り適当

このハバタクカミの提言を一層支持した蛇がジャローダである。
彼は亀とはあまり折り合いがつかず相性も悪かった。
亀の放つ太陽は、蛇を焦がす炎となり、また亀の嫌う地面を蛇が受けることを大層嫌っていた。

ジャローダの仕事はパーティ全体で苦手とする地面や水に対して選出し、
エースとして君臨することだった。
ジャローダの苦手な早い相手をハバタクカミで倒し、ジャローダが打ち残した相手をハバタクカミが削り取るなど機転が効いた。

蛇は亀が神でも太陽でもないとしていたが、一方で自身は神も太陽も見たことがなかった。
彼の中にあるのは、ぼんやりとした違和感。
なぜ私が戦場に出る時は私の得意な相手ばかりなのだろうか、
この世界はもっと別の目的のために作られているのではないだろうか、
彼は戦場に残った冷め切った静けさを見つめながら考えていた。
選出率5位。

4.霊獣ランドロス @オボン 鋼テラス
腕白HB
地震 蜻蛉返り ステルスロック 岩石封じ

獣は中立の立場についた。なぜなら彼はこの争いに興味がなかったからだ。

彼の役割は、受けと削り。
決して彼自身が相手を脅かすこともなく、ただ相手を削り、威嚇し、
時には同族の肉を貪った。
もともと彼は幾分慎重な性格だったが、竜や武闘家を喰らうたびに自身の守りを固めなければならないと感じ、好んで攻撃を受ける腕白な性格に変わっていった。

しかし、中立の彼は神の存在を確信していた。
戦場に残る火の爪の跡、燃え滓となり転がる残骸、頭を垂れて熱い地面にひれ伏せた相手を見たことがある。
その時彼はこう感じた、まるで穿つ炎が駆け抜けたようだったと。
選出率4位。




5.サーフゴー @こだわりスカーフ 鋼テラス
臆病CS
ゴールドラッシュ シャドーボール 悪巧み トリック

彼は審判である。
故に何も知らないし、何も関与することはない。
彼が行うのは不正の訂正、それ以下でもそれ以上でもない。
選出率6位。






6.ウガツホムラ @こだわり鉢巻 炎テラス
陽気 H84 A164 B4 D4 S252
フレアドライブ 大憤激 逆鱗 地震
古代活性でSが上がるために最速。あとはギリギリまでA振って残りH。

亀は戦慄した。そして自身の考えの愚かさを嘆いた。己の無力さを知った。
そうか、この太陽は本物の太陽のためにあったのかと。
炎が戦場を切り裂いた。

晴れ 炎テラス 鉢巻 フレアドライブ
H252ガチグマ 228 ~ 270 (103.7 ~ 122.8%) 確定1発
無振りトドロクツキ 174 ~ 205 (96.7 ~ 113.9%) 乱数1発 : 81.25%
H252ブリジュラス 214 ~ 252 (108.7 ~ 128.0%) 確定1発

H252ディンルー 220 ~ 260 (84.0 ~ 99.3%) 確定2発

女神は涙を流し、蛇は絶望し、獣は確信した。
このためにこの世界は作られた、のだと。
異論を唱えた学生諸君、これこそが本物の太陽であり希望である。
我々に考える余地も残さず、ただ焦がす、焼き尽くす、
これこそが真相であると太陽は私に語ってくれた。

しかし、世界はいとも簡単に崩れるようだった。

太陽はあまりにもカイリューに止められた。
水ウーラオスにも止められた。
止まった太陽は線香花火のように儚く最後の命を燃やしていた。

命を絞って生まれたものが熱を持ち、腑抜けた名前をつけられる
「ホットミルク」
このホットミルクはあまりもの苦くて、ただちゃんと熱かった。

身を焦がすような日照りが私のレートを焦がした。

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