見出し画像

3436 SUMCO:決算及び企業価値についての考察(2024/5/9発表)

 1.      1~3月期の決算
 
SUMCOが決算を発表しました。1~3月期実績の売上高は、前年比14.9%減少の935億円でした。営業利益は87億円で、営業利益率は9.3%でした。
 
4~6月期の会社ガイダンスは、以下の通りです。売上高は、前年比10.6%減少の990億円です。営業利益は89億円を予想、営業利益率は9.0%となります。
 
1~3月期:
売上高:935 億円 前年比 -14.9%
営業利:  87 億円
利益率: 9.3 %
 
4~6月期:会予
売上高:990 億円 前年比 -10.6%
営業利:  89 億円
利益率: 9.0 %
 
以下に添付したチャートの右端が、4~6月期の会社ガイダンスになります。注意しておきたいのは、営業利益率の推移です。4~6月期の会社予想は9.0%と今年に入って10%を下回ってきている点です。2022/7~9期の営業利益率は、26.0%でした。

資料:Gold River

 
同社は決算資料の中で、「シリコンウエハの市場環境」について以下の様に述べています。
 
1~3月期 実績
数量
・300mmは、全体としては底打ち。AI用ロジック・DRAM向けは増加したが、その他用途向けは顧客の生産調整が続いた。
・200mm以下は、市況が弱く調整局面が続き、出荷は減少。
価格
・300mm、200mmともに、長期契約価格は守られた。
 
4~6月期 会社予想
数量
・300mmは、需要の底は脱したが、依然として顧客の在庫調整が続いており緩やかな回復が続く。
・200mmは、顧客の生産調整が継続しており、低調な出荷が続く見通し。
価格
・300mm、200mmともに、長期契約価格は維持されている。
・小径のスポット価格は、地域や用途によってまだら模様。
 
今後の見通し
半導体需要は、産業・自動車向けなどで調整が続くが、AI向けの強い需要とパソコンやスマートフォン向け需要の回復により、全体としては緩やかな回復が続く。これに伴い、シリコンウエハ需要は、在庫調整による購入量抑制はあるものの、緩やかな回復基調となる。
 
決算資料「シリコンウエハの市場環境」はここまで ===============

ここから先は

16,252字 / 26画像
この記事のみ ¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?