VERSAILLES ’CEATUEA DE VERSAILLES’@東京に参加して
師走も中盤となった平日の木曜日、VERSAILLESのYUKI引退公演に参加してきたので、簡単に感想を記載しておこうと思う。
今回のライブはVERSAILLESにとっては、オリジナルメンバーであるドラムのYUKI引退という特別な公演である。
YUKIは長年のハードなドラミングが影響と見られるジストニアを発症し、満足なプレイができなくなっていたことに加え、家庭の事情から、年内をもって活動を休止することを、今年2月の15周年Holy Grailライブで発表していた。
この時はあくまで「活動休止」として発表されており、それに伴いVersaillesも活動休止となる予定だったのだが、9月にYUKIが引退する旨を発表。
今回のライブが、ミュージシャンとして、ドラマーとしての一応の最終公演ということになりそうだ。
会場はZEPP HANEDA(TOKYO)。
羽田空港に近い天空橋にあるこのライブハウスも、気づけば最近はよく来ている。
そういえばこの日はVERSAILLES史上初となるLIVE配信も実施。まあ平日木曜日ということを考えると、会場に来ることが出来ない人も相当数いたと思われるので、大変ありがたい取り組みだったと言えよう。
定刻19:00になり、ライブスタート。セトリは以下の通り。
The Love from Dead Orchestra
Shout & Bites
SUZERAIN
Beast of Desire
God palace -Method of Inheritance-
Ascendead Master
Amorphous
Serenade
MASQUERADE
Judicial Noir
Philia
Truth
La Musique
The Red Carpet Day
VOGUE
After Cloudia
Sympathia
The Revenant Choir
MCでも言っていた通り、VERSAILLESのデビューから現在までを振り返るセトリとなっている。
15周年ツアーとして実現しなかったアルバム「VERSAILLES」から実に10年ぶり以上にTruth、10周年ツアー以来ぶりに「Lineage」La Musique、最新曲VOGUEも披露され、全時代を満遍なくさらっている。
デビューアルバムの「Lyrical Sympathy」の1曲目である長尺曲である「The Love from Dead Orchestra」からスタートし、5曲目でこれまた長尺曲のGod Palaceということで、これでFaith & Decisionも来たら平日夜からとんでもない長丁場になるなと思ったが、流石に16分の曲は差し込めなかったか苦笑。
楽曲単位では、Judicial Noirが少し意外な選曲に感じたが、2月も思ったが、音程下げたこの曲はやはりかなりカッコいい。Truthはベストアルバムにも収録されたりしているあたり特別な曲扱いなんだろうなと思うが、個人的にはこのメンバーでBraveを聞いてみたかったのだが、そこは残念。
また個人的にこういう記念碑的なライブでのLa Musiqueは求心力があり、演奏もそうだが、ライブ終了後BGMでもかかっており、余韻を高めてくれたように思う。
本日KAMIJOの声はいつにも増して調子が良かったように思う。演奏陣はこの日の主役であるYUKIも含め安定のパフォーマンス。
途中HIZAKIのギターがトラブったり、明らかに足を負傷したと思われる転倒をしたりと多難だった、それこそVOGUEでトラブって座りながらでもギターソロを完遂するあたりは流石。
それにしてもYUKIのドラムは、毎度のことながら本当に素晴らしかった。
激しく手数も多いドラムでありながら、流麗に綺麗に、品があるドラミングをする。
タムやチャイナシンバルの入れ方、あと頭を叩くアクションなんかを見ると、何となくマイク・ポートノイを勝手に感じていて、聞くものの意識をドラムに向ける存在感があったと思う。
VERSAILLESの今後については残る4人で何度も話し合い、結局結論が出なかったとのことだが、これはプレイ面でもYUKIの代わりが務まるドラマーってなかなか見つからないだろうなとも思ったり。
本当に引退が惜しまれる。
先述の通り、今後のVERSAILLESについては、話し合いの結果結論が出ず、そのままこの日のライブを向けているとのことで、この後のVERSAILLESは実質的に暫しの活動休止ということになるのだろう。
ただ直近のVOGUEも素晴らしい楽曲だったし、やはりこのガチガチの世界観が個人的には好きなのである。
そう遠くない未来での復活を期待したい。
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