キリンキャリア教育~営業同行編

キリンキャリア教育のDay4はとれたてホップ一番搾りの売り場づくりに同行させていただいた。


これまでのキャリア教育で、ビールの作り方とホップ、そしてキリンと遠野市(ホップ産地)との関わりを学んだ。
今回は11/7に発売となった、とれたてホップ一番搾り(とれいち)やキリンの他の商品のお店での陳列を見学し、売り場づくりを体感した。


当日を迎える前に事前研修として、消費者の購買パターンやスーパーのレイアウトなどの知識をインプットする機会があった。
そこで売り手として緻密に計算されたプロモーションや陳列方法があることを知った。

今まではお店において、売り手側がどのように設計しているのか考えたこともなかった。そのため普段の自分の買い物と照らし合わせた時に、「そういうことだったのか!」「たしかに!」と感じることが多くあった。
これからは買い手だけでなく売り手側の視点で見ることで、買い物がより楽しくなりそうだ。


・本題の営業同行

キリンの営業の方(Kさん)の車に乗せていただき、いざ実際の店舗へ。


とれいちの売り場!
トートバッグについている広告はこの店舗の方が作成されたらしい

事前研修で売り場づくりについて教わっていたものの、実際に現地でKさんと一緒に作業しているとかなり自由度が高いことを実感した。
箱でそのまま積んだり、箱を開けて6缶セットや1缶ずつにばらして置いたり、特典をつけたりと消費者に手に取ってもらうための複数のピースを限られたスペースの売り場の中で組み合わせていくパズルのような感覚であった。

今回はとれいちを宣伝するための売り場づくりであったが、売り場ではとれいちだけでなく通常の一番搾りも並べていた。
この理由をKさんに伺うと、とれいちをきっかけにして一番搾りも手に取ってもらいたいからとのことであった。
事実、とれいちと一番搾りの飲み比べセットとしてトートバッグ付きの商品が用意されていて、いち消費者として手に取ってみたいと感じた。



作業中や移動中にKさんとお話させていただくと、営業では自社の製品はもちろんであるが他社の製品も含めて店舗に提案を行っているとのことであった。
その中で「お客様や店舗にとってプラスの提案をすることが、結果としてキリンのプラスになる」という言葉があった。
これは自社の製品だけを押し出して短期的な利益を求めるよりも、お客様や店舗のニーズに応えることで長期的な取引を実現することのほうが大切であるからという。

私はこの考え方が前回の記事でも触れたCSV(Creating Shared Value)に近いと感じた。
CSVとは「社会課題の解決を事業化し、そこで得た資本を再投資することでさらに事業を拡大、社会的価値も提供できるという仕組みのこと」である。営業で置き換えると「消費者や店舗のニーズに対して自社の製品に限らない本質的な提案をすることで、信頼(=資本)を得ることができ、その信頼をもとにさらなるニーズを満たす提案(=取引)が可能となる」ということではないかと考えた。
現実はそれほど単純ではないかもしれないが、私の中で数か月前のキャリア教育とつながった気がしてKさんの言葉がとても印象に残っている。


・売り場づくり体験

ある店舗では私にウイスキーの陸という商品の売り場づくりを任せていただいた。初めての経験であったが商品を手に取ってもらうために、自分なりに考えて商品やポップを配置してみた。
しかし不思議なもので自分が売り手の立場に立ってみると、今まで自分が買い手として持っていた視点を意識できなくなってしまう。
この仕事には売り手としての目的を持ちつつも買い手の視点を同時に意識しないといけないという難しさがあると体感した。



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キャリア教育Day4を終えた後日、偶然スーパーでとれいちを見かけた。せっかくだからと1缶を購入してみた。


とれたてホップ一番搾り

実際に飲んでみるとキャリア教育で見てきたことが思い出されるようであった。今までビールに対して口だけで感じ取っていた味わいを今回は頭と心も使って感じ取った気がする。

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・おわりに

このキリンキャリア教育で「働くこと」についてイメージの解像度が上がった。プログラムの中で製造やパッケージング、マーケティングや広報、営業といったキリンでの働き方について現場の見学やお話を伺い、さらに遠野市ではホップ農家の方やホップを通じて町おこしをしている方のお話を伺うことで、今まで知らなかったリアルな働き方を知ることができ、今後の自分の職業選択の指針になると感じた。

それだけでなく、ビールという商品について関わる人が持っている想いを知ることができたことが個人的にはよかった。どの方も「いいものをつくって、届けたい」という想いを持っていらっしゃることがとても印象的で、私も働くときにそのような想いを持って働きたいと思った。



最後に、この貴重な体験をさせていただけたことに感謝申し上げます。


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