ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ:【スクイッド・スライス・アンド・サヨナラ】

前回のソロアドベンチャーリプレイで面白さを知り、もう一つの自作ソウル案であるオペレション・ニンジャクランの開発とウィズダムサファイアのバディとして下記ニンジャを新たに生成した。
ウィズダムサファイアと違ってアーチ級のソウル憑依者だが、未覚醒である。

ニンジャ名:キョセイニンジャ
【カラテ】:6
【ニューロン】:4
【ワザマエ】:5
【ジツ】:1(ヘンゲヨーカイ・ジツ(暫定))
【体力】:6
【精神力】:4
【脚力】:3
装備など:オムラメディカル社製手術用丸鋸「モータースッパリ」(カタナ)

ヨロシサン製薬に勤務していたバイオ獣医師が
ヒョットコに襲われ、頭部に穴を開けられそうになった際に
オペレション・ニンジャのソウルが憑依。
カラテで生成したメスを投げてヒョットコを殺した。
ウィズダムサファイアのヘンゲヨーカイ・ジツでヘンゲした姿を気に入り、
バディを組むようになったという。
ソウルの影響か、ウィズダムサファイアよりも人間臭い場面が多々見受けられるが未覚醒。
医者用手術衣めいたニンジャ装束に「去」「勢」の漢字が決断的に刻まれた
手術用マスクめいたメンポを装備している。
ニンジャとなってからもヨロシサンに引き続き勤務しているものの、
上層部に
「お前はソウカイニンジャだから、こちらからミッション以外で定期的に給料を払う必要はない」
という言いがかりをつけられ支給されていない。
家族も居たが、ニンジャとなった今合わせる顔がないのでソウカイニンジャになる際
「自分はヒョットコに襲われて死んだ」ということにしている。

そして、今回このキョセイニンジャの挑むソロアドベンチャーはラブサバイブ=サン作成の以下のアドベンチャーだ

ソウカイニンジャをやりながら未だにヨロシサンにも籍を置くニンジャにこれをさせるのか?というツッコミは受け付けるが、
すでにやってしまったものは仕方がない。

◆◆◆◆

ネオサイタマ第七埠頭の廃棄された港湾施設に、医者用手術着めいたニンジャ装束と手術用マスクめいたメンポに「去」「勢」の2文字が刻まれるれた出で立ちのニンジャあり。
「行方不明になったニンジャの捜索とは、また妙なクエストを押し付けられてしまった」
彼の名はキョセイニンジャ。
これでもソウカイニンジャである。

キョセイニンジャが命じられた任務は、最近このあたりで多発している連続行方不明事件の原因調査と、すでに送り込まれ同じく行方不明となっているソウカイニンジャの捜索だ。


「末端中の末端ニンジャの捜索にシックスゲイツのような連中を出すほど、ソウカイヤもお人好しではないと言うことの証明だな」
そんなことを呟きながら捜索を続けていると、キョセイニンジャのニンジャ視力がクローンヤクザを捉える。
だが様子が変だ。
キョセイニンジャが訝しんでいると…。
突如クローンヤクザがチャカ・ガンを向けてきたのだ!
「面倒な…」キョセイニンジャはカタナと呼ぶにはあまりにも異形すぎる手術用丸鋸を構え、クローンヤクザが引き金を引くよりも早く振り下ろす。

【カラテ】6d6(1 + 2 + 1 + 6 + 6 + 4)= 20
※難易度はNORMALだ

「アババーッ!」
クローンヤクザは手術用丸鋸でネギトロと化した!
※万札はサツバツ!により所持していた財布ごとネギトロになったことにしてなしだ。

「慣れぬ、バイオ生物によるゴアは何度も見てきたのだが」
ネギトロと化したクローンヤクザの死体を調べるキョセイニンジャ。
次の瞬間!


【ニューロン】4d6(5 + 4 + 4 + 6)= 19
※難易度はHARD


クローンヤクザの死体から何かが猛烈な勢いで飛び出す!
「なんだこれは?」
キョセイニンジャは冷静にその何かを回避!
そして飛び出してきたのはイカの脚だ!それも、1本が人の腕ほどの太さがあるほどの大きさの!
キョセイニンジャが再びクローンヤクザの死体に目をやると、体の穴という穴からイカの脚が蠢いていたのである!
だがそれらはやがて動かなくなり、異臭を放ち始める。
「何なんだ?分からないことが多すぎる」

クローンヤクザの歩いてきた先を調べると、白い粘液が床にへばりついているのが確認できた。
「イカの脚に寄生されたクローンヤクザ、そしてこの白い粘液。まさかうちが関わってないだろうな?」
キョセイニンジャは元ヨロシサンのバイオ獣医師であり、ニンジャとなった後もその仕事を続けている。


クローンヤクザに寄生したイカの脚と白い粘液を見るや
キョセイニンジャはヨロシサンがバイオ技術を用いて、バイオニンジャを生み出しているという噂をニンジャになる前に聞いたことがある。
それを解明しようとした同僚は次の日から行方不明になり、帰ってくることはなかった。


なのでキョセイニンジャは噂の真相を確かめるという命知らずな行為はせず、ただ上層部の無茶苦茶な要求に答え続けてきた。
だが今は違う、己はニンジャなのだ。
真相を解明するまでは帰らない、たとえこの先にバイオニンジャが居ようが居まいが。

やがてキョセイニンジャは粘液が地下に続いている事に気付く。
新たな敵襲に警戒しながら…。
粘液痕を追ううちにキョセイニンジャは不吉な49メートル階層へと到達。
到達した次の瞬間である!何かがキョセイニンジャの前に躍り出る!
「スッゾ…!」

それはクローンヤクザにも見えるが、頭と腕はイカに置換されている!さながらイカヤクザとでも呼べばいいだろうか。
何がともあれ正当防衛だ!キョセイニンジャは再び手術用丸鋸を構える!


【カラテ】6d6(2 + 1 + 3 + 4 + 2 + 2)= 14
※難易度はNORMAL


「グワーッ…!」
イカヤクザは中心部から両断され死亡!

キョセイニンジャはギリギリ両断されなかったクローンヤクザの財布から【万札】1を獲得!

【万札】0→1


「「「スッゾコラー…!」」」
キョセイニンジャが万札を抜き取っていると、背後から冒涜的な3人分のヤクザスラングが響く!
またもやイカヤクザだ!しかも今度は3人!
蹴散らせ!キョセイニンジャ!


【カラテ】6d6(4 + 4 + 1 + 5 + 2 + 3)= 19
※難易度はNORMAL


「アババーッ…!」まずは1人!
「「スッゾコラーッ…!」」
残るイカヤクザがドスダガーを構えて突撃してくる!


【回避】6d6(3 + 5 + 5 + 2 + 3 + 4)= 22
※難易度はNORMAL


キョセイニンジャは難なく回避!
さらに手術用丸鋸を振り回す!


【カラテ】6d6(5 + 4 + 6 + 1 + 2 + 1)= 19
※難易度はNORMAL

「オゴーッ!」
2人目のイカヤクザは急所を切り刻まれ悶絶死!
残るイカヤクザのさらなる攻撃!
「ザッケンナコラー…!」


【回避】6d6(3 + 1 + 4 + 1 + 6 + 2)= 17
※難易度はNORMAL


キョセイニンジャはブリッジ回避!
そして反撃!


【カラテ】6d6(4 + 5 + 6 + 1 + 5 + 5)= 26
※難易度はNORMAL

「グワーッ…!」
最後のイカヤクザは首切断からの即死!

「粘液で丸鋸が汚れてしまった。帰ったらオーバーホールからの清掃メンテだな」
手術用丸鋸を下ろし、捜索を再開するキョセイニンジャ。
その途中、ソウカイヤ紋入りのクナイを発見した。
「例のニンジャのものか」
一応の証拠として回収したキョセイニンジャは大きく開けた一室へたどり着く。
部屋の中には破棄された重機やUNIXが多数。
貨物船の積荷管理施設だったのだろうか?
足元は白濁した液体で満たされており、ニンジャをもってしても動きにくい。
「ンアーッ!やめてぇ!」
ニンジャ装束が白濁した液体で汚れることを気にしているキョセイニンジャの耳に女の声が入る。

声のする方へ向かったキョセイニンジャの目に入ったものとは…
おお、ナムサン!何本もの触手に手足を縛られ拘束された女と、人間とイカが融合したかのような怪物がそこには居た!
「チッ、ありゃあ間違いなくうちの…」
聡明な読者の皆さんならもうお気づきだろう。この怪物の正体は…!

「シュシュシュ……!オレノ……コドモ……産メ……!」
怪物はキョセイニンジャに全く気付かず、目の前の獲物しか見えてないのだろう。
怪物は恐ろしい声を出しながら獲物を責める!
「やだ!助けて!お母さん!ホオヅキ=サン!アレクサ=サン!誰かぁ!」女は泣き叫ぶ!
だがここはネオサイタマ!

その叫び声は部屋の中に虚しく響く!
逃げようと身を捩る女だが、拘束はほどけない。
「イカの赤ちゃんなんか産めるわけないよぉ!」
触手に弄ばれるそのバストは豊満であった。
キョセイニンジャは思わず目をそらしたが、宿ったソウルがあの女を救えと囁いた気がしたので向き直り、時を伺う!

「シュシュシュ……ナセバナル……!」「無理ぃ!」
怪物の肉体から生えた触手のうちの1本が、女の下腹部に迫る!先端からは白濁した溶解毒液が滴る!
あれはスケベ・ウスイタカイホンではよくある服だけを溶かすアレだ!アブナイ!
機は熟したり、キョセイニンジャはメス・クナイを投擲!

【ワザマエ】5d6(3 + 4 + 2 + 5 + 4)= 18
※難易度はNORMAL

キョセイニンジャのメス・クナイ怪物の触手を切り裂く!
「グワーッ!?」
アンブッシュを受けた怪物が悲鳴を上げた!
そう、この怪物はニンジャなのだ!それもイカの!
「アイエッ!?」
女も何者かのアンブッシュに目を見開く!

イカのニンジャはキョセイニンジャに向き直り、アイサツ!
「シュシュシュ……ドーモ、ブラックスクイッド……デス」

体力:6 精神力:4
バイオイカ触手:命中した場合【体力】と【精神力】にそれぞれ1ダメージを与える。
回避不能:回避判定ができず、攻撃判定に成功したらダメージをすべて受ける。
イカ粘液:部屋中が白濁した粘液で満たされているため、回避ダイスが半減(端数切り上げ)される。


間違いない、これはヨロシサンのバイオニンジャだ!
キョセイニンジャも同じくアイサツを返す。
ニンジャ同士の最低限の礼儀作法だ。

「ドーモ、ブラックスクイッド=サン。キョセイニンジャです。乙女の純情を汚す輩は、モータルだろうがニンジャだろうが見過ごすわけにはいかん」


【ワザマエ】5d6(1 + 2 + 4 + 4 + 5)= 16
※難易度はNORMAL

キョセイニンジャの投げたメス・クナイは女を拘束していた触手を切断!
ゴウランガ!

「シュシュシュ…」
キョセイニンジャはブラックスクイッドの触手が実際脅威であると察したと同時に、足元の悪さで機動性が損なわれていることを確信する。
これは敵にフーリンカザンを物にされていると言っても過言ではない!

キョセイニンジャの回避ダイス6→3

そしてブラックスクイッドの攻撃!
「シュシュシュ…!我ガイカカラテをウケテミヨ!」


※ブラックスクイッドの攻撃は自動成功だ!なおこちらの回避は難易度NORMALとして扱う
【回避】3d6(5 + 1 + 4)= 10

キョセイニンジャは機動性が損なわれているにもかかわらず回避!

「次はこちらの番だ」
キョセイニンジャは手術用丸鋸を構える!

【カラテ】6d6(5 + 5 + 2 + 6 + 2 + 5)= 25
※難易度はNORMAL

「グワーッ!」


ブラックスクイッドの【体力】5→4
※アンブッシュ成功により戦闘開始時から【体力】が-1されている

ここで拘束を抜け出した女が壁面のLAN端子と直結!どうやらハッカーだったようだ。
そのまま何かを操作しているかと思った数秒後!作業用クレーンが作動しブラックスクイッドにクリーンヒット!
「アバーッ!?」

ブラックスクイッドの【体力】4→1
※NM裁量により、ブラックスクイッドは2度もアンブッシュ受け、その上2度目のアンブッシュが
 非常に手痛いものだったが為にキョセイニンジャへの攻撃のチャンスを見失ったと処理。
 そのため2度目の回避判定は行わないものとする。

女ハッカーは力尽き気絶した。

キョセイニンジャのニンジャ観察眼は、ブラックスクイッドがもはや瀕死であることを悟る。
とどめの一撃だ!


【カラテ】6d6(4 + 1 + 1 + 2 + 6 + 2)= 16
※難易度はNORMAL

「これで、ジ・エンド。イカジャーキーの材料にすらならん産業廃棄物めが」
キョセイニンジャは瀕死のブラックスクイッドを手術用丸鋸で切り刻む!

ブラックスクイッドの【体力】1→0

「サヨナラ!」
ブラックスクイッドは産業廃棄物にすらなれず、爆発四散!
「フー…」
爆発四散痕を眺めながら、キョセイニンジャは気絶している女ハッカーを眺める。
「ウーン…」
女ハッカーが目を覚ました。

「ドーモ、わたしはソウカイ・ニンジャのライトニングウォーカーです。助けてくれてありがとうございます」
「ドーモ、ライトニングウォーカー=サン。同じくソウカイ・ニンジャのキョセイニンジャです。軽傷ですが負傷しているようですね、お任せを。レッサーオペレション・ジツ!」

【精神力】4→3
【ジツ+ニューロン】5d6(2 + 5 + 6 + 5 + 2)= 20
※試験的にヘンゲヨーカイ・ジツをレッサーオペレション・ジツへ置き換えた。
 判定はU-HARDで成功すると味方か自身の体力を1d2回復する。
1d2(1)= 1

ゴウランガ!キョセイニンジャのオペレション・ジツが、ライトニングウォーカーのかすり傷や切り傷をカラテ縫合糸で縫い、塞いでいく!
これぞオペレション・ニンジャクランに伝わるオペレション・ジツのなせるワザだ!
だが、そのワザマエは実際ニュービーめいており、無理をすれば傷が開いて悪化するだろう。
キョセイニンジャに憑依したソウルはアーチ級のオペレション・ニンジャそのものであるが、未だ覚醒していない。

キョセイニンジャ自身も、己に憑依したソウルの格が段違いである自覚を持っているものの、内なるソウルと向き合い、覚醒する術を未だ知らない。
「これでよし。俺のオペレション・ジツは、未熟故に無理をすると傷が開いて悪化する。本当に応急処置のようなものだから、過信せぬよう」

改めて見ると、ライトニングウォーカーはブラックスクイッドの溶解毒液でニンジャ装束を溶かされ、豊満なバストなどが顕になりかけているが、キョセイニンジャは猥褻な目線ではなく、医者として患者を診るがごとくの目線を投げかけている。

「負傷した状態で、俺を援護すべく無理にハッキングを行なったせいでニューロンに過度の負荷がかかり、気絶していたようだ。あの忌々しいイカニンジャは爆発四散した。あと10分ほど休めば走れないにしても、歩けるようにはなるだろう」

「助けていただいた上に応急処置までしてくれるとは、私みたいな末端ニンジャのためにありがとうございます」
ライトニングウォーカーは深々とオジギする。
キョセイニンジャはその場でアグラをかくと、深呼吸して話しだす。

「俺のソウルが救える存在を見捨てることを許さなかったのと、単純にあのイカニンジャが気に食わなかっただけのこと。そして奴はヨロシサンの開発したバイオニンジャ」
淡々と語るキョセイニンジャに、ライトニングウォーカーは一種のソンケイを覚えた。

「ヨロシサンにはあなたに万札1枚でもいいから慰謝料を払えと言っておこう。俺はニンジャになる前からヨロシサンのバイオ獣医師をしていた。今もソウカイヤのミッションがない時は勤務している故、ゴネてみる価値はある」
それを聞いたライトニングウォーカーは再びオジギをして感謝の意を示す。

「とにかく…まずは私からお礼をさせてください」
「いえ、悪いです。結構です」
キョセイニンジャは知っていた、相手がお礼をしたいと意思表示をした際、それをやすやすと受ける愚者はムラハチされると。
「それでは私の気が静まりません、どうかお礼を」
「分かりました、それではありがたく」

1d6(3)= 3

出目3:ハッキング・カルト秘伝のニューロン特訓を行う。【ニューロン値+1、既に6の場合は万札+10】

※この処理はトコロザワ・ピラー帰還後、報告後に余暇消費なしで行う。


「今すぐは無理ですが、私が知る限りでのハッキング・カルト秘伝のニューロン特訓をしましょう。それがお礼」

「それはありがたい。ではトコロザワ・ピラーへ帰還するとしよう」
「ハイ」


トコロザワ・ピラーへ帰還したキョセイニンジャは、上司ニンジャのソニックブームへニンジャ討伐の報告を行った。
「イカのニンジャだァ?寝言言ってんならタダじゃ済まんぞコラー」
「報告に虚偽はありません」

「…まあいい、テメェみたいなサンシタでもニンジャを殺せるくらい骨のある奴が居ると分かっただけでもなァ…下がれ」
「アリガトゴザイマス」
「オゥ、テメェもしっかりカラテ鍛えろよ」
「ではシツレイシマス」
この後ソニックブームは有給休暇申請をしてオキナワへ発った。

キョセイニンジャは
【万札:10】、【余暇:2日】、【名声(ソウカイヤ):1】
を獲得!

【万札】1→11
【名声(ソウカイヤ)】0→1

さらにキョセイニンジャは、ライトニングウォーカーにバイオニンジャの一件で慰謝料を払えと、ヨロシサンにゴネた。


4d6(6 + 1 + 2 + 4)= 13
※ニューロンのHARD判定だ。ニンジャといえどヨロシサンにたてつくのは無謀な行為なのである。

ブラックスクイッドが脱走したので、存在ごと抹消しようとしていたヨロシサンだが、キョセイニンジャが爆発四散させていたことを知るやすんなり慰謝料支払いの要求を受け入れた。
後日、ライトニングウォーカーの口座に慰謝料と称して【万札】5が振り込まれた。

「溶解毒液を使うイカニンジャ、まあなんでも溶かすスライムよりはマシでしょう」
「それはそうだが、厄介なニンジャであることに変わりはなかった」
ここはトコロザワ・ピラーの中にあるスシ・バー。
シックスゲイツも利用するソウカイニンジャ御用達の店である。

ソニックブームへニンジャ討伐報告を終えた後、キョセイニンジャはバディを組んでいるウィズダムサファイアにこのスシ・バーへ呼び出された。
仕事はどうだったのかを聞きたかったらしい。

「ニンジャは爆発四散させて行方不明のニンジャも救出したが、しばらくイカは食いたくないな」
タマゴを食べながらキョセイニンジャが言う。
ウィズダムサファイアはそれに肯定するように頷きながらカマンベールチーズ・スシを手に取った。

「余暇の予定は?」
ウィズダムサファイアに余暇の話ではを聞かれ、キョセイニンジャは一瞬目つきを鋭くしたがすぐに戻し、こう答えた。
「ヨロシサンに仕事を押し付けられなければ闇医者のところでバイト。モータルハントよりはマシだ。ところでお前も余暇貰ったんだろう?」

キョセイニンジャの質問返しにウィズダムサファイアはこう答えた。
「提供アジト以外の住居を探す。トイレがあるな」
そウィズダムサファイアが言うように、ソウカイヤは家なしニンジャに格安でアジトと言う名のトイレ・風呂場共用の狭い部屋を貸している。

だが、トイレ・風呂場共用というのはデメリットがあり、いちいち離れまで行かなければならない。
そのめんどくささは精神を削り、さらに巷で噂のネオサイタマの死神に目をつけられやすくなるというのだ。

ウィズダムサファイアはUNIX端末がないという理由でIRCカフェやカンオケホテルを転々としているが、それも煩わしくなってきたので定住地を確保しようとしていたのだ。

「ウィズダムサファイア=サン、これを…」
家探しをすると聞いたキョセイニンジャは、何かを思い出したかのようにソウカイヤと繋がりのあるオヤスイ不動産の物件情報誌を取り出す。
格安アジトから脱出したいニンジャや、持ち家が欲しいニンジャ向けのもので、どの物件も賃貸もしくは買取が可能だ。

「カンオケ・オフィス、マンション、元ヤクザの事務所、カネモチ・オフィス…バラックは土地だけか」ペラペラとオヤスイ不動産の情報誌をめくるウィズダムサファイア。
マンション程度なら今のウィズダムサファイアの手持ちで買い上げも可能だ。

だがマンションでは、キョセイニンジャとシェアハウスをしたり、今後仲間を増やしてチームを組んだ時に手狭になる。
「少し待ってはくれんか?闇医者のところでバイトをしてもう少し万札を稼ぐ。それなら俺とお前の万札を合わせてヤクザオフィスを買い上げられる」

「なるほど、闇医者のところでバイトか。良い選択だな」
オーガニックヤギチーズ・スシを食べ終えたウィズダムサファイアはキョセイニンジャの選択を褒め、とあるヤクザオフィスにマークをつけた。
トコロザワ・ピラーからは離れているが、ニンジャ脚力なら問題なく通勤できる距離の立地だ。

「では俺はライトニングウォーカー=サンと約束があるのでこれで」
クエストで手に入れたものではない万札をテーブルに置き、キョセイニンジャはスシ・バーを後にした。
「チャは良い、鎮静作用がある」
残されたウィズダムサファイアはカマンベールチーズ・スシを食べながらチャを啜った。

「ドーモ、お待たせしました」
ニューロンを鍛えるためのザゼントレーニング・ドージョーへとやって来たキョセイニンジャ。
ライトニングウォーカーとの約束があるからだ。
「お待ちしてました、キョセイニンジャ=サン。こちらへ」
ニンジャ装束を新調したライトニングウォーカーが手招きする。

「ウム、ヨロシクオネガイシマス」
この後キョセイニンジャは、ライトニングウォーカーの豊満なバストにソウル特有の医学的探究心を刺激されながらニューロン特訓を受けた。


【ニューロン】4→5
【精神力】4→5

【スクイッド・スライス・アンド・サヨナラ】終わり


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