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#14立替金・預り金についての仕訳を徹底解説!

こんにちは!
今回は、立替金・預り金の仕訳について解説していきます。

この記事では次のような疑問を丁寧に解説しています。

  • 立替金・預り金についての仕訳が分からない

  • 先方負担と当社負担を詳しく知りたい

仕訳を完璧に習得して簿記3級取得を目指しましょう!

では始めていきます。

立替金・預り金とは?

まず、この段落の答えとなる結論から申します。

立替金は、取引相手が仕入れた時などの費用を代わりに負担してあげることを言います。

*立替金は、後で返してもらえる権利が発生します。

預り金は、源泉徴収といった後で国に納めなければいけないお金を自分の給料から引いて企業が預かっておくことを言います。

*預り金は、後で国に納める必要のある権利が発生します。

では、立替金と預り金をもう少し深掘りしていきます。

立替金について

立替金は、簡単に説明すると2つに分けて考える必要があります。

1つ目は、商品を仕入れた時に立替金として処理をする仕入諸掛りです。

仕入諸掛りにおいて商品を仕入れた側の企業が負担する時(当社負担)には、そのまま仕入原価に含めてい処理を行います。

反対に、商品を売り上げた側の企業が仕入諸掛りを負担する場合(先方負担)は、立替金として処理を行います。


2つ目は、商品を売り上げた時に立替金として処理をする売上諸掛りです。

商品を売り上げた時に行う立替金の処理も仕入れの時とはほとんど変わらないのですが、1つだけ異なる点があります。

それは、負担する企業が商品を売り上げた側の時(当社負担)です。
その際には、発送費(費用)として処理を行います。

もう一方は変わらず、商品を仕入れた側の企業が負担する時(先方負担)は、立替金として処理を行います。

預り金について

預り金については、先ほどの説明とほぼ変わりなく、後で国に納めなければいけないお金を企業側が預かっておくので預り金と言います。

預かる際には従業員に給料を支払う際にその給料から預り金の分を引いた金額を国に納めるので後で国に納めなければいけないとして負債で処理を行います。

立替金と預り金についての知識を理解したところで実際に仕訳を見ながら解説しています。

仕訳方法

仕訳を説明する前に、それぞれの勘定科目についてしっかりと理解しておく必要があります。

まず、立替金についての仕訳を行う際は、資産勘定として処理を行っていきます。
そして、実際に仕訳で使用する時も立替金としてそのまま使用します。

立替金は、取引相手の支払うべき金額を代わりに立て替えたということで後でお金を返してもらう権利が発生します。

よって、資産勘定で処理を行います。

そして、預り金については、負債勘定として処理を行っていきます。
そして、実際に仕訳で使用する時もそのまま預り金としてそのまま使用します。

預り金は、従業員から一定額預かったお金を後で国に納めなければいけない権利が発生します。

よって、負債勘定で処理を行います。


では、ようやく仕訳について説明していきます。

次の例を参考にしてみてください。
問1.ゴンべ株式会社は、A会社に商品100円を売り上げ(収益)、当座預金(資産)で受け取ることとした。
発送運賃(先方負担)(資産)20円を現金(資産)で支払った。

解説
1.まずは、商品100円を売り上げたので収益の発生として貸方に売上100と記入します。
2.次に、売り上げた金額を当座預金で受け取ることとしているので資産の増加として借方に
当座預金100と記入します。
3.そして、発送運賃20円が先方負担で発生しているので資産の増加として借方に立替金20と記入します。
4.最後に、発送運賃20円を現金で支払っているので資産の減少として貸方に現金20と記入します。

答え
(当座預金)100(売上)100
(立替金) 20 (現金)20

このようにして、売上諸掛りで先方負担の場合は立替金として処理を行います。
また、当社負担の場合は発送費として処理を行います。

では、売上諸掛りについても観ていきましょう。

問2.ゴンべ株式会社は、A会社に商品100円を売り上げ(収益)、当座預金(資産)で受け取ることとした。
発送運賃(当社負担)(費用)20円を現金(資産)で支払った。

解説
1.まずは、商品100円を売り上げたので収益の発生として貸方に売上100と記入します。
2.次に、売り上げた金額を当座預金で受け取ることとしているので資産の増加として借方に
当座預金100と記入します。
3.そして、発送運賃20円が先方負担で発生しているので資産の増加として借方に発送費20と記入します。
4.最後に、発送運賃20円を現金で支払っているので資産の減少として貸方に現金20と記入します

答え
(当座預金)100(売上)100
(発送費) 20 (現金)20

このように売上諸掛りでなおかつ負担者が当社負担の場合、発送費で処理を行います。

また、従業員が負担する場合は従業員立替金として処理を行います。

では、次に、預り金についての仕訳について解説していきます。

問4.給料(費用)100円のうち源泉徴収税額(負債)20円分を差し引いた残高を現金(資産)で従業員に支払った。

解説
1.まずは、給料100円を従業員に支払っているので費用の発生として借方に給料100と記入します。
2.次に、源泉徴収税額20円を差し引いているので負債の増加として貸方に預り金20と記入します。
*源泉徴収税額は、預り金として処理を行います。
3.最後に、給料から源泉徴収税額を差し引いた残高を現金で支払っているので、100-20=80円を
資産の減少として貸方に現金80と記入します。

答え
(給料)100(預り金)20
      (現金) 80

そして、預り金を納付した時には、預り金の減少として処理を行います。

まとめ

いかがでしたでしょうか
理解できましたか?

今回のポイントを押さえて分かりやすく理解しましょう!

ポイントその1:意味をしっかりと理解しよう!

立替金は、取引相手が仕入れた時などの費用を代わりに負担してあげることを言い、

預り金は、源泉徴収といった後で国に納めなければいけないお金を自分の給料から引いて企業が預かっておくことを言います。

そして、立替金について仕訳を行う際は仕入諸掛りと売上諸掛りに分けて考える必要があることも頭に入れておこう!

ポイントその2:仕訳はポイントを抑えて考えよう!

立替金についての仕訳を行う際は、資産勘定
預り金については、負債勘定  
で処理をします。

立替金の仕訳について

  • 会社が立て替えた金額の負担者が先方負担の時に立替金として使用します!

  • 立替金は、資産勘定で処理を行おう!
    (資産は増加すると借方に減少すると貸方に記入するよ)

  • 従業員が負担すべき金額を立て替えた場合は、従業員立替金として処理をしよう!

預り金の仕訳について

  • 後で国に納めなければいけないお金が発生した時に預り金として使用します!
    (源泉徴収税額や社会保険料など・・・)

  • 預り金は負債勘定で処理を行おう!
    (負債は増加すると貸方減少すると借方に記入するよ)

  • 預り金を納付した際には、預り金の減少として処理をしよう!


仕訳については、このポイントを理解しておくと大丈夫です!

今回も最後まで読んで下さりありがとうございます。

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