日記 2023.

もう既に終わっているんだけど、終わっていないように感じているものってのは結構ある。あー、今思えばあの時終わってたんだな、というような。

その残り香だけを嗅ぎ続ける。残り香ってのは、終わった後は全然違う香りになっているのだけど、それに気が付かない。そういうとき、その匂い自体ではなくて、何かが匂うというぼんやりしたものを追いかけていたのだと気がつく。

追いかけていたものじゃなくて、追いかけていることへと目的がスライドしていることに気がつく。

こういうのって全然ネガティブな終わりじゃなくて、気がついた時に次が始まるんだろうと思うけど。こういうどうしようもなさの前に、僕らはやっぱり次へ進むしかなくなるということ。その匂い自体を感じようとしても、以前の匂いはもう忘れている。

商業施設に入ってた韓国料理屋。現代の韓国のイメージ、モノクロ基調にパステルカラーの装飾。造形は重々しく、とはいえゴシック調をもう少しカジュアルにしたような形。

母親がそれを見て、バブル時代の日本の感じっぽいな、といった。なるほど、現代の韓国のイメージって、バブル時代の日本のスタイルの焼き直しなのか。結構すんなりきた。

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