僕は500年前の君に会いにいく
今回は890匹のポケモンを集めてポケモン図鑑を完成させた話をする。ただポケモンを集めるだけと思っていたら、とんでもない苦行を前にして心をくじかれてしまう。過去作をプレイしていないため、実質ソード・シールドから図鑑コンプリートを目指すときの苦労を書いていこうと思う。
なぜ図鑑完成という苦行に自ら身を投じたかというと、ご褒美として500年前の姿のマギアナというポケモンをゲットできるからである。マギアナについて少し触れておくと、500年以上前に国王の娘のために人工的に作られた機械仕掛けのポケモンで、スカートをはいたメイドのような見た目の通り人間の手助けをする能力に秀でている。非常に高い知性と感性を有しており、意識を同調させて相手の思考や感情を感じ取ることができるほか、話すことはできないが人間の言葉を理解することができる。胸部にはソウルハートと呼ばれる、ポケモンの生体エネルギーを詰め込んだパーツが埋め込まれており、これがマギアナの本体と呼べる代物である。体はただの器に過ぎず、ソウルハートを抜かれてしまうと全く動くことができなくなり、機械の体はただの抜け殻になってしまう。
マギアナはモンスターボールのような形をしており、実際に悲しい時や外部からの危険を感じると、頭部と上半身を引っ込めて丸くなってしまう。また、両腕の先は花びらのように開閉することができ、専用技のフルールカノンをはじめとするビームを発射することができる。
作られた当時は鮮やかな金と紅色の美しい姿をしていたマギアナだが、500年の歳月を経て、豪華な塗装が剥がれてしまい現在のような銀色のボディになった。
ポケモン図鑑完成にあたって最大の障壁となったのは、いわずもがな幻のポケモンを登録しなければならないことである。通常のゲーム内では幻のポケモンは図鑑完成の条件から除外されるのが通例だが、なぜかポケモンホームの図鑑は幻も完成の条件に含めている。これについては多くの人が嘆いていることなのでここでは多くは触れないが、僕が最初に検索したのは「ポケモンホーム 図鑑 幻 無理」だった。
僕自身はROMガチャや友人の助けでクリアすることができたが、インターネット上では図鑑登録を手伝ってくれる親切な方がいるようなので、困ったらお願いしてみるといいかもしれない。幻のポケモンはその貴重さゆえに交換詐欺などのトラブルに発展する場合もあるので、僕はなるべく信用できる知人に頼るようにした。
さて、ここからが今回の本題である。幻のポケモン以外に集めるのが大変だったポケモンを紹介しつつ、過去作未プレイの僕が使用したツールについても話していこうと思う。
第3位は通信交換で進化するポケモンである。これはポケモンをやっている友達に頼むか、ハードを2台用意して自力でやるという方法がある。幸い僕にはいまだにポケモンをプレイしている友人がいたので、ついでに幻のポケモンの図鑑埋めまで手伝ってもらった。
意外に大変だったポケモン第2位は、第2世代・第5世代・第6世代の御三家である。彼らは第7世代のサン・ムーンでは入手に手間がかかり、第8世代のソード・シールドではそもそも登場していない。そのため、わざわざ過去作をプレイして集める必要がある。
「GTSで交換すれば?」と思ったあなたは甘いです。御三家自体はたしかにそれで手に入るけど、問題は御三家の進化系である。ポケモンホームで御三家を入手しても、彼らはそこから他のソフトに移送することができないため、進化させる手段がない。
なので、
過去作で御三家をもらう
→たまごを孵化する
→中間進化+最終進化までレベルを上げる
→ポケモンバンクに移送する
→ポケモンホームに引っ越しする
という面倒な手間を踏まなければならなかった。
しかも第2・第5・第6世代は現在ではGTSがほぼ機能していないため、1つのソフトにつき1種類しか御三家がもらえない鬼畜さである。はっきり言って挫折しないほうがおかしいと思う。ここで一夏を捧げた中古ROMの出番がやってくる。該当する御三家が残っていることがあったので、そのソフトで作業を行った。これはかなり手間を省略することができてありがたかった。
そしていよいよ僕が選ぶ入手困難なポケモン第1位である。3匹を代表して、過去に公式から配布されたこともある超有名ポケモンにお越し頂いた。
「は?」「え、こいつ?」と思ったかもしれないけど、こいつらなんです。本当に大変だった。彼はバオッキーさんといって、ポケモン総選挙720で最下位を獲得したことでも名高い、第5世代イッシュ地方3猿の代表である。
イッシュ3猿は第5世代と第6世代でしか野生で出現せず、しかも出現率が低いため入手に時間がかかる。特に第5世代では季節によっては出現率0となるため、場合によってはDSの時計を操作しなければならない面倒くささ。その上、進化させるには炎の石のような特別な道具が必要なため、石集めもしなければならない。しかもこれだけ苦労してゲットしたところで、バトルで役に立つわけでもないし、そもそもswitchのソフトに連れてこれるわけでもない。何より彼らは人気がない。3猿という御三家のようなモチーフで登場したにもかかわらず、まったくと言っていいほど知名度がなく、バオッキーに至っては720位、ヒヤッキーとヤナッキーも600位台だったから、ほんとうにお前らは何のために生まれてきたんだと聞きたい。
僕はこいつらを集めることを諦めた。どうしてこんな人気もない猿どものために貴重な時間を使わなければならないのか、僕には納得がいかなかった。GTSで検索してみても、進化系の猿たちは出てこないか全くレートの釣り合わない貴重なポケモンを要求しているかのどちらかだった。
そこで僕はチートを使うことにした。皆さんも真似してもいいけれど、たぶん真似できない方がほとんどだと思う。親からポケモンの仕送りを受けることだ。意味がわからないと思うので説明すると、僕の両親はポケモンGOをやっていて、大量の3猿を所持していたので、ポケモンホームに送ってもらったという話である。そのほかにも入手が面倒なポケモンや大量に余っている色違いのポケモンを送ってもらった。親のすねをかじって生きている人も世の中にはいると思うけど、こういうすねのかじり方をする人間はそれほど多くないのではないかと思う。カジカジカジカジカジカジカジカジカジカジ。
こうして僕は890匹のポケモンを登録し、図鑑を完成させることができた。そして、ついに500年前の君に出会うことができた。待たせたね。
これでROMガチャ編とポケモン図鑑完成編はおしまい。次は僕が社会人になってポケモンにのめりこむことになったきっかけについての話。
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