ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオ【ネオサイタマ・アーバンレジェンド・スーワー】
はじめに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版の所属を問わない1人(ソロ)向けシナリオです。
一応非ニンジャ(モータル)でもプレイ可能ですが、デッドリーさが重点な。
導入と事前調査
ニンジャにせよ、非ニンジャにせよ、あなたは今日も刺激が物足りない日を送っている。
そんな中、あなたは風の噂もしくは都市伝説などのスカム情報を取り扱うIRCサイトでこんな都市伝説を耳にした(あるいは見つけた)。
日々の刺激が足りていなかったあなたは、この都市伝説になぜだか強い興味を持った。
一攫千金というコトダマに目がくらんだのか、あるいは単なる暇潰しか。
理由は何にせよ興味を持ったからには調べてみよう。
あなたはこの都市伝説について調べるためにネオサイタマの下水道へ向かうのだが、事前調査はしておいたほうが良いだろうとということで調査を始める。
【ワザマエ】もしくは【ニューロン】のHARD判定を行おう。
最も適した知識スキル(+2):『◉オカルト』『◉旧世紀地下道網』
次に適した知識スキル(+1):『◉危険生物』『◉独立小組織』
成功した場合は以下の情報を手に入れることができる。
緑の土管を探せ
あなたは事前調査を終えて、ネオサイタマの下水道へと突入した。
ここで倒れても誰も助けてはくれないし、くたばっても遺品回収すらされずブザマに死体が朽ちていくのを待つか、ゾンビーとなって永遠に下水道を彷徨うかのどちらかだ。
ここからは1d6を振って、出た出目に応じたイベントをクリアしなければ先に進めない。
ダイスを3回振れば次のシーンへ進める。
イベント表
ニンジャリアリティショック判定については下記を参照な
緑の土管と謎の空間
危険な下水道を探索し、あなたは今までとは違うアトモスフィアを感じる部屋に出てきた。
その部屋は今まで調べてきた場所よりも遥かに状態がよく、まるで最近作られたかのような場所。
あなたが恐る恐る部屋の奥まで行くと、ナムアミダブツ!そこには都市伝説で聞いていた緑色の土管!都市伝説は実在したのだ!
この中に入れば、二度と帰ってこれないかもしれないが、もし帰って来ることができれば一攫千金を手にすることも夢ではない。
ここまで来たら引き返せないと感じたあなたは、土管の中へ入る!
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それからどれくらいの時間が経過したのだろう?
気付けばあなたは目がチカチカするような空間に寝そべっていた。
起き上がって辺りを見回すが、あなたが入ってきた土管はどこにも見当たらない。
とにかく先へ進むしかなさそうだ。
あなたがしばらく進んでいると、奥から何かがやって来る。
チカチカする空間で認識しづらいが、少なくともこちらに好意的ではなさそうだ。
現れたのは、01ノイズで構成された体を持つ獣!顔は分からないが、直感的にこちらに対して敵意を持っていることは明らか。
先へ進むにはこの獣をどうにかしなければならない。
・走って逃げることに成功
あなたは01ノイズで構成された獣からどうにか逃げ切れた。
一体何だったのだろう?ともかく先へ進もう。
・走って逃げることに失敗
あなたは01ノイズで構成された獣に追いつかれ、足を噛まれて捕まってしまった!
だがどうにか振りほどいて脱出できた。
【体力】1ダメージ
・攻撃して撃退することに成功
01ノイズで構成された獣はあなたの攻撃で単体のノイズに分解された。
先へ進もう。
・攻撃して撃退することに失敗
ナムサン!01ノイズで構成された獣があなたに噛みついて反撃してくる!
だがどうにか振りほどいて脱出できた。
【体力】1ダメージ
洞窟の世界
目がチカチカするような空間を抜けると、次に広がっていたのは洞窟のような場所だ。
特にニンジャ暗視力やサイバネ、懐中電灯などがなくても洞窟の中は薄暗い程度なので視界がゼロというわけではなさそうである。
しばらくあなたが洞窟の中を進んでいると、助走をつけてジャンプすれば飛び越えられそうな穴が口を開けていた。
穴の深さはニンジャ暗視力などを持ってしても計り知れなく、落下すればまず命はないだろう。
ニンジャ・モータルを問わず【ワザマエ】NORMAL判定で助走をつけ、【脚力】NORMAL判定でジャンプせよ。
ワザマエ判定に失敗していた場合は、【脚力】判定の難易度がHARDとなるので注意。
また、ニンジャのみ助走をつけるのに連続側転を行っても良い。
その場合、続く【脚力】判定は2倍の数値で判定ではなくEasy判定となる。
・成功した場合
あなたは難なく先へ進むことが出来た。
・失敗した場合
ナムサン!あなたは足を踏み外して奈落の底へ真っ逆さま!……と思ったがいつの間にか向こう側に居た。
説明できない現象にあなたは【精神力】に1のダメージを受けて先へ進む。
水の世界
さらにあなたが先へ進むと、いつの間にかあなたは空中を歩いていた。
そしてそれに気付いた時、あなたは眼下に広がる海へ落ちる!
水飛沫を上げて落ちた後、どうにかして泳ぎだしたあなたの目の前に、1隻のボートが現れた。
これに乗って先に進めということなのか?
あなたはボートに這い上がるようにして乗り込み、適当にハンドルなどをいじっていると急にボートが動き出す。
1時間進んだだろうか?それとも30分程度か?
ボートはあなたが適当に動かしても進むので、ほとんど自動操縦のようなものだ。
どちらにせよ、進めど進めど広がるのは大海原ばかり。
いまだにネオサイタマへ帰るすべすら見つけられていないあなたはだんだん不安を覚えてくるだろう。
その時である!
『シュシュシューッ!』
ナムアミダブツ!巨大なイカがあなたのボートに触手を伸ばしてきた!
明らかにあなたを獲物として見なしている!
何か使えるものはないのか!?あなたが大慌てでボートの中を調べると以下のものが発見できる。
攻撃手段はいずれかである
攻撃を2回当てると撃退できるが、1回攻撃をするたびにイカはボートを揺らしてあなたを海に振り落とそうとする。
【カラテ】か【ワザマエ】NORMAL判定で踏ん張ることができるが、失敗した場合海に振り落とされ、ボートに戻ろうとした時にイカの触手に叩かれて【体力】に1ダメージを受ける。
・撃退に成功した場合
『シューーーーーーッ!』
イカは苦痛に悶えた声を上げながら海の中へと消えていった。
ようやく一息つける。
あなたがそう思っていると、突然あなたのボートに銀色のメンポとピンク色のニンジャ装束を纏ったニンジャが仁王立ちしていることに気付く。
今までこんなニンジャは居なかったはずだとあなたが身構えていると
「オイオイオイ、そう身構えるな!私は君をこのへんちくりんな世界からネオサイタマに帰すために来たんだ!ドーモ、ザ・ヴァーティゴです」
銀色のメンポとピンク色のニンジャ装束を纏ったニンジャはザ・ヴァーティゴと名乗り、あなたをネオサイタマに帰すためにやって来たと話す。
※なお、モータルであってもザ・ヴァーティゴ相手に限りニンジャリアリティショック判定は発生しない。
あなたがそれでも訝しみの目線を向けていると、ザ・ヴァーティゴは困ったようにメンポを掻くと
「ともかく、今は私を信用してくれ。君は帰りたくないのか?それとも帰りたいのか?どっちなんだい?まあいい、とりあえず話を聞いてくれ」
ともかく話を聞くように促す。
あなたはそれに渋々応じて話を聞くことにした。
「君が通ったあの緑の土管、実はただの土管じゃない。悪の多次元存在組織『グンバ団』が、ネオサイタマ侵攻の足がかりのためのポータルとして作ったものだ。私は破壊しようと動いていたが、その矢先に君が来た」
ザ・ヴァーティゴは困ったように話を続ける。
「君が今まで通ってきた世界と怪物も、全部グンバ団が生み出したものだ。奴らはいろんな世界から自分に都合のいいものを取り入れて利用する。ネオサイタマだとニンジャの力を取り入れようとしているよ」
ますます訳が分からなくなってきた。
もしあなたがモータルだった場合は、ザ・ヴァーティゴの口から出た『ニンジャ』というワードに失禁しかけるだろうし、ニンジャであれば何を訳の分からないことを言っているんだと、ザ・ヴァーティゴをぶん殴りたくなるかもしれない。
「ともかく、この先がグンバ団の拠点がある世界の一つだ。まずは君をその世界からネオサイタマへ帰したいと思うが、協力してほしい」
ネオサイタマへ帰るためであれば、協力する以外の選択肢はもはやない。
ザ・ヴァーティゴにボートの操縦を代わってもらい、あなたは次なる世界へ向かう。
怪しい森と館の世界
やがてボートが突然白い光に包まれたかと思えば、あなたはザ・ヴァーティゴと怪しい森の中に佇む館の前に立っていた。
「さあ、ここがこの世界のグンバ団の拠点だ。気を引き締めいて行こうか!」
ザ・ヴァーティゴはやる気満々で館へと進んでいく。
だが館に近づいていくにつれ、サツバツとしたアトモスフィアが漂い始める。
やがてあと数メートルで館の入り口にたどり着くというところだった。
「注意したまえ!グンバ団に侵入を気付かれたぞ!」
ザ・ヴァーティゴが警告した次の瞬間!館の窓からヘビィマシンガンを構えた何かが姿を表し、撃ってきた!
BRATATATATAATATA!!
「イヤーッ!イヤーッ!どうにか掻い潜って来るんだ!私は先に館の中へ行く!」
ザ・ヴァーティゴは無責任にもあなたを置いて、銃弾を掴み取りながら館の一階の窓を破ってエントリーした!
あなたも館へ入らなければならないが、ヘビィマシンガンが許さない。
どうやって入ろう?
・成功した場合
あなたはどうにか館の中へ入ることに成功した。
ザ・ヴァーティゴを追おう。
・失敗した場合
「グワーッ!」あなたは銃弾の暴風に晒される!
【体力】に2のダメージを受ける、ダメージを受けてまだ【体力】が残っている場合はどうにか館の中へ入れる。
さて館の中へ潜入したあなた。
ザ・ヴァーティゴの姿はどこにも見えない。
仕方がないので館の中を【調査判定】NORMALで探索しよう。
成功した場合以下の情報を得られる。
あなたはザ・ヴァーティゴの声がした2階の部屋へと向かう。
謎に広い会議室のようなその部屋で、ザ・ヴァーティゴと向き合う者が居た。
それは戯画獣めいたウサギ!しかもショットガンを構えている!
さらにその数は20は居るだろう!
「ウープス!なんてタイミングの悪い時に入ってきてしまったんだ!」
「さあ覚悟しろ、ザ・ヴァーティゴ=サン。我々グンバ団をナメてもらっては困るよ」
ショットガンを構えている戯画獣のようなウサギを指揮していると思わしき存在が、ザ・ヴァーティゴに言う。
ナムアミダブツ!戯画獣めいたカエルだ!黄色い帽子を被っており、その帽子には『F』と書かれている。
そしてカエルはあなたにも気付いてウサギたちにショットガンを向けるようジェスチャーした。
「君は……ザ・ヴァーティゴ=サンの仲間かな?どちらにせよ消えてもらおう」
もはや絶体絶命!何か打開策はないのか!?
とここで、ザ・ヴァーティゴがテレパシーであなたに話しかけてくる。
「一か八かだ、私の尻ポケットあたりに入っているアイテムを使え。奴らの気を引く」
※もしあなたがラオモト・スターを入手していた場合、以下の描写が入る
「なあなあ、お前たちが相手をしているのは私だろう?乱入者よりこっちをどうにかするべきじゃないんか?」
ザ・ヴァーティゴは戯画獣達にそう告げる。
カエルの戯画獣は少し考えるように顎に手を当ててから、あなたに銃口を向けていたウサギへ、ザ・ヴァーティゴに向け直すように指示。
これで戯画獣達の注意はあなたから外れた。
ザ・ヴァーティゴのポケットからアイテムを取ること自体は自動成功で可能。
出てきたのは謎のキノコだ。
これを食べろというのか?しかし、ザ・ヴァーティゴが一か八かと言っていた以上は食べるしかない。
あなたはそのキノコを口に押し込む、なんとも言い難い味だ。
やがてあなたの体が急に熱くなる、まるで内側から大きな力が湧いてくるように感じる。
ここで【カラテ】NORMAL判定、失敗した場合湧き上がる力を抑えきれず【体力】もしくは【精神力】に2ダメージを受けてしまう。
このダメージは1ずつ割り振ってもいいし、どちらかに2ダメージを受けても良い。
なお、この判定に限り失敗して体力もしくは精神力が0以下となっても、湧き上がる力により1で踏み留まる事ができる。
どちらにせよ、湧き上がる力によりあなたがニンジャでもモータルでも、この目の前に居る戯画獣を蹴散らせそうだと確信できるだろう。
「な、何だ!?ええい、撃て撃て!」
カエル戯画獣がウサギ戯画獣に発砲命令を下す。
BALM!BLAM!BLAM!BALM!BLAM!BLAM!
ここで弾幕発生によりニンジャ・モータルを問わず回避判定U-HARD。
回避に失敗した場合は体力に1d2ダメージを受ける。
なおこの攻撃で体力が0以下となった場合、先程まで湧いていた力がシュッと消え、強制的に気絶扱いとなる。
もしまだあなたが立っているなら反撃だ。
攻撃なら何でもいいのでNORMAL判定を行う。
成功すればあなたの攻撃で戯画獣たちはたちまち蹴散らされて全員伸びてしまうが、失敗した場合ザ・ヴァーティゴに美味しいところを持っていかれてしまう。
なお、ラオモト・スターを入手していた場合あなたは「ムッハハハハハ!」と笑いながら戯画獣をちぎっては投げで叩き潰して勝利を収める。
エンディング、ネオサイタマへの帰還
「「「「「「「グワアババーッ!」」」」」」
あなたとザ・ヴァーティゴの猛攻により、戯画獣たちは全員壁に突き刺さる形でノックアウトされた。
「さて、こんな場所からはオサラバしよう。奴らが持っていたこのマルチバース・クリスタルを破壊すれば、クリスタルが記憶している世界をグンバ団の支配から開放できる」
と言って、ザ・ヴァーティゴは巨大な斧をどこからか取り出してクリスタルを叩き割った!
「イヤーッ!」
ザ・ヴァーティゴがクリスタルを割った瞬間、またしてもあなたは白い光に包まれた。
「0101010101ここで出来事0101010101君の0101010101消01010101」
ザ・ヴァーティゴの姿が見えなくなる前に、何か言われた気がするが01ノイズが酷く聞き取れなかった。
そして、あなたは気付けばネオサイタマの下水道の中で意識を取り戻す。
だが、なぜ自分がここにいるのかを思い出せない。
今の今まで何をしていたのだろう?
思い出せないまま、あなたは下水道を後にした。
なお、あなたの口座にその後匿名で金が振り込まれていたことと、知名度が少しだけ上がったのはまた別の話。
もし、あなたが旧世紀UNIXを持ち出し、無事に帰還した場合は下記の通りとなる。
利用規約
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