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椅子の高さ問題

けっこう頻繁に椅子の高さを変えている方だと思う。
本当はそういうのやりすぎるのはあんまりよくないと思うのだけど。
なぜそういうことをやるかというと、弾くときに体に無駄な力が入らないようにすることを考えて、いろいろなことを試すうちの一つが僕の場合、椅子の高さの問題になるわけである。
一般的には、指を鍵盤に置いたときに前腕が水平程度になるくらいがよい、とされているようだが、僕の場合は大体その高さから更に低めのあたりをいったりきたりしているよう。で、最近はけっこう低めに落ち着いている。
椅子が低い一流ピアニストといえば、グールド、ホロヴィッツ、ミケランジェリあたりが有名か。最近ではブルガリアのピアニスト、ボジャノフがめちゃくちゃ低い(彼のピアノはすごい好きです)。ジャズでいうと、やはりブラッドメルドーだ。彼もデビューの頃はまあ一般的な高さだったのに、年々低くなっている気がする。しかも、彼の場合椅子の前足(鍵盤側)2本が後ろ足より若干短い。つまり座面が前に傾斜しているのである。のこぎりでギコギコ切っちゃったのか、、。そしてこれはミケランジェリがやっていたやり方で、おそらくそれを参考にしているのではないか。いずれにしても、いろいろ試行錯誤の上で今のこの形に行きついたのであろう。
ボジャノフ氏がなんかのインタビューで、低めにした方が上体が安定しやすい、と言っていたと思うが、これはほんとにそう思う。ただ僕の場合あんまり低いと和音がすごく弾きにくくなるので、その問題をクリアしないといけない。先にあげた有名人は椅子は低いけど広がりのある豊かな和音を鳴らす人ばかりのなので、やっぱりやり方の問題なのだろう。(まあそんな別格ピアニストが参考になるのかはさておき)
あと、椅子問題を考えるときに高さだけではなく、鍵盤との距離の問題もセットで考えないといけないかな、と思うが、それはまた別の機会に書いてみようと思う。

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