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ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオリプレイ【ゴリラ・クライシス】

はじめに

この記事は、トラッシュ=サン作のソロシナリオ「闇より呼ぶニンジャ」のリプレイ記事です。
当初よりかなり加筆しているため、リプレイ小説風になっているかもしれない。

そして今回挑むニンジャは、ハーゲルルイチャーニエ同様先日のソロアドベンチャーを生き残ったニンジャだ。


illust create:晴る(はる)
◆トロイブレズナーニエ (種別:ニンジャ)
カラテ    2  体力   4
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   5  脚力   3/N
ジツ     1  

攻撃/射撃/機先/電脳  2/5/4/4
回避/精密/側転/発動  5/5/5/5

◇装備や特記事項
生い立ち:○アーチ級ニンジャソウルの片鱗
『☆コリ・ジツLv1』『◉頑強なる肉体』『◉知識:オカルト』
『カルマ:善』	

◆忍◆ ニンジャ名鑑#???【トロイブレズナーニエ 】
ハーゲルルイチャーニエに拾われ、闇医者の助手(看護師のようなポジション)として表向きは働いているニンジャアニマル。
どうやら同じ世界からエテルの乱れでやって来たらしい。
ジツはまだ未熟だが、コリの系譜の非常に高位なソウルの気配がするとハーゲルルイチャーニエは言っている。
こちらは人語が全く話せず、モータルとの会話は他のニンジャに通訳してもらうか、ハンドベルトUNIXの合成音声で行う。
羽を持っているが、浮遊制御程度でバイオサイバネの翼のように機敏に動けるわけではない。
こちらもソウルがトゥララ・ニンジャ(ホワイトドラゴン)を毛嫌いしているのと、 スカウトに来たコリ使いのアマクダリニンジャの言っていることを一切理解できず、またスカウトニンジャもどこかの企業のマスコット生物だと勘違いして去ったため、スカウトの魔の手から逃れることが出来た。
ハーゲルルイチャーニエに拾われたのはその後。
◆殺◆

ぷにっとしているのか、それとも、もふもふしているのかよくわからない奴だがそれはどうでもいい。
では始めていこう。

ニチョームのとある一角にある闇クリニック『凍結させて切る』
今日もトロイブレズナーニエは暇をしている。 いくらマッポーの世とはいえ、そう毎日患者が来るわけではない。

同じ闇クリニックで医者として働くハーゲルルイチャーニエは、医療器具の清掃とメンテナンスを行っているが暇を持て余していることには変わりない。 しかし暇ならば、タキのところで仕事をもらいに行けばいいのではと思う者も居るだろう。 なぜ行かないのかというと、ここ数日タキと連絡が取れないのである。

「しかしタキはどこに行ってしまったんだ?」 メスの消毒を一通り終えたハーゲルルイチャーニエは、トロイブレズナーニエに話題を振る。
「皆目検討つかんね。タキのバックにソウカイヤがついているらしいけど、そいつらあまり探してないみたいなんだよ」 トロイブレズナーニエは炭酸水を飲みながら、ハンドベルトUNIXを操作する。

「ニチョームでもポツポツ話題に上がっている。タキはどこだってな」「イテェーッ!センセイ治療してくれーッ!」「少し派手に打撲した程度だろう、そんなオーバーに叫ぶな」

そんな話をしていると、喧嘩でボコボコにされたヨタモノが『凍結させて切る』に来院した。ハーゲルルイチャーニエは大げさに叫ぶヨタモノをピシャリと言い伏せ、診察室に引きずり込む。あの程度ならハーゲルルイチャーニエ1人でも対応できるだろう。
トロイブレズナーニエは暇潰しもかねてタキを探すため、闇クリニックを出た。

「タキ?ああ、なんかソウカイヤの連中に見張られて軟禁状態にされてるらしいわ。極秘の仕事だとかなんだとかで、終わるまで外部と連絡取ることを禁止されているらしいのよ。タキのアジトの前に居たクローンヤクザが言っていたって情報が入ってきているわ」「そうか分かった、無事だと言うなら何よりだ」
絵馴染で最近タキを見ていないかと聞き込みをしていたところ、ザクロことネザークイーンからタキに関する情報を手に入れた。どうやらソウカイヤから仕事を押し付けられてクローンヤクザに見張られて軟禁状態にされているらしい。そして連絡が取れないのは、その仕事が終わるまで外部とのプライベートな連絡を取ることを禁止されているためだからとのこと。これならばタキの姿を最近見ていないことも、連絡しても返事がないことにも合点が行く。

「アータ、そういえば最近妙な噂を聞いたんだけど。暇潰しに聞いていかない?」「妙な噂?」コーラを飲んでいるトロイブレズナーニエに、ザクロが妙な噂話を聞いたので暇潰しに聞いていかないかと問う。タキの居場所も分かった以上はもう他に何もすることもない、完全にフリーだ。

「最近ねぇ、ニンジャが消えるのよ!ソウカイヤ、メガコーポの企業ニンジャ、フリーランスの傭兵ニンジャとかもう関係なしにね!アータ、コワイと思わない!?」「いや、全然。でもニンジャが消えるって相当じゃないのか?」「そうなのよ!このニチョームでも何人かニンジャが行方をくらませているの。このニンジャが消える奇妙な噂を調べようとしてね」やや興奮気味に語るザクロに、トロイブレズナーニエはやや引き気味になりながら話を聞く。暇潰しに調べるのは良さそうだが、自分まで行方をくらませるリスクがある。

「アータ、暇なら調べてみない?」「いや、俺一人で調べてもな」「だいたい皆眉唾ものの噂だからまともに調べないのよ!だ・か・ら!自治会からの依頼だと思って調べてほしいのよ!」「まー、気が向いたら調べてみるよ。これコーラ代」自治会からの依頼として調べてほしいというザクロに、トロイブレズナーニエは気が向いたらと流してコーラ代として通貨素子をカウンターに置いて絵馴染を出る。

「ニンジャが次々消えるねぇ」トロイブレズナーニエは、ハンドベルトUNIXで都市伝説などのスカム情報を取り扱うIRCサイトを歩きながら調べる。やはりニンジャが突然行方不明になるという噂はニチョーム中に広まっているが、噂や都市伝説の類の域を出ないため、あまりまともに調べる者は居ない様子。
「うーん……」トロイブレズナーニエがIRCサイトを巡っていると、突然地面に落ちているバイオバナナの皮が目に入る。
なぜこんなところにバイオバナナの皮が?そんな疑問よりも先に、トロイブレズナーニエはある一つの確信を持つ。

バイオゴリラが近くにいる、自分はそれを追わなければならない。

なぜか分からないが、そんな確信と義務感を覚えたトロイブレズナーニエはバイオバナナの皮からバイオゴリラの軌跡を追っていく。
やがてたどり着いたのは、ラクシャージテンプルの近く。
ここは昔名だたるブッダテンプルだったと言うが、今ではその面影もない。一節では、ザイバツというキョートのニンジャ組織のアジトがあるとも言われているが、真相は謎のまま。

「一体何なんだここは?この世界に来てからブッダやらテンプルやらについての知識は頭に入れたが、その類の場所なのか?」この一言で皆さんはもうお気づきだと思うが、トロイブレズナーニエはネオサイタマとは別の世界からやって来たニンジャアニマルなのだ。そのため、ブッダやテンプルといった類の知識はこの世界へ来てから頭に叩き込んだため、ブッダのありがたさなどは全く分からない。

「バイオバナナの皮は……裏手に続いているな」まだここにもバイオバナナの皮が落ちている。それを辿っていけば、テンプルの裏側にある寂れた隠し門までたどり着いた。
「バイオゴリラは……この先かな?」トロイブレズナーニエは、スーッと隠し門からテンプルへと入る。

「うわ、びっくりした。何だこのブッダ像」
テンプルの中へ入ったトロイブレズナーニエを出迎えたのは、黒々と光る巨大なブッダ象。その大きさはバイオスモトリほどはあろう。
「変なブッダ象だなぁ?」トロイブレズナーニエは、そのブッダ像を調べてみることに。

/nd n5 #ワザマエで調べる ワザマエで調べる: 5d6>=4 = (2,1,3,2,3 :成功数:0) 合計値:0
ブッダ!

BRATATATATATA!
突如巨大ブッダ像の口があんぐりと開き、セントリーガンが放たれる!
「ワッザ!?」トロイブレズナーニエはあまりにも突然のことに再び驚く。しかしこのままでは穴開きスイスチーズと化してしまうだろう!避けねば!

/nd n5 : 5d6>=4 = (3,1,2,2,2 :成功数:0) 合計値:0
なんてことだ

「グワーッ!?」 ジャンプ回避しようとしたトロイブレズナーニエの尻尾を、セントリーガンの弾丸が貫通する!しかしどうにか致命傷は回避できた。
BRATATATATATA!だがなおも、巨大ブッダ像内蔵セントリーガンはトロイブレズナーニエを穴開きチーズにせんと撃ってくる!

「いってぇなぁ!?」遅れて感じてきた痛みにトロイブレズナーニエは半ばキレ散らかしながら、巨大ブッダ像内臓セントリーガンをやり過ごして先へ進む。

どうにか境内に入ることができたトロイブレズナーニエは、弾丸が貫通した尻尾から出血が続いていることに気付き、どこからか包帯を取り出して手早く尻尾に巻いた。ヨロシサン製薬の止血剤入り包帯をたまたま持っていたのだ。
「とんでもねえ目に遭ったぜ全く」包帯がきちんと巻かれているか、尻尾をブンブンと振って確認してから境内を歩く。

/nd h4 #ニューロン ニューロン: 4d6>=5 = (6,6,5,3 :成功数:3) 合計値:3

やがて、トロイブレズナーニエの目に礼拝堂と禅堂が目入った。なぜテンプルに礼拝堂が?とは思いながらどっちに行くか悩んでいると、ニンジャ第六感が礼拝堂へ行くのは止めておけと告げる。
「……礼拝堂はものすごく嫌な予感がするな」みすみす危険を犯すまでもないと思ったトロイブレズナーニエは、禅堂の方へと歩みを進める。

ニンジャ野伏力を駆使し、かつてはボンズ達が寝泊まりしていたであろう禅堂へ近づくトロイブレズナーニエ。
禅堂の方は暗く、ニンジャ暗視力を使ってよく観察しないと何があるか分からない。

/nd n5 : 5d6>=4 = (4,2,5,6,3 :成功数:3) 合計値:3

ニンジャ暗視力を使い、暗がりの中で禅堂の中をじっと観察するトロイブレズナーニエ。その結果、無数の人影が禅堂内にあることが分かった。
「なんであんなに人影が?」トロイブレズナーニエは、調べるために禅堂内に足を踏み入れる。

その無数の人影の正体とは……おお、ナムサン。 何人ものニンジャが両腕を拘束された状態で倒れているではないか。 ニンジャの力で抜け出せていない辺り、拘束具は対ニンジャ仕様のものだろう。

「うわ、なんだこりゃ」トロイブレズナーニエが両腕を拘束されているニンジャ達を眺めていると、それに気づいたニンジャ達が次々に「おい、そこのニンジャアニマル。これを解け」「こっちが先だ」「いいや、俺だね」拘束を解けと催促し、騒ぎ出す。

「俺が探してるのはお前たちじゃない」トロイブレズナーニエは、騒ぐニンジャ達を冷たくあしらい、一人一人を調べていく。噂に聞いた通り、キリステ紋や菱形紋を装束にあしらったニンジャや、メガコーポの社紋をあしらっているニンジャ、何の紋章もないフリーランスのニンジャまで様々な者たちが拘束されている。さらに調べていくと、トロイブレズナーニエが探していたニンジャがそこに居た。


極めて危険なバイオゴリラのニンジャアニマル、アルコングだ。
トロイブレズナーニエも、その存在だけは風のうわさで聞いたことがあるが、実際に遭遇するのは初めてのこと。

「ウオーッ!俺を解放しろ!ウオーッ!」アルコングは拘束を解こうともがいているが、一向に解ける様子がない。バイオゴリラのカラテを持ってしても破壊できないとは、とんでもない対ニンジャ仕様の拘束具だ。

「まあまあ、落ち着きなって……」アルコングへ歩み寄るトロイブレズナーニエ。だがアルコングはそんなことでは落ち着かない、己の獣性を一層開放して叫ぶ!「ウオーッ!早くこれを破壊しろ!俺は暴れたい!」「だから落ち着きなって言ってるじゃないか!」

/nd n2 : 2d6>=4 = (4,5 :成功数:2) 合計値:2

そうしてトロイブレズナーニエがアルコングの拘束を外そうとした瞬間、暗がりからスリケンが飛来!「今度はスリケンかーい!イヤーッ!」いつもとは違う口調になってアンブッシュを捌くことに成功したトロイブレズナーニエ。

「ダメだぜお客さん、ここは招待制でね……呼んでない人にはジゴクへお帰りいただいてる」 「ドーモ、ハイプレインです」

メガコーポ傭兵めいたタクティカルニンジャスーツに身を包んだニンジャがトロイブレズナーニエにアイサツし、スリケンを構えた。

「お客さん、血の匂いがするな。あの巨大ブッダ内蔵セントリーガンにやられたか?なんというブザマだ」ハイプレインは、トロイブレズナーニエの尻尾に巻かれたヨロシサンの止血剤入り包帯を指し、小馬鹿にしたように言う。
「そんなことはどうでもいい。ドーモ、ハイプレイン=サン、トロイブレズナーニエです。どんな趣味持ってんだよあんたは……こんなにニンジャ捕まえてさ」アイサツを返し、ハイプレインに問うトロイブレズナーニエ。

「ジゴクへお帰りいただく奴に語ることはない」ハイプレインはスリケンを構え直し、トロイブレズナーニエと再び距離を取る。

「そうかい、ヤンナルネ……」アルコングを解放してさっさと帰りたいところだが、ハイプレインがそうはさせてくれない。 だが、やらなければここへ来た意味がなくなる。一触即発アトモスフィア!

/nd h7 #失敗できないので即応5つ全部 
失敗できないので即応5つ全部: 7d6>=5 = (2,1,3,5,6,1,6 :成功数:3) 合計値:3

「ウオーッ!解放しろ!ウオーッ!」 「分かったから暴れるなって!イヤーッ!」拘束具を破壊しようとするトロイブレズナーニエ、解放しろともがくアルコング!

「させるか!イヤーッ!」「一か八か、イヤーッ!」それを妨害せんとスリケンを投げるハイプレイン!だがそれよりもトロイブレズナーニエが渾身の力でアルコングの拘束を破壊するほうが速かった!

KRAAAAASH!!

トロイブレズナーニエが渾身の力を込めた結果、アルコングの拘束具が破壊された!
「ウオーッ!自由だ!お前は俺を解放してくれた自由の戦士だ!」アルコングは間一髪でトロイブレズナーニエに投擲されたスリケンをかばいつつ、ドラミングしながらハイプレインを睨みつける。

「ウオーッ!ボーナスゲーム!ウオーッ!」そして、アルコングはまるでボーナスゲームでもしているかのように、他ニンジャたちの拘束も自慢のゴリラ・カラテで破壊していく!

「くっ……このままでは全員の拘束を破壊されて多数に無勢だ」そんなアルコングを見て、ハイプレインは状況判断をして去っていく。

「逃げるか、まあいい。それよりもソウカイヤやザイバツのニンジャが一堂に会してるのはまずいな、早く帰らないと」 「ウオーッ!お前、自由の戦士!一緒に連れて帰る!」「エッ?」アルコングが唐突に後ろからトロイブレズナーニエをむんずと掴み、肩に乗せてテンプルを荒々しく脱出する。

KRAAAAAASH!!DOGOOOOOM!!KRAAAAAASH!!DOGOOOOOM!!KRAAAAAASH!!DOGOOOOOM!!

「ウワーッ!誰が壁ぶち破って脱出しろって言った!?」「ウオーッ!ゴリラ・カラテは荒々しい!目の前の邪魔なもの全部破壊する!」「あーもういい!もうたくさんだ!このままニチョームまで行ってくれ!」「任せろ!ウオーッ!」

その後、アルコングに散々振り回されたトロイブレズナーニエは、バイオバナナを買い与えて開放してもらった。 なお、謎の【万札】15がトロイブレズナーニエの懐に入ったのはまた別の話。

リザルトはこうだ。

A:確保対象と共に脱出する
→万札:15、余暇:3、確保対象とのユウジョウ判定を行えるようになる。アルコングとのユウジョウ判定表は後述のリンクを参照。

そして余暇はトレーニングでジツを2、カラテを3にして終了。
ついでにジツトレーニング中にストライダー=サンと遭遇してユウジョウを結んだ。
余暇終了後のステータスはこうなっている。

◆トロイブレズナーニエ (種別:ニンジャ)
カラテ    3  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   5  脚力   3/N
ジツ     2  

攻撃/射撃/機先/電脳  3/5/4/4
回避/精密/側転/発動  5/5/5/6

◇装備や特記事項
生い立ち:○アーチ級ニンジャソウルの片鱗
『☆コリ・ジツLv1』『◉頑強なる肉体』『◉知識:オカルト』『◉知識:盲導犬の流儀』
『カルマ:善』	

【ゴリラ・クライシス】終わり、ここまで読んでいただきアリガトウドスエ!


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