見出し画像

日本のクラウドファンディングをぶっ潰すべき4つくらいの理由

これはクラウドファンディングのいくつかのトラブルをウォッチした結果、日本のクラウドファンディングは多数の問題を抱えているため無くすべきとの結論に至ったため、問題点の整理となぜそう思ったかをまとめた話です。

※書いてる人は法律方面はド素人でクラファン方面もにわかです。

(1) ローカライズを怠った

日本の大体のネットベンチャー企業は昔から、海外で流行っているサービスを強くインスパイアして日本向けにいい感じにブラッシュアップしサービスを展開する、というパ○リビジネスをやり続けています。

代表的な輸入例
 ポータルサイト:Yahoo! → goo、ライブドア
 SNS:Facebook、MySpace → mixi
 画像系SNS:Flickr → pixiv
 動画サイト:YouTube → ニコニコ動画、zoome

ネット歴の長い方ならブログブームを思い出していただければよいかと思います。
海外で発祥して日本ではギーク(技術オタク)が趣味的に導入してじわじわと注目されていき、流行りそうになるやネットベンチャー各社がこぞって参入を始めました。
それぞれ日本人の好みに合うような機能を追加したり外観デザインのカスタマイズ性を上げるなどのローカライズがなされており、日本のユーザーに受け入れてもらえるようにとの努力の跡が見えるものでした。

翻ってクラウドファンディングですが、日本の社会風土には以下のような特徴があります。

 個人間でのお金の話ややりとりを嫌う傾向
 お金持ちへのやっかみ精神の強い国民性
 「金を恵んでもらおうだなんて浅ましい」
 「友人に金を貸す時はあげると思え」

クラウドファンディングをそのまま持ち込んでもとても受け入れられるものではありません。
しかし参入業者は美辞麗句を並び立ててイメージ戦略で突破する方法を取ります。

 気軽に資金調達
 チャレンジ精神
 アイデアを応援
 ワクワク感
 応援したい気持ちをサポート
 成長市場です!

結果クラウドファンディングは、華やかな未来あるシステムのように取り繕われた異文化、といういびつな存在として輸入されてしまいました。

(2) トラブルのタネが多い

クラウドファンディングはトラブル発生要因が多数あります。

・金銭が絡む
・1対多の契約形態
・多くの支援を得るために企画者が情報を盛る心理が働く
・希望的観測や見通しの甘さによる準備不足、見切り発車
・計画変更/計画倒れとなった場合の考慮漏れ
・歴史が浅く管理の参考になる成功事例やガイド等がほぼないため手探りになりがち
・参加者間の認識齟齬
・(1) によるクラウドファンディングへの誤解

犯罪誘発要因も兼ね備えています。やりとりがwebで完結し金銭の授受はプラットーフォームを通す点は情報を操作しやすく身元を明かす必要もないことから、明確な悪意を持った者が参入しやすい土壌です。

そもそも1対多で窓口対応を行うのは多大な負荷がかかります。企画がトラブル解決や急な資金調達を目的としていた場合は特に、スムーズな管理を難しくしているでしょう。

(3) プラットフォーム管理者の怠慢

トラブルを避けるために審査や監視をしっかりすればいいのでは?という考えがありますが、運営側は金にならない上に敷居が上がってユーザーが減るようなマネは取りたがりません。
ましてや入金後の問い合わせなどウチはもう関係ないんで、というのが本音です。

「場所は提供する、手数料はいただく、だがトラブル対応は当事者間で」

とでも言いたげな運営の姿勢がトラブル発生時のリカバリを困難にさせ、むしろ延焼に繋がっていると考えます。
また、解決にあたっては最終的に公的機関に頼るしかないという現状はサポート業務を国に丸投げしているとも受け取れ、無責任であると言わざるを得ません。

なおクラウドファンディングの悪評が広まり儲かる見込みがなくなったとしても運営はサービスを畳むだけなので痛くも痒くもありません。
むしろ手数料ビジネスは少々怪しかろうが市場が活発になれば儲かるので、ブームが去るまでの短期集中型ビジネスとして捉えている業者がいても何らおかしくありません。

(4) イノベーションを阻害している

そうは言っても成功事例は多数ある、救われた人もいる、無くしてしまえばこれから救われるかも知れない人を見捨てることになるでは。。。
しかし数々の問題を抱えたシステムが存続することは被害者も出続けることになります。
そうこうするうちクラウドファンディングが社会問題化し市場が縮小すればそれこそ救われるかも知れない人が見捨てられます。
そして個人が出資することに対する忌諱感はますます強まり、個人資産の流動性はさらに下がります。
それは大袈裟な言い方をすれば経済成長の阻害、技術革新の遅れとなり社会の停滞まで招きかねません。

クラウドファンディングの存在そのものも日本の個人投資市場のイノベーションを阻害しています。
クラウドファンディングがメジャーとなった今、個人投資システム=クラウドファンディングのイメージが定着してしまったことで、日本に合ったより良い個人投資システムが今後産まれる可能性が極めて低くなりました。
そしてそのクラウドファンディングが多数の問題を抱えていることは前述のとおりであり、先行きは明るいものとは思えません。

(5) 最後に

結論としましてはこう考えます。

日本におけるクラウドファンディングは初動に失敗し、今も現在進行形で失敗し続けていて、これからも失敗し続ける
日本において害悪な外来種となったクラウドファンディングは駆除すべきである

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?