続「強くならない」ポケモン対戦上達法


今回はポケモン対戦について書く。


タイトルは以前書いた記事から再利用した。

ポケモンで言うなら、過去作のリメイク版みたいなものだと思ってもらいたい。今後も記事の再利用をする、とかそういうつもりは全くなくて、「あれ剣盾時代の記事だから今のプレイヤーが読むとちょっと古いよな」と思ったので、SVにあった内容にリライトしようと思っただけである。


なぜ僕は順位に興味がないのか?


僕は剣盾でランクバトルを始めて以来、かれこれ2年以上に渡ってポケモン対戦を続けているわけだけど、はっきり申し上げて全く強くなっていない。順位の話をすれば、剣盾時代に瞬間最高500位くらいまで到達したことはあるけど、最終順位に関してはせいぜい2000位台が自己ベスト。


最近のSVでは、シングルが四桁をうろうろしてから2万位までガタ落ち、ダブルは四桁をちょろちょろしていたけど最近は潜っていないので順位は下がっているはず。まあ、人に自慢できるような実績は一つもない、ということになる。


そもそも、シングルとダブルを両方やって高い順位を目指すなど、よほどの才能があって尚且つ暇人でないとやれることではない。シングルとダブルは構築の考え方からして全く別の競技だから、一つの構築を使い回すわけにはいかない。つまり、構築を考える時間、育成する時間、対戦する時間、修正にかける時間、これらが単純に2倍以上は必要になる。


大谷翔平と比べるのも失礼な話かもしれないけど、打撃練習も投球練習も走塁練習もトップレベルでこなすなんて、あれは人間じゃない。興味がある人は、試しにシングルとダブルの二刀流をやってみてください。もちろん、月毎に切り替えるのはだめ。1ヶ月の間にシングルとダブルを両方回さなければ、二刀流とは呼べない。


もちろん僕は、ポケモン界の二刀流なんて目指してはいない。もし本気でやりたければ、まずはどちらかでそれなりの実績を作るところから始めなければならないだろう。僕は別に順位に関してはそれほど深い関心がない。オオタニさんになりたくてポケモンをやっているわけではないのだ。


どちらかといえば、僕みたいなプレイヤーを中途半端だ、と思う人の方が多いかもしれない。どっちつかずでは強くなれない、と言われれば、まあその通りだろうと思う。


でも、もう一度言わせてもらうと、僕は順位にそれほど強い執着を持っていない。強くなりたい、なんてあんまり思わない。そりゃ強くなれるならなったほうが楽しいだろうけど、人生には向き不向きや優先順位というものがあって、ポケモン対戦に割くことのできる時間もエネルギーもそれほど多くはないのである。


では完全なるエンジョイ勢かと言われると、ちょっと首を傾げたくなってしまう。ただのエンジョイ勢だったら、2年以上も義務マスボを続けるのは難しいのではないだろうか。


毎シーズン欠かすことなくマスターボール級に上げ続けるためには、最低でも6つ以上の星を拾わなければならない(スパボ9から6連勝で無敗マスボだったよね?)。特にレギュレーションの変更月はレンタルパーティも使用できないので、自前の構築を用意する労力が不可欠になる。


これをシングルとダブル両方やる。ライトなエンジョイ勢がやることとしては、いささか面倒がかかりすぎるのではないだろうか。継続するというのは、たとえほんのちょっとの手間しかかからない物事でも、頭で考えている38倍は難しいものである。


順位を目指すことはないけど、自分なりのノルマ(マスボ到達)は持っている。これが僕なりのポケモン対戦との向き合い方である。気が向いたら高順位を狙う時もあるけど、最終日までガッツリ潜ることはない。というか、最終日より前に溶ける。


強くならなくても、上手くはなれる。


僕は2年間ポケモン対戦をやってきたけど、順位を見る限りではある時点からほとんど進歩がない。僕には嫁のグレイシアを構築に入れなければならない制約がついているので、構築の枠が1個潰れる。それに生来マイナーポケモン大好き人間なので、隙あらば変なポケモンを構築に入れようとする。これで順位が上がるわけがない。


でも、僕は確信を持って言えることがある。


「強くはなっていないけど、上手くはなった」


強さは順位によって計測できる。でも、上達や熟練については、目に見えるものだけでは測りきれないのである。それらは自分自身の手応えによって感じるものだからだ。


たとえばだけど、初心者の頃の僕にはステルスロックの意味もよくわからなかった。なんとなく「襷潰せるんやな」という程度。でも自分で対戦をしたり、動画を見たりして、今ではステルスロックについてもう少し深く理解しているつもりである。ステルスロックを撒きたいのはどんな構築か、どのタイミングで撒くべきなのか。なんなら、いつか忘れたけどステルスロックの考察記事を書いた記憶がある。


それから、細かい調整の意図、構築にはどんな要素(役割)を取り入れるべきなのか、選出において意識するべきこと、プレイングでやってはいけないこと、それらを理解してそこそこ言語化できるようになった。これって間違いなく成長ですよね?


僕が言いたいのは、順位を上げることだけがポケモン対戦の意義ではない、ということである。自分なりに上手くなったなとか、できるようになったことが増えたな、と思えるなら、低い順位だからと言って卑下することなんてない。


たとえば「今シーズンはカバルドンを触ってみよう」とコンセプトを決めて、ある程度納得がいくまで使ってみる。順位が上がらなかったとしても、「カバルドンの動かし方がちょっとわかったかも」「カバを初手じゃなしに裏から出しても強いんだな」みたいなことがわかれば、経験値が自分の中に貯まる。できることが一つ増えたんだから、素直に喜べばいい。


ゲームだから勝たなければ面白くない、という意見もあるだろう。もちろん僕だって負けが混んできたら全然面白いと思わない。できることなら勝ちたい。けれど、僕がポケモン対戦に割くことができるリソースは限られているし、最上位を目指したいという気持ちもない。僕が本当に打ち込みたいことは別にあるから。


別にプレイヤー全員がトップを目指す必要なんてないし、極めなければやる意味がない、なんてこともない。どんな物事でもやっていればそれなりに学ぶことはあるのだから、自分なりのテーマやコンセプトを掲げてプレイしていれば、本当にやりたいことに活かせる部分を見出すことだってできるはずである。


要するに僕が提唱したいことは、「強くなることだけでなく、上手くなることを目指しても良いんじゃないですかね?」ということである。順位を目指す以外にも、天候パの神髄に迫りたいでも、相棒の能力を最大限引き出したいでも、なんでも構わない。プレイヤーごとに目指すべき「上達」「成長」「熟練」の尺度は違って良いはずで、必ずしも順位という単一の物差しで計測する必要はないのである。


僕にとってのポケモン対戦


まあ、言いたいことはこんな感じで、最後に僕がいかなるコンセプトでポケモン対戦を続けているかについて。


一言で言えば、「ポケモンを知りたい」。以上。


思えば僕は、ROMガチャ、ポケモンGO、推し活、色違い厳選など、幅広くポケモンに触れてきた。あっちを齧っては、次はこっちを齧る。面白そうなことをしている人がいれば、真似をしてみる。そうやって多様な角度からポケモンに触れることで、理解を深めてきたのかもしれない。


そう考えると最近になってダブルバトルを始めたのも、対戦についてシングルとは別の位置から研究してみたい、という無意識が働いてたのかもしれない。シングルでは見向きもされないのに、ダブルではトップメタみたいなポケモンはたくさんいる。あるいは技とか特性も。


もし僕がシングルしかやっていなかったら、「このポケモンはこんなことができるのか」と驚きや感動を味わう機会を逃していただろう。イッカネズミがねずみざんを採用しないのが当たり前の世界線なんて、シングルだけやってたら想像もできなかっただろうな。


終わり


そろそろ風呂に入るのでこれで終わり。草ポケ勢の皆さんも、肩肘張り過ぎずに、ぼちぼちポケモン対戦を楽しみましょう。







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