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星の王子さまのエッセイ絵本 旅行編その2


前回、

今回の旅は、
見えない世界と、見える現実が、ない混ぜになった、
こころの深いところへ、訪ねていくような旅行でした。
と、書きました。

実は、今回の場所、

生まれて初めて行った場所なのです。

初めて見る景色、

初めて見る街並みです。



でも、

とても懐かしのです。

切ないほどに、懐かしいのです。

なぜなら、

あるひとの口から、

何度も語られた場所だからです。


その人が生まれ育った街なのです。


そのひとが、けいこちゃんのような、

あかちゃんの時代から、

歳を経るまでの、

いろいろなことを話してくれていたのです。



ぼくにとっては、初めての街ですが、

そのひとの、フィルターを通して、

何度も来ていた街なのです。


なんでもない、

街並みの、

あちこちに、


すべての時代の、
そのひとの、
人生を、
そのひとの、
息遣いを、

つよく、つよく、感じるのです。


初めての街ですが、

どこよりも懐かしい場所です。


間瀬さんという、お菓子屋さんです。
このお店のことも、
何度も話してくれました。

想像していたお店と、
現実のお店が、
ぼくのなかで、
重なった瞬間でした。

そんな風景の中を、

ふみおくんといっしょに、

散策したのです。


しろちゃんは、

わがもの顔で、

走り回っています。


見えない世界と

見える世界の狭間を、

どこまでもわけ入っていく……。

そんな時空を超えた旅でした。



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