口下手な私の存在証明

「私は口下手なんです」

そういうと同僚は笑う。「○○さん(私)、十分喋れるじゃないですか。先日のプレゼンも好評だったじゃないですか」

確かに、仕事では必要なことは話せる方かもしれない。飲み会でのコミュニケーションも苦手ではない。初対面の人との雑談も嫌いではない。

しかし、本音を喋ることができないのだ。
どうしても伝えようとすると、声が小さくなり、視線が下がり、背筋が曲がり、どもってしまう。

そんな私の妻は、思ってることをうまく表現できる人である。例えも上手い。深夜ラジオのパーソナリティよりもよっぽど話し上手と思うときがあるぐらいだ。

だからこそ、苦しい。
怒る妻の前で、自分の意見や思いをうまく表現できず、言葉が出ないことに苛立たれ、ぎこちない会話が終わった後、一人寝室で落ち込むときが何度あったことか。

自分一人のことなら、周囲の人に気兼ねなく相談できたが、パートナーのこととなると、そうはいかない。自分の周囲の人は、自分の妻の知り合いでもあるからだ。自分の人間関係の乏しさが恨めしい。

どこにも吐き出せない思いを、このnoteに綴ることにする。

これまでSNSに登録することはあっても、自分に関して投稿したこともないい私の文章である。話の流れや要点は不明瞭で、表現も稚拙だろう。

誰の目に触れられなくてもいい。
最後まで読まれなくてもいい。

ただ、妻に否定され、無視される日々の中、自分が空気のように何もない存在のように感じたとき、このnoteを見返して、自分は存在しているという実感を感じたい。そのために投稿することにする。

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