見出し画像

大丈夫?年老いた親の隠れた問題

親子の会話が日頃からあるようなうちは、老後の準備は少しずつでも、共有出来てるものなんだろう。

うちは、家族でいた頃から、普通の親子のような関係性ではなかった。
要所、要所で、私からは、アプローチやアクションは起こしていたけど、いつも、いつも、話し合ってくれる事はなかったから。

*高齢になり、アパート暮らしで金銭的にやっていけるのか?
*入院した時に使える保険に入っているのか?
*身体が不自由になって来た時、今の住まいで暮らして行けるのか?
*火事や地震になった時、危ないから、片付けた方がいいのではないか?
*片付けられないなら、少しずつ手伝うから。
*どちらか一人になった時はどうするのか?
*お墓は、ないけど、どうするのか?
*などなど…

何を聞いても、『お前には関係ない』か『うるさい』としか返事はかえって来なかった

その不安も全て、支援センターの方にお話ししておいた。
80過ぎても、まだ働いていたのは、金銭的に全く余裕のない高齢者だからだ。
高齢者施設に入るにも多額なお金がかかる…
これから先、余命幾ばくもないのにどうするんだろう。
母親にきいても、『わからない』としかかえって来なかった。

家に出入りし始めて、色々な事が気になり出した。

*どうしてこんな歳で仕事しても足りないの?
*年金はいくら貰って生活してるの?
*これから入院費がかかるんだから、無駄を省かないと。。。

溢れ返る食料品や100円ショップのプラスチックのカゴに、何故だか身震いした。

『携帯代が高いんだよ』と父親がポツリと言った請求額に愕然とした。

えっ⁉️なんで⁉️
8万円近く…
高齢者が二人でこの金額なの?

『わからない…』

ネットも使えないような、ガラケー2台でなんで…。

真夏のエアコンのきかないアパートの部屋で、身体が凍りつくような冷や汗が流れた。

それから、私は携帯会社に電話して問い合わせた。

携帯会社というのは、高齢者には決して優しくない。ペーパーレスにいつのまにかなっていたから、請求額がいくらかもわからなくなっていた。
それを問い合わせする電話番号もネットで調べなければわからない。ネットで検索すらできない高齢者もまだいるけど、ここに…。
事情を話し、請求書を送って貰ってさらにびっくり…。

使っていない携帯を未だに解約せずに払っていたのだ。
恐らく、携帯を買い換える時に、今解約するとお金がかかるので、数ヶ月待って解約したほうがいいですといわれたのだろう。その使っていない携帯代を何年も払っていたのだ。
さらに、使ってもいない有料アプリや、おまけで貰ったタブレット代…。ネットを使うこともできないのに、Wi-Fiルーター…


呆れる。憤る。ガッカリ。

全てのマイナスの言葉で埋め尽くしたい。
そんな気持ちだった。

内容がわかってから、携帯会社に向かうと、また次の問題が待っていた。

携帯を契約している本人でないと、契約内容の開示も、手続きもできないと言われたのだ。

本人は腰の骨を骨折して寝たきりですと言うと、小さな字で書いてある書類を渡され、医師の診断書と一緒に持ってくるように言われた。

年老いた人が、読んで、署名して書き込めるようなサイズでは、あきらかになかった。
小さ過ぎて、読めないし、震える手で書けないけど。

今までの支払いを把握していなかった父親と、
不親切極まりない携帯会社に、心底腹が立ち、何故私がこうやって手続きに翻弄しているのか?という事にまた更にイライラが止まらなかった。

まだ、スープの冷めない距離に住んでいたから、こうして把握できたけど、離れて暮らす親子なんて沢山いるはず…

そのあとも、携帯問題は、父親が亡くなるまで続いた…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?