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一人勝手に回顧シリーズ#アルフレッド・ヒッチコック編(23)#泥棒成金/牝猫参上

【映画のプロット】
▶︎CAT再び
フランス🇫🇷のニースの海岸沿いのアパルトマンで、宝石泥棒の💎被害が相次ぐ。
カメラは、室内を出て、大きく美しいニースの断崖とオレンジの瓦屋根の住居群を俯瞰する。思えば、僕が、30年前に新婚旅行で訪れた地。いつまでも美しく。
小高い崖を臨む屋敷に、警察がやって来る。主のジョン・ロビー(ケイリー・グラント)は、かつてレジスタンスに身を投じ、宝石泥棒"猫''として、暗躍した。警察は、今回の泥棒は、手口から、ロビーの犯行と疑っている。
警察は、署までの同行を求めるが、ロビーは、着替えたいと部屋に籠り、ライフルが弾丸を放つとともに、窓から出て、車で逃走する。しばらくして、警察は、追跡をあきらめる。
ロビーは、その足で、かつての同士ベルタニを、経営するレストランに訪ねる。レジスタンス時代の輩下も雇われているせいか、厨房から、卵🥚が投げつけられたり、ロビーにケンカをふっかける輩もいる。 
ロビーは、ベルタニに、15年泥棒はしておらず、今回の犯行も誰かの手によるもので、捕まえてみせると言う。
ベルタニは、二日前にやって来た引き合わせたい人物がいるとして、使用人フサール(足を引きずっている。)の娘ダニエルに案内させる。
ロビーとダニエルは、ボートで🚤海を渡る。ロビーは、海水パンツを履き、海水浴客に紛れる。この時、フランシスとニアミスする。ロビーは、ベルタニからの電話を受ける。そして、ニースの花市場で、保険会社のヒューソンという男に会う。宝石泥棒の💎多発で、ヒューソンの会社は、支払いがかさんでいる。花市場で、ロビーは、高額の保険料を払っている顧客リストの提供を要請する。ロビーを追う警察ともみ合いになり、市場は、一時、騒然となる。
日を改めて、ロビーの邸宅で二人は面会する。ロビーは、顧客リストを入手する。次のターゲットは、スティーブンス夫人と、ロビーは嘯く。
▶︎フランシスとの出会い
ヒューソンとスティーブンス夫人と娘のフランシス(グレース・ケリー)は、ホテルで昼食をとる。離れた座席では、ロビーが一人、食事をとっている。夫人は、ロビーを男前と思う。
スティーブンス夫人一行は、カジノへ。ロビーも後を追う。ロビーは、ルーレットの賭場で、若い女の胸の谷間に、わざとチップを落とし、若い女とやり取りをして、夫人の気を引く。
そして、ロビーは、スティーブンス夫人らと懇意になる。スティーブンス夫人は、ロビーに、ずけずけと"なぜ、娘に言い寄らないのか"と言い、材木商と偽ったロビーに、材木の相場について聞く。
ロビーは、夫人らを部屋まで送る。フランシスと、去り際にキスをする。
ほかで、宝石泥棒の💎被害が出る。ヒューソンは、被害防止のため、宝石💎を金庫に入れてほしいと夫人に頼むが、夫人は、宝石💎は、身に付けるものだと聞き入れない。
ロビーは、ホテルのフロントで、メッセージを受け取る。そこには、これ以上深入りするなと書かれている。
ロビーとフランシスは、海水浴に行く。浜辺で休むが、沖合のフロートの上に、ダニエルがいる。ロビーは、沖合まで泳ぎ、ダニエルと話し込む。フランシスもやって来る。初対面だが、水上スキーの話をしていたと、ロビーは、ごまかす。ダニエルは、フランシスに"思ったより歳だ"と言い、フランシスも"子供にはそう見えるのか"と返す。
海から引き上げたロビーは、ヒューソンからもらった高額保険契約者のリストを誰か触ったのに気がつく。
▶︎フランシスの拒絶と和解
フランシスは、ロビーをドライブに誘う。行き先は、ロビーが見に行くと言っていた山あいの別荘。警察が二人の後を追う。この辺り、冒頭の警察とのカーチェイスと同様、空から二台の車が、うねうね山道を走る様子が俯瞰される(スクリーンプロセスによる場面を除く。)。
警察の追跡に気付いたロビーは、"スピードを上げよう"と言う。フランシスは、涼しい顔で、アクセルを踏み込み、崖のギリギリを攻める(スクリーンプロセスによる。)。警察は、鶏を避けようとして、事故自損。フランシスは、峠の頂上に車を止め、二人は昼食をとる。
フランシスは、探りを入れながら、ロビーに、"宝石💎泥棒のCATさん"と言い、別れを告げる。ロビーの素性を洗っていたのだった。
その夜、二人はフランシスの部屋で、花火を眺める。目の前に宝石💎があるのに、窓が閉まっていたらどうするか、今日、下見した山荘で、仮装舞踏会が開かれるが、どうかと、フランシスは、挑発する。
翌朝、フランシスがロビーに、母の宝石💎を返してと詰め寄る。ロビーは、フランシスに部屋を好きなように捜索させ、スティーブンス夫人に案内してもらう。あまり頓着しない夫人。ロビーは、かつて宝石💎泥棒だったことを明かす。警察が到着すると、ロビーの姿はなく、スティーブンス夫人も知らないと言う。
次の犯行は、シルバ家で行われるが、犯行者は、海に落ちて死ぬ。それは、ベルタニの使用人のフサールだった。新聞は、今回のCATは、フサールで、死んだと報じる。
フサールの葬儀に参列したロビーは、ダニエルに責められ、途中で抜ける。
車で待っていたフランシスが、ロビーに勘違いを詫び、愛していることを伝える。
ロビーは、CATは別にいると告げ、近々催される仮装舞踏会に招くよう、依頼する。
▶︎CAT登場
仮装舞踏会が開かれ、フランシスらが出席する。警察も多数、仮装して参加している。ロビーは、黒い仮面の男と思われるが、参加者が、三々五々帰って行く中、延々とフランシスとダンスを踏む。演奏隊も演奏を切り上げる。
屋敷の部屋に戻ったフランシスら。黒い仮面を取ると、ヒューソンが現れる。
その頃、ロビーは、屋根の上に潜んでいる。すると、別の黒い影が。捕まえて仮面をはがすと、ダニエルだった。屋根の上が騒がしいのに気づいた警察が、ロビーに発砲する。しかし、人影が二つあるのに気付いて、銃撃を止める。
追い詰められたダニエルは、屋根に、両手ですがる。ロビーは、ダニエルに自白を迫り、CATは自分であり、首謀者はベルタニと聞き出し、ダニエルを助け上げる。
問題が解決し、ロビーとフランシスは、別れを告げるが、スティーブンス夫人とフランシスは、すっかりロビーがお気に入りのようだ。
【感想】
山道のカーチェイスのシーンなど、ロングショットが多用され、美しいニースの風景が捉えられる。
グレース・ケリーも美しい。

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