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星の王子さまのエッセイ絵本 旅行編その2
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前回、
今回の旅は、
見えない世界と、見える現実が、ない混ぜになった、
こころの深いところへ、訪ねていくような旅行でした。
と、書きました。
実は、今回の場所、
生まれて初めて行った場所なのです。
初めて見る景色、
初めて見る街並みです。
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でも、
とても懐かしのです。
切ないほどに、懐かしいのです。
なぜなら、
あるひとの口から、
何度も語られた場所だからです。
その人が生まれ育った街なのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1716798210945-AnpVcxwBdt.jpg?width=800)
そのひとが、けいこちゃんのような、
あかちゃんの時代から、
歳を経るまでの、
いろいろなことを話してくれていたのです。
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ぼくにとっては、初めての街ですが、
そのひとの、フィルターを通して、
何度も来ていた街なのです。
なんでもない、
街並みの、
あちこちに、
すべての時代の、
そのひとの、
人生を、
そのひとの、
息遣いを、
つよく、つよく、感じるのです。
初めての街ですが、
どこよりも懐かしい場所です。
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間瀬さんという、お菓子屋さんです。
このお店のことも、
何度も話してくれました。
想像していたお店と、
現実のお店が、
ぼくのなかで、
重なった瞬間でした。
そんな風景の中を、
ふみおくんといっしょに、
散策したのです。
しろちゃんは、
わがもの顔で、
走り回っています。
見えない世界と
見える世界の狭間を、
どこまでもわけ入っていく……。
そんな時空を超えた旅でした。
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