日本の未来は・・・

大型書店に並べられたいろんなジャンルの本や特色のある出版社の棚にある本を一つ一つ見て回るのが好きで昨日も電車に乗って大型書店のある街まで行き本を見ていた。たまたま目に留まった『日没』というタイトルが気になり手に取った。桐野夏生という作家の名前だけは知っていたが今まで読んだことはなかった。ただ何となく、作風がダークな作家というイメージがあった。不穏な空気が漂う装丁と本の帯のコメントに好きな作家、筒井康隆の名前があったのも買うきっかけになった。
本を読むのが遅く最近は集中力もなかなか続かないのに二日で読み終えてしまった。主人公は作家である日突然、政府組織の文化文芸倫理向上委員会という所から召喚状が届き、陸の孤島のような僻地に連れて行かれ療養所という名の収容施設へ入れられてしまう。理由は作品の本の内容が犯罪や差別を肯定するかのように書かれているという事だった。療養所では模範的な作品を書くようになるまで「治療」して更生させるという。
読んでいる途中で何とも言えない頭の上から覆いかぶさってくるような重苦しい気分になった。結末はえ?えぇっ??という感じになったけど、冷静に考えれば腑に落ちた。偶然手に取った本に衝撃を受けつつ、どこかリアルな部分を感じているのが恐ろしい。



年始早々、いろんな事が起こってる。いよいよ日本は追い込まれているのかも知れないと思う事が増えている。今年、来年・・・と増えて行くことはもう分かってる。どう生きていこうかと暗中模索している。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?