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Versailles '15th Anniversary Tour -Holy Grail-’ 東京公演1日目に参加して

雪が降った関東地方の金曜日を超え、快晴の陽気だった土曜日。
V系メタルの担い手、Versaillesによる、デビュー15周年ツアー第三弾に参加してきたので、簡単に感想を綴っておくことにする。


2007年に、KAMIJOとHIZAKIが中心となって結成されたVersaillesは、V系としては少し珍しいメタルを押し出したバンドとして始動し、途中数年の活動休止期間はあったものの、2022年で活動15周年を迎えた。海外でのライブも積極的にこなしてきた実績もあり、海外ファンも多かったりするバンドである。

当初は東京五輪が行われる"はずだった"2020年に再始動、ニューシングル作成が予定されていたのだが、皆さんご承知の通り流行病が世界的な流行してしまったことから制作は中止となり活動がストップしてしまっていたが、周年ということで、現在精力的に活動中だ。


バンドは現在、過去のアルバムの曲を基本的に全部やると言うAnniversary Tourを実施中である。

2022年6月は、インディーズアルバム曲で構成された'NOBLE'を実施。
2022年10月にはメジャー1stアルバムの曲を中心に構成された'JUBILEE'を実施。
そして2023年2月は、メジャー2ndアルバムの曲を中心に据えた'Holy Grail'を現在実施中だ。
私はNOBLE、JUBILEEのツアーファイナルは両方とも参加済みである。
Holy Grailだけ参加しない選択肢がどこにあろうか、と言う話で、初日に参加してきた。


さて、Versaillesだが、
他人に説明してスマホで画像検索してもらうと、95%の人は大体、
「えぇ、、、。」
と、困惑し、何と言うか、哀れみの視線を私に向けてくる。
大抵「えぇ、、、」の後ろには、

○  (こんな王子様みたいな格好したのが好きなの、、気持ち悪っ。)
○  (ビジュアル系ってもう流行ってないのにまだこんなの聴いてるの)

のどちらかの文書が隠れていると思う。
まったく持って失礼な話だ。アホンダラ。
外見で判断するんじゃない、音を聞け、音を。

あまりジャンルをカテゴライズするのは好きではないが、
雑駁に言えば「メタルやロック」と「クラシック」を融合するようなアプローチということになろう。
海外のメタルシーンでは、メタルとクラシックの融合は別に珍しくはなく、北欧ではシンフォニックなアプローチを強めたNightwishやWithin Temptationなどの代表的な古参バンドがいたりする。
南米ならAngra、アメリカでもKamelotなんかも、クラシックを取り入れたアプローチで有名だ。
元を正せばYngwie J Malmsteenがバイオリン旋律のアプローチを入れた高速ギターフレーズを弾きまくるネオクラシカルメタルというジャンルを世に知らしめたという歴史もある。
Versaillesはこれら界隈のジャンルを、日本でやり続けている稀有な実力波バンドの一つだと思っている。

前置きが長くなった。
いずれにせよ、VersaillesのライブにはVersaillesのライブでしか得られないものがあると思っているため参戦をしているところだ。

場所は大手町三井ホール。
初めて行った場所だが、大手町の真っ只中にある大手町タワーの3Fにあるホールだ。
外側からでは全然確認できない場所にあるため、ビル近くに行って、「本当にここにあるの?」と一瞬不安になる。
ただ大手町タワー1Fで、ウロウロしたり案内マップを見ている人が何人かおり、「本当にここにあるの?」と思ったのは私だけではなかったようだ。
ちなみに大手町駅の地下道のどこかの出口から直接タワー内に入れるようだ。
おそらく年末に行った日本橋三井ホールと同系列の運営と思われ、中の構造もよく似ていた。

ここ最近声出し解禁ライブに当たっていたが、本日はマスク着用で声援は禁止。
まあ政府も3月からマスクは自己判断にすると発表したわけだし、
マスクなし声援可能のライブはどんどん増えていくだろう。
定刻から約5分ほど経過して、ライブ開始。
セトリはこんな感じ、多分。

God Palace -Method of inheritance-
Vampire
Flowery
Shout & Bites
Thanatos
Love will be born again(Japanese Version)
Silent Knight
DRY ICE SCREAM!![Remove Silence]
Judicial Noir
Philia
ASCENDEAD MASTER
DESTINY-The Lovers-
Remember Forever
Faith & Decision
(EN)
MASQUERADE
The Red Carpet Day
Sympathia
The Revenant Choir

何というか、バランスの取れたいいセトリだったなぁというのが率直な感想。
God Palaceで始まりFaith & Decisionで終わる本編とか、最高かよ。
本当にいいライブだった。

冒頭God Palaceは嬉しい誤算というか予想外。
この曲は中盤ワルツになるところがいつも鳥肌ものでして。
ASCENDEAD MASTERもやらないと思っていたので、
振りは全力でやりましたよ、ええ。
DRY ICE SCREEM!!では、ヘドバンで首が、折りたたみで腰が壊れるかと思ったわ。

Faith & Decisionを生で聴けたのはただただ感動。
全体構成もそうだが、あの7分にわたる冒頭インストパートの
楽器隊の凄さと言ったらない。
世界観だけではない、この卓越した演奏能力の高さがあってこそのVersaillesである。個人的にはYUKIによるドラムフレーズは多彩なフィルの連続で
見ても聞いても素晴らしい。
Sympathiaでの叩きまくりなのに邪魔に聞こえない卓越さも見事。

個人的に印象的だったのはJudicial Noir。
現在のKAMIJOの歌唱スタイルに合わせ半音(1音?)下げていたと思うが、これが正解。
「あれ?、この曲こんなに良い曲だったんだ」と思い直した。


ところで、過去2回の公演の一番最後の曲は、次のライブの予告編としての楽曲が入っていた。
NOBLEライブの時は、最後が「JUBILEE」収録のASENDEAD MASTER。
JUBILIEライブの時は、最後が「Holy Grail」収録のMASQUERADE。
で、今回。少なくとも初日に関しては、次作「VERSAILLES」の楽曲は入っていなかった。
MCからしても、Holy Grailで最後みたいなことを何回か言っていたはずなので、VERSAILLESとLienageのツアーはやらないようだ。

私の好きなRhapsody of the Darknessは?
Braveマジで生で聞きたいんだが!
てかMarionetteっていつサブスク等解禁になるわけ?

とか色々思うことはあるが、
まあ、いつかやってくれると信じて待つことにしよう。
そろそろVersaillesの「次」、すなわち新作も聴きたいところだし。
当初2020年に作成される予定だった曲は「EMPEROR」という曲だった。
この曲を是非、、、いや、
この曲も含めたアルバムを是非期待したいところだ。

(翌日追記)
2日目のライブで、YUKIの年内いっぱいの活動休止という残念なお知らせがあったようですね。
確かYUKIは局所製ジストニアを患っているとのことでしたが、それによって満足いくドラムが叩けないということと、家族のことがあるとの理由からのようです。
そしてVersaillesとしては、YUKIが戻ってくるのを待つとのことだそうで。

上記記事でも書いた通り、YUKIのドラムは本当に素晴らしいので、
YUKIの帰還を待つというのは、判断としてはいいと思いますが、
Versaillesが今年いっぱいでまたしばらく見れなくなってしまうのは、非常に残念です。


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