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rawで撮れば、写真のレベルは上がる

jpg撮って出しでいくか、rawで撮るかという議論は傍においておき、
今回はrawで撮ってレタッチする前提でのお話。

前談:rawで撮る意味

rawで撮った場合、raw現像が必要になります。そこでは露出やコントラスト、ホワイトバランス、カラーバランスなどあらゆる補正を行えます。
jpgデータでも補正は可能ですが、ラティチュードの幅が全然違うので一旦スルーで。
そして、この手の話をするとき、FUJIのフィルムシュミレーションの話なんかも出てきますが、あれはFUJIが長年かけて培ってきたカラーサイエンスの話なので、それも一旦スルーで。

「rawで撮り、それを自分で補正し自分の作品を作る」ということが写真のレベルアップにつながるという話なのです。

本題

rawデータを初めて触ると、何をどう変更したら良いのか分からない、ということもあるかと思います。
私もrawを初めて触った時は、一体何をどうしたらよいのやら?と困り果てたものです。(当時はLightroomを使っていました)

rawデータは正しく“生”の写真データです。料理に例えるならば、食材です。
それを日本食に仕上げるのか、フレンチに仕上げるのかは人それぞれ、目的や好みによって変わってきます。
一方jpgデータは、謂わば“コンビニ弁当”です。既に完成されたデータです。
醤油をかけるとか、マヨネーズをつけるとか、ちょっとしたアレンジくらいは出来るかもしれませんが、大元は変えられないです。

つまり、rawデータから写真を作ることは、自分の料理店を出すためのスキルを身につけるようなものなのです。

どうやって修行するか

概略として僕が行ったトレーニングは、参考にする写真家さんのイメージに自分の撮影データを極限まで近づけるということです。一通り身についたと思ったら次の作家さんの作風を真似てみる。(もちろん、構図や被写体なども参考にした方の作風に寄せられればベストです)

具体的に言うと、その日に撮ってきた写真を、毎日raw現像をする。という至極単純なものですが、この期間を数年持ちました。
何万枚raw現像したかわかりませんが、そうしているうちに写真を見ただけで、「あ、これはこういう編集をしているんじゃないか」とかいう目算が立てられるようになります。

こうなってくると、撮影時の露出設定も変わってきます。
raw現像ありきでの撮影は、「どうなんだ?」というご意見もありそうですが、個人的には全然アリだと思います。なぜならば、撮影状況は刻一刻と変化することも多いからです。
そんな時に、厳密に露出を測って設定を変えて、なんてやってられません。大まかに設定を決めて、後は現像で処理する。こう決めてしまえば、撮影時に被写体とのコミュニケーションや、光を読むこと、背景整理、周辺環境の観察など別のことに意識を向けられるからです。

まとめ

raw現像は写真を自分の手で1から仕上げる(調理)するということ。rawを自在に操れることは、自分自身の写真表現の幅・目的を大きく広げてくれると思います。


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