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【五行の環】今日行ったコンサートの感想:令和03年(2021年)11月13日(土)【伶楽舎】

 「雅楽は陰陽五行説によって季節・方角と調性が一致している」ということは知っていたが、これほどまでに体系的に説明して貰ったのは初めて。
 唐楽六調子から平調と基音が同一の太食調を除いた五つの調性を、五行説に基づいて並べて全て聴けるというコンサート。大変意義深い。
 しかし難解。奇書『管絃音義』(1185)を参考に難解な解説が行われる。解説の解説が必要。大変呪術的な内容。
 外面的に面白かったのは、平調に渡した『青海波』と、『越天楽』の黄鐘調と盤渉調の聴き比べ、及び『陵王』の双調と壱越調の聴き比べ。また更に、盤渉調『青海波』と壱越調『陵王』の舞。
 双調の『陵王』でのフレーズ「レーシラソ」が完全に四七抜き音階で能天気だった。西洋人に雅楽を聞かせたとき、一番人気があるのが双調だという。親しみやすい。呂旋法。
 この雅楽公演、チケット発売初日に電話したにも関わらず、かなり後ろで端っこの席しか取れなかった。意外と人気あるんだな、雅楽。客席はお年寄りが多かった印象。若い人にも雅楽を聴いて欲しいよ~!