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五月病

正直、大型連休があまり好きではない。

私の場合、大型連休があると週5日働くというローテーションが崩れることで、休み明けのバイオリズムやメンタルにネガティブに影響することが多い。

五月病という言葉がある様に、特に5月のゴールデンウィーク明けはそれが顕著に現れやすいように思う。

今年のゴールデンウィーク明けの月曜日も最悪だった。

そもそも前日の夜から寝付きが悪く、4時間弱ぐらいしか眠れなかった上に朝目覚めるとまず身体が重い。口を開けて寝ていたのか喉が痛く、痰が絡んでいる。

病は気からというが、メンタルが消極的だとフィジカルにも影響する。ご時世的なこともあり、少しでも体調に異変がある場合は連絡の上リモートワークに切り替えるように指示されていたので、私はこの日はリモートワークにすることにした。

とはいえリモートで出来る仕事は限られているし、自宅での作業は慣れていないと身が入らないものである。ギリギリまで寝たせいか、なんだかボーッとする。午前中はダラダラと過ごし、昼休みはベッドに横になりガッツリ昼寝した。

昼休み明け、13時ちょうどにベッドから起き、再びデスクに向かう。相変わらず喉が痛い。寝起きのせいか頭は午前中よりボーッとするし、なんだか少し寒い。もう少し厚着をして寝ればよかったかなと反省する。
PCの画面を睨むがやる気が全く出ない。頭がボーッとする。
現場に行かなかったことで気持ちの切り替えに失敗しているのかもしれない。どうやら今回の五月病は深刻なようだ。
あと、少し寒いし、全然頭が回らない。

一応体温を測ってみる。

38.5℃

ご冗談を。
1時間ほど置いて再度計測してみる。

39.7℃

疑惑が確信に変わる。
職場にゴールデンウィークを延長するかもしれない旨を連絡し、翌日の発熱外来を予約する。

翌朝

「あら、また来たんですか」

看護師に言われる。実は私は昨年この病院で何度か検査を受けている。今のところ検査結果は2勝1敗だ。しかし、昨年一度敗北を味わっている私にはもう分かっている。今回は全く勝ち目がない。一度敗北を知ってしまった格闘家は無敗の頃と同じ闘い方は二度とできなくなるものだ。しかし、

負けると分かっていても、立ち向かわなければいけない時が、男にはある。

「陽性です」

これで2勝2敗、イーブンだ。
職場に玉砕報告をする。隔離期間は発症から10日間。ゴールデンウィーク明けに怒涛の9連休が始まろうとしていた。

一応、今流行ってるのは1−2日で熱は下がることが多いそうで、症状の軽快後はリモートだったら働けるという旨を職場に伝えたが、「隔離期間中はたとえ無症状あっても就業不可です」との回答。
この瞬間、私の来月給与の半殺しが確定した。

隔離期間は5/19まで。ちょうど5/19にバンドのライブが決まっていたので、そのライブをキャンセルにするか代役を立てるかの話が決着するまでは一旦私が隔離になったことは伏せておくことにした。
※5/19はキャンセルせずに代役を立てて特別編成での出演となりました。

看護師のいう通り熱は翌日には平熱まで下がっていた。そこから5日間ほど咳と喉の痛みが残っていたが、私の場合は喉の痛みでご飯が喉を通らないということもなく、頑張れば辛口のグリーンカレーを食べられる程度だった。ちなみに、カレーという食べ物は、食べる人が頑張れば頑張るほど美味しくなる。"気持ち"こそ究極のスパイスなのだ。

昨年敗北した時は10日間の発熱と味覚障害でしんど過ぎて激痩せしてしまったが、今回は症状もすぐに引いたのでネットスーパーで色々と買い込んで自炊をしたり、youtubeを徘徊したり、夜中まで映画をみたり、ピアノの練習をしたり、若者のTikTokを観察したり、ブロックチェーンの勉強をしたりと暇ながらに色々と楽しんで過ごす事ができた。

自宅から出れないしんどさはあるものの、2日目以降は高熱でダウンすることもなく、まとまった時間があったおかげで様々な知識を蓄えることができた。
知識は一生ものの財産である。今回の隔離期間では「Aマッソはどちらも既婚者」という知識を得ることができた。知識を積み上げることで、また人生が豊かになってゆく。

しかし問題はこれからである、5/20に隔離が解除されると同時に、休みを延長した分パワーを溜めていた五月病の大きな波が私を襲うことになるかもしれない。その波が、私の大人としての責任感を跡形もなく消し飛ばしてしまう可能性も否定できない。そうなってしまう前に、私が社会的に存在したことを記録に残しておこうと思い、こうしてnoteに書き綴っています。

皆さんも五月病と流行病にはお気をつけて。

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