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オタクよ劇場に帰れ
今後どんな映画が上映されようと、どんな映画を観に行こうと、この劇場と同じ空気感は二度と味わえないのだろう。だって、エヴァは終わるから。
シンエヴァのラストラン上映が始まった。
シンエヴァ公開当時のレポートに多かった意見…
「エヴァを観に来てる人はなんか面構えが違う」
ラストラン上映初日、再び面構えの違うオタクが大挙して押し寄せた。
私のシンエヴァ公開初日の思い出…
平日とはいえ緊急事態宣言が出ていなかったこともあり満席。前後左右様々に覇気のある人間が詰め寄せていた。
正直きつかった。
だが公開初日もラストラン上映初日も皆それぞれ「俺のエヴァンゲリオン」を観に来ている。邪魔してはいけない。私のエヴァンゲリオンも邪魔されたくないのでとにかく黙って「俺のエヴァンゲリオン」に集中したことをよく覚えている。エンドロールも読む。終劇を観ても灯りがつくまで立たない。
映画が完全に終了してそこで初めて自覚する現実は「俺のエヴァンゲリオン」を抱えた人間たちが無数にいる空間。あの一体感があるのかないのかわからない空気感がたまらなく愛しかった。
旧劇場版の実写シーンを体感している感覚。
またこの雰囲気で観劇したいと強く思った。
だが今後どんな映画が上映されようと、どんな映画を観に行こうと、この劇場と同じ空気感は二度と味わえないのだろう。だって、エヴァは終わるから。
失われるものの再現不可能な美しさというのももちろん理解するが(オタクが集まってる劇場が一般的に美しいとは思えんが)旧劇場版の実写シーンの再現のような劇場に足を運ぶ経験を二回もした感動は忘れないでいたい。